ある調査によると、アメリカに住む成人のうち、何らかの数学恐怖症を抱えている人の割合は、なんと93%に達するそうです。私自身、この93%の1人だと認めざるを得ません。
ディナーの支払いを割り勘にするタイミングになると、私はにわかにソワソワしはじめます。そして勘定書から目をそむけて、こう言います。「私は数字はまるでダメ。だからライターになったんだから!」(ぎこちなく笑い、割り算をやらなくて済むようにと祈りながら)。
とはいえ、親という立場になれば、話は別です。自分の数学恐怖症が我が子に受け継がれる事態は、私も望んでいません。
私はNPRのポッドキャスト「Life Kit: Raising Awesome Kids(優秀な子に育てるコツ)」のエピソードで、この悪循環を避けるためのいくつかの方法を学びました。
日常の話題に数字を取り入れよう
第一に、親が「数学が得意なタイプ」でなくても、日常生活では常に数字に接していることを意識しましょう。音楽を聴く、クッキーを焼く、野球のデータを引用する、さらには靴箱を整理するときにも、私たちは数字を扱っているのです。
第二に、数学好きの子に育てたいなら、普段の暮らしの中で数字を話題にするよう気を配るべきです。これは別に、大型スーパーの「ターゲット」で九九の表を暗唱させよう、という話ではありません。子どもが世の中の細かい要素にも目を向けられるように、具体的な場面で数字を使ってみるのです。
例えば、「ブロックをつなげたら、列が長くなるよ」「その本が本棚に入らないのはなぜ? 背が高すぎるからかな?」「その歌をもう少し速いテンポで歌ってみようか」というふうに。これなら、数字が苦手な私でもなんとかなります。
参考になるサイトも複数ある
子どもと「数字の話」をしたい親向けの、優れたリソースもいくつかあります。例えば、『Bedtime Math』『Table Talk Math』『 Talking Math With Your Kids』といったサイトをチェックしてみてください。
「Talking Math With Your Kids」の頭文字を取ったTwitterのハッシュタグ「#tmwyk」も要チェックです。子どもとの毎日の会話に数字を取り入れた親御さんたちの実例が、豊富に挙げられています。
具体的なシチュエーションと「使える」会話例
以下、数字を意識するきっかけになる言葉を、シチュエーションごとにご紹介しましょう。
スーパーでの買い物中:「3ドルより安いシリアルを探して持ってきてくれる?」
エレベーターで:「行き先表示のボタンが押されているフロアはいくつある? これだと、1階に着くまで、どのくらい余計に時間がかかるかな?」(Bedtime Mathから)
スキンシップの最中に:「『ラブ・パターン』を作ろう。キスして体をくっつけて、ハグする。またキスして体をくっつけてハグする、それを繰り返すんだ」(@amanda_renardさんのアイデア)
ピザを注文したとき:「6人全員が1切れずつ食べられるようにするためには、どんな形にカットすればいいかな?」
子ども用のプールで:「このプールにはあと何人、入れると思う?」
朝食を準備している最中に:「半分にスライスしたベーグルは、何個ある?」
ドライブ中:「(ナンバープレートに3つの文字と4つの数字が書いてあるとして)文字と数字のうち、数が多いのはどっちかな?」(Bedtime Mathから)
料理中:「野菜を大きさごとに分けてくれる?」
ガソリンを給油中に:ガソリン代を誰が一番正確に当てられるか、という予想ゲームをしてみましょう(@KatieBreedloveさんのアイデア)
1枚の毛布で一緒に寝るとき:「ねえ、毛布の4分の3を使われたら、4分の1しか使えないよ。あと4分の1、こっちにちょうだい」
登校の準備中に:「家から学校まで15分かかるということは、何時に家を出ないといけない?」
工作の時間に:「材料はどれだけ必要かな?」
肉を焼いているとき:「ハンバーガーを5個作るなら、何回パティをひっくり返さなくちゃならないかな?」
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Image: Chekyravaa / Shutterstock.com
Source: NCBI, NPR(1, 2), Bedtime Math, Table Talk Math, Talking Math With Your Kids, bedtimemath / Instagram, Amanda Fox / Twitter, Katie Breedlove / Twitter
Michelle Woo - Lifehacker US[原文]