Windows 7はVistaと大差ないといわれていますが、実はVistaの弱点をいくつか直したり、新しく使いやすい機能も加わったりしているんですよ。
Windows 7は来年の中頃に発売されるというウワサがありましたが、マイクロソフトは先月プレビュー版を発表しています。そこで今回は、米lifehacker編集長のジーナが1週間プレビュー版を使ってみて、 改良されたと感じた10点挙げてくれました。
※ メモ : Windows 7のプレビュー版は、「ベータ版以前」のもので、機能的に完結しているといえません。なので、下に挙げた機能のいくつかは、実際のリリースの時に改良されたり、なくなったりするかもしれません。また、Windows 7のスタビリティとパフォーマンスついては、具体的に見るとよく改良されているのですが、以下に挙げたものは、一般的なユーザーであるジーナが5日間だけ使ってみた経験によるものです。では、ジーナがWindows 7 で改良された機能 ベスト10を見ていきましょう。
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10. サイドバーがなくなったジーナがVistaを入れて最初にしたのは、デフォルトではデスクトップの右側にあったサイトバーを表示させなくすることでした。Windows 7ではサイドバーはなくなり、ガジェットはデスクトップからアクセスできます。ジーナは、CPUメーターとカレンダーは好きだったけれど、その他のガジェットが目障りだったそうです。
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9. 「Calculator」 「WordPad」 「Paint」が改良されたWindows 7が、Vistaではあったビルトインのフォトギャラリーと動画を作るソフトをなくしてしまったのは不満だけれど、いくつか目を引くものもあります。「WordPad」と「Paint」にはOffice 2007のリボンがついていて、「Calculator」は実生活で役に立つ機能がつきました。現段階では、「Paint」や「WordPad」は不便なので、あまり広く使われていないと思いますが、リボンのエクステンションがあまり重要ではないプログラムについてきた、ということは、のちのちアップグレードがあるのかもしれません。
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8. ノートパソコンのバッテリーが長持ちするジーナはデスクトップでWindows 7のプレビュー版を試してみたのですが、米GIZMODOによると、Windows 7は消費電力が節約されるのだそうですよ。
VistaのパワーマネジメントはXPより明らかによかったけれど、Windows 7はもっといい。その理由は、バックグラウンドマネジメントの機能がよくなっているからです。バックグラウンドマネジメントとは、プロセッサの動作を遅くしたり、DVD再生時の動力を抑えたり、イーサーネッとのアダプタを自動的にオフにしたりすることですが、Windows 7ではただ、省エネになっているというだけではありません。どの部分が電力を食っているのかをレポートしてくれるのです。
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7. Wi-Fiネットワークを、システムトレイからワンクリックで切り替えられるささいなことだと思うかもしれませんが、大きな違いをもたらしますよ。まず、「システムトレイ」の「Wi-Fiアダプタ」をクリックし、利用可能なワイヤレスネットワークを表示してください。それから、あなたが使いたいWi-Fiネットワークをワンクリックで選択します。ノーパソコンを持ち歩いて各地のWi-Fiを利用する人には便利な機能ですね。

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6. システムトレイをカスタマイズできるVistaで、システムトレイから出てくるセキュリティやシステムアップデートの通知をいちいち削除するのは面倒でしたよね。Windows 7では、あなたがシステムトレイで表示させたいもの、表示させたくないものを選ぶことができます。システムトレイを右クリックし、メニューの中の「カスタマイズ」を選択すれば、あなたの好きなように設定することができますよ。
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5. ユーザーアカウントコントロールをコントロールできるVistaへの不満で最も大きかったのは、ユーザーアカウントコントロールがひっきりなしに「本当にいいですね?」と、あなたがしようとしていることに対して確認を取ってくることでした。Vistaではセキュリティのためという名目で、「Notepad」を開いてもいいか、なんて聞いてきたりしました。

Vista利用者の多数は、セキュリティを犠牲にしてでもユーザーアカウントコントロールを完全にオフにして使いやすさを追求していましたが、Windows 7だったら通知や警告の種類や頻度をコントロールしやすくなっています。

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4. ライブラリとホームグループが使いやすくなったジーナはWindows ネットワークは不便でしょうがないと言っています。でも、Windows 7では、ライブラリとホームグループの2つの点が改良されました。ライブラリは、違うフォルダの中にある似たようなファイルをまとめるものです。たとえば、あなたのビデオライブラリの中に、テレビフォルダ、ムービーフォルダ、DVDのコピーフォルダ、ホームムービーフォルダを入れておくことができますよね。そして、Windowsの既にあるワークグループを再編することによってホームグループを作れば、複数のPCの間でファイルを共有しやすくなります。ジーナは、プレビュー版をひとつしかテストできなかったので、複数のマシンで本当に共有しやすくなったのかを実験することはできませんでした。でも、ファイル共有のレイアウトやユーザーインターフェイスを見てみたところでは、会社のPCに保存してある写真を自宅のリビングで見たい、というような使い方に向いているように感じたそうです。

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3. ウインドウの大きさを変えたり、デスクトップを整理したりするのが簡単ワイドスクリーンモニターが一般的になってきたため、簡単にウインドウをスライドできるかということが今後の鍵になりますよね。Windows 7にはそれがあるのです。サードパーティのGridMoveのように設定しやすいわけではありませんが、Windows 7ではウインドウサイズを半分にするのには、ウインドウを右または左にドラッグすれば簡単にできます。米lifehackerのウインドウが半分になったのがわかるでしょうか。
似たような機能で、「Aero Shake」を使うと、バックグラウンドに開いたウインドウを非表示にすることができます。方法は、残しておきたいウインドウの上部を持って素早く動かす(shake)のです。実際にやってみた動画はこちら。
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2. Windwos 7は起動が速いPCの電源を入れてからコーヒーを入れ、コーヒーを持ってくる頃にやっとPCが立ち上がっている、というのでは遅すぎますよね。Vistaはものすごく起動が遅かったですが、Windows 7はVistaより20%起動が速いという結果が出ています。
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1. タスクバーでいろいろできるWindowsのタスクバーを常に表示させている人は多いですよね。だったら、タスクバーからいろいろな作業ができたらより便利になるはずです。Windows 7のタスクバーは2つの点で改良されたと言えます。ひとつは、「RocketDOck」やMac OS Xのドックのように、起動したいプログラムを選択することができます。ふたつ目は、「Aero Peek」機能を使うと、たくさん開いたウインドウの中から、それぞれのウインドウのプレビューを見ることができるという点です。理論的にはこの機能は大したことないと思われがちですが、実際に使ってみると、とても便利な機能です。動画はこちら。
タスクバーの右側には、「デスクトップを表示」というボタンがあり、これをクリックすると一気にデスクトップをクリアにすることができます。上司が来た時に押すボタンですね。上司が去ったら、もう一度クリックすれば元に戻ります。
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Windows 7には、Vistaを踏まえての改良点が、それぞれは小さなものですが、たくさん集められています。今回挙げた点は、Windows 7に絶対アップグレードすべき、という派手なものではなく、アップグレードの価値はある、という程度のものです。どうでしょう、アップグレードしてみたくなりました? アンケートにお答えください。
Gina Trapani (原文/訳:山内純子)
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