占星術は、私の趣味ではありませんが、天体の動きが、人格の形成に影響を与えるという証拠はありません。

しかし、多くの人に愛されているもの(この場合は占星術ですね)を理解すると、それを信奉する大勢の人々に対する理解を深められます。

占星術とは?

占星術は、人間と宇宙を結びつけて人々の人生を理解しようとする占いの分野であり、主に天体における惑星や恒星の配置が、地球上の人間の感情や個性を表しているというものです。

占星術では誕生日が最も重要らしく、誕生日が黄道帯カレンダーのどこに当てはまるかで星座(たとえば、私はかに座です)が決まり、射手座は○○な性質だ、とか、魚座は△△な性質だ、といった具合に、星座が一種のスピリチャルな名刺になります。

自分が持つ宇宙のDNAを深く知りたいなら、誰にでも独自の占星術チャートやホロスコープが存在するので、それを手に入れましょう。

無料でホロスコープを提供しているリソースはたくさんありますよ。

このチャートは基本的にその人の魂のロードマップですが、面白いことに、科学的には、占星術はナンセンスとされています。西テキサスA&M大学のChristopher S. Baird教授がその理由を次のように説明しています

占星術は、天体が基本的な気象パターンを超えて、生年月日に応じて人々の人生に影響を及ぼすと主張していますね。

この主張は科学的に誤りであり、多くの科学的研究が反証しています。

たとえば、Peter Hartmann氏と彼の共同研究チームは、4000人以上を対象に調査しましたが、生年月日と性格や知性の間に相関関係は見つかりませんでした

占星術を理解すべき理由

信念体系は人類の文明の基盤であり、宗教、イデオロギー、サブカルチャーのトレンド、陰謀など厳密には真実でないものも、十分な数の人々がその存在や重要性を信じるなら、それは依然として人々の生活と広い社会に多大な影響を与えることができます

少なくとも、ある信念体系がどこから来ているのか、そしてなぜ人々がそれにこだわるのかということは理解する価値があります。それは世界を理解するのに役立つからです。

これは本質的に、1920年代に社会学者のWilliam Isaac Thomas氏とDorothy Swaine Thomas氏によって定式化された「トマスの公理」の核心。

「事実」は、実際の信憑性に関係なく、十分な数の人々がそれは真実だと信じれば真実になります。不健全な例として、アメリカ大統領選挙は詐欺であると盲信した暴徒による2021年1月6日の国会議事堂の襲撃がありました

この大嘘の盲信は、W. I. Thomas氏の公理が考案されてから約100年後に、その概念が現実になった一例です。

また、2人のThomas氏は1928年に、おそらく「トマスの公理」を最も簡潔に表現している次の有名な言葉を書いています。

もし、人々がある状況を現実であると捉えたなら、それは結果において現実である。

占星術ははるかにタチの良い例ですが、人々が納得して占星術にとらわれる理由を明確にするだけなら、「トマスの公理」は占星術を理解するのに役立ちます。

不確実性と絶え間なく風向きが変化する生活の中で人々が安らぎを感じる助けになり、実際の科学の代わりに使用されるべきではなくても、未来をはっきりさせたいと思う人々の心の拠り所になっているのかもしれません

それは、必ずしも悪いことではないと私は思います。


Source : Astrology zodiac signs, Cafe Astrology.com, How does astrology work?, Science Direct, Oxford Reference(1,2