AppleのWWDCは、AppleのOSに新しい命がふんだんに吹き込まれたイベントでした。
その中でもApple Watchの「watchOS 6」は、もっとも見応えのあった場面だったと言えます。
専用のApp Store、ヘルストラッキングの新機能など、新しい機能が多く発表されたのです。とりわけ、iPhoneからの独立は目を引くものでした。
ここでは、WWDCで発表されたwatch OSの新機能をご紹介しましょう。
1. watchOS AppsとApp Store

Apple Watchに関する発表でもっとも大きなものだったのは、Apple Watch専用のApp Storeができるということ。
私たちユーザーは、Apple Watchで自由にブラウザリングしたり、アプリを買ったり、ダウンロードしたりできます。
今までiPhoneでアプリのダウンロードをしていましたが、これからはApple Watchですべて完結するというわけです。こんな便利なことはないでしょう。
さらに大きな発表だったのが、それらのアプリがiPhoneやiPadから完全に独立し、Apple Watchで動作するということです。
これらは、AppleがリリースしたストリーミングオーディオAPIで開発されたアプリも含みます。これが意味することは、音楽のストリーミングが、iPhoneなしでできるということです(今まではiPhoneが必要だった)。
1つ例をあげるとすれば、メジャーリーグのラジオアプリを使えば、リアルタイムで試合内容をストリーミングできるようになります。しかも、Apple Watchで。
他にもボイスメモ、オーディオブックアプリ、ビルトインの電卓などが追加されます。
2. 日々の運動レベルを管理する「Activity Trends」

新しいアクティビティ機能は、日々のアクティビティをトラッキングし、長期的なアクティビティレベルがどう変化したか教えてくれます。
この機能は、運動を維持しているか、進展・後退しているかも教えてくれます。Apple曰く、「この機能は長期的なモチベーション形成に役立つだろう」とのこと。
3. 月経サイクルのトラッキング「Cycle Tracking」

Apple Watchは、女性向けの機能も追加。生理周期や妊娠可能期間もトラッキングできるようになりました。生理周期については、iOSのヘルスアプリでも使えます。
4. 周辺の音をApple Watchが計測「Hearing Health」

Apple Watchのマイクを使うことで、デシベルレベルの音を感知。そして、その音の大きさが、人の耳に影響を与えるものかどうか教えてくれます。
でも、周囲の音を勝手に聞いているなんて、プライバシーは? と思った方、安心してください。Hearing Healthで感知した音は、Appleに録音・送信されることはありません。
これらの個人情報は、すべてApple WatchもしくはiOSのヘルスアプリで見ることが可能。
Appleは、「これらの情報は全てデバイス上でプライベートに保管され、iCloud上では暗号化されます。あなたの許可なくして、他の誰かに共有されることはありません」と言います。
ユーザーは、どの程度の情報を共有するか自分で決められるというわけです。プライバシーを尊重するAppleらしい取り組みです。
5. 新しいWatch Faceとバンド

今回も、新しいWatch Faceがリリースされます。
とりわけ目を引いたのが、「Gradient(グラディエント)」。この機能は、グラデーションと針で時刻を表示する機能です(写真の左側、ピンクのデザイン)。自分で好きな色をカスタマイズできる、ちょっと変わった機能。
また、でかすぎる数字と針を好きなフォントや色で表示できたり、太陽と地球の公転から現在地を示すしゃれた機能もありました。
これらに加え、Apple Watchはトップ画面に表示できる情報を追加しました。たとえば、オーディオブックがどこまで読まれているか、天気予報や現在のノイズレベルなどです。
これらの新機能は2019年秋にリリースされる予定です。
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Image: Apple
Source: Apple