コンピュータは「万能」であって欲しいですよね。

ラップトップのような持ち運びのよさやも欲しいし、デスクトップのような拡張性も欲しい。おしゃれなMac OS Xも欲しいし、たくさんのソフトウェアを選択できるWindowsも欲しい。米lifehackerのジーナ・トラパーニ編集長は、MacBook ProでWindowsをバーチャル化し、デュアルブートできるようにして1年使っていましたが、バーチャルマシンは遅いし、「ハードドライブの容量が少なくなっています」というメッセージがしょっちゅう出るし、オペレーティングシステムをいちいち入れ替えないといけないし、もう、今の状況にうんざりしてきてしまったそうです。

MacよりPCの方でうまく動くソフトウェアやハードウェアというものあるし、その逆もありますよね。ジーナは、両方のいいとこ取りをしたいと思ったそうです。もしあなたが、両方のオペレーティングシステムの間を行ったり来たりしながら作業をしたい人で、なおかつ、ラップトップとデスクトップの、それぞれの恩恵にあずかりたいのだとしても、ちゃんと方法はあるんですよ。今回はそのテクニックをいくつか紹介します。

まずは現在のセットアップから。

 

Synergy』を使って、キーボードとマウスをMacとPCで共用

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米lifehackerのアダムは既に、『SynergyKM』ソフトウェアを使って複数のコンピュータをコントロールする方法を書いていますが、1組のキーボードとマウスだけでラップトップとデスクトップを使えるのなら、机の上のスペースをより広く使えるようになりますね。『Synergy』を使えば、2つのマシーンでクリップボードを共有できるし、マウスを左右に動かすと、モニターとモニターの間でカーソルを行き来させることができます。アダムの記事のアップデートとして、『SynergyKM』をMacにダウンロードするという記事があります。Macの方がラップトップで、PCの方がデスクトップという設定では、Macのスクリーンがセカンドモニターとして使えるので、コンピュータモニターはひとつだけ必要になります。

スピーカーを共有

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2台のコンピュータを動かすと決めたなら、どちらのマシーンにスピーカーをつなぐかも決めないといけないと思いますよね。でも、そうじゃないんですよ。5ドルのオーディオスプリッターと、凸と凹のステレオケーブルがあれば、MacからもPCからも、同じスピーカーを通しての音が聞こえるようになるんです。ジーナはスプリッターをMacのオーディオアウトジャックに接続し、スピーカーはインプットの方に挿しました。ステレオケーブルはもうひとつの方に挿して、PCのサウンドカードにつないであります。

「IP-Over-FireWire」を設定

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あなたがマウスとキーボードを共有しているということは、データもネットワークを通して2台のコンピュータで共有しているということになります。とすると、インターネットはできるだけ速い環境で使いたいですよね。もし、あなたのMacとPCの両方に『FireWire』ポートがあって、あなたがWindows XPを使っているとしたら、2台で速い「IP-Over-FireWire」を設定する方法があります。ジーナが書いた米lifehackerのこの記事にあるので、興味のある人は読んでみてくださいね。ほとんどの場合、両方のマシンは同じローカルネットワーク上にあるので、この方法はオプションとして提案するものです。ただ、「IP-Over-FireWire」では、有線の安定した速い接続を供給することができるので、無線環境でファイルを移動させることがあるのだとしたら、一度試してみるといいかもしれない設定ですよ。

データはどこに置いておく?

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2台のマシンを同時に動かす時に注意した方がいいことは、あなたのデータをどっちに置いておくかということです。これを決めるには、あなたのハードドライブの容量がどのくらい残っているかどのファイルを持って出かけることが多いのか、ということをまずチェックしないといけません。ジーナの場合、最も容量を取っているのは音楽ファイルと写真だそうです。ジーナは旅行や出張のときには音楽ファイルが必要なので、Macのラップトップに入れています。写真は持ち歩かなくてもいいので、PCのハードドライブに置いているそうですよ。(ちなみに、ジーナは写真の整理には『Picasa』をお勧めしています。Mac OS XのiPhotoよりもずいぶん便利だと言っています)。もちろん、両方のマシンでローカルとリモート両方でのバックアップは必要ですよ。ジーナは、Macでは『Time Machine』、Windowsでは『SyncBack』、さらに両方に『Mozy Home』を使っているそうです。

どのデータをどこに置くかを決めたら、ドライブを2台の間で共有しましょう。そうすると、両方のマシンからデータを取ってくることができますよ。米lifehackerでは、PCからMacのファイルにアクセスする方法その逆について紹介しています。

OS X向きなものとWindows向きなもの

PCの方が上手く動くソフトウェアやハードウェアはあるし、その逆ももちろんありますよね。以下の使い分けは、あくまでジーナの個人的な意見に基づくものです。あなたが、MacとPCの両方から持ってきたい機能はジーナのそれらとは違うかもしれないけれど、彼女は次のように使い分けているそうですよ。

Macで使っているもの : 『NetNewsWire』, 『Quicken』, 『Quicksilver』, 『Time Machine』, 『GeekTool』, 『DevonThink』 ,『Fujitsu ScanSnap

Windowsで使っているもの : 『Digsby』, 『Picasa』, 『Chrome』, 『SnagIt』, 『EditPlus』 、その他『Firefox 3.1 beta portable version』などの、Windows専用のポータブルアプリケーション

MacとWindowsの両方で使っているもの : 『Synergy』,『KeePass database 』,『todo.txt』

このような、ラップトップとデスクトップのタワーセットアップにすると、外出先でもラップトップからあなたのファイルのすべてにアクセスすることができて、家もしくは職場ではデスクトップのパワーと拡張性の恩恵にあずかることができます。あなたがジーナのように、会社ではWindowsを使わないといけないけれど、実はMac好きだとしたら、この共存方法はいい解決策になりますよ。

みなさんはは、どうやってMacとPCを共存させていますか? コメント欄で教えてくださいね。

Gina Trapani (原文/訳:山内純子) 

 

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