冬場は、iPhoneやタブレットなどのデバイスが寒い環境にさらされることがよくあります。

スキーをするときiPhoneを携帯することもあれば、新品のタブレットを配達員が玄関の外に置いていくこともあるでしょう。

理由はなんであれ、そんなふうに寒さにさらされたデバイスに関して、お知らせしたい重要なことがあります。

それは、リチウムイオン電池を搭載したデバイスが氷点下まで冷えているときは、そのまま充電してはいけないということです。

氷点下のリチウムイオン電池を充電するとどうなる?

この場合、大きな問題が2つあります。

1つ目の問題は、氷点下まで冷えたリチウムイオン電池を充電すると、電池全体の容量が減少することです。どんな電池も、時間の経過とともに最大容量が減少します。

これはケミカルエイジングと呼ばれる現象です。

しかし、氷点下で充電すると、その時点で容量が減ってしまい、実際よりもずっと古い電池のようになってしまいます。

新品なのに、すぐに電池が切れてしまうデバイスなんて嫌ですよね。

2つ目の問題はさらに重大で、ユーザーに危険が及ぶことがあります。氷点下で充電すると、バッテリーが時限爆弾のようになってしまいます。つまり、バッテリーが文字通り爆発する可能性があるのです。

すぐに爆発するとは限りませんし、必ず爆発するとは限りませんが、将来どこかの時点で故障する運命になります。

この情報は、ユーザーのmetacollinさんが電気工学フォーラムに投稿した非常に詳しい記事を参考にしています。

リチウムイオン電池の仕組みを含めて、詳細に説明している投稿なので、詳しいことが知りたい場合は、その投稿を読んで確認してください。

しかし、ここでは、頭の中を整理するために、ごく簡単に説明します。

氷点下まで冷えたリチウムイオン電池を充電してはいけない理由

リチウムイオン電池には、陽極と陰極という2つの極があり、リチウムイオンのスポンジのような役割を果たしています。電池を使用すると、リチウムは陽極から陰極へと移動。

リチウムの大部分が陽極を出て陰極に貯まると、電池は「放電」し、デバイスの電源が切れます。

充電中は、リチウムは陰極から陽極へと移動します。ほとんどのリチウムが陽極に戻ってくれば、デバイスは充電されたことになりますね。ここまではおわかりですか?

さて、氷点下でバッテリーを充電すると、陰極はリチウムを「吸収」せず、リチウムが陰極を覆ってしまいます。

このリチウムの集合体は陰極に大きなストレスを与え、充電中に陰極が自然に膨張すると、陰極にコーティングされたリチウムが内部に入り込んでしまうのです。

その結果、バッテリーの予期せぬ故障につながります。それどころか、その過程で陰極と陽極が接触して、最悪の場合は発火したり爆発する可能性もあります。

冷え切ったデバイスを充電するタイミングは?

上記のような問題は、氷点下の環境にさらされたバッテリーを充電する場合にのみ発生します。気温が32°F(0°C)より高ければ、バッテリーが「冷えて」いても安全に充電することが可能。

たとえば、ネットで注文した新しいiPadを、配達員が38℉(約3℃)の寒い日に家の外に置いていった場合は、そのiPadを充電しても大丈夫です。

しかし、外気温が氷点下の場合は、バッテリーが十分温まるように、iPadを少しの間家の中に置いておいたほうがいいでしょう。充電するのを待つだけでいいので、簡単ですね。さあ、電源を入れましょう。

氷点下のバッテリーでも放電はしても差し支えありません。

また、ほとんどのハイテク製品はある程度充電されたバッテリーを搭載しているので、充電する前に設定を済ませておくことができます。

残念ながら、リチウムイオン電池が安全なレベルまで温まるのにかかる時間を詳しく説明した情報はほとんどありません。

目安としては、デバイス自体が氷点下の冷たさを感じさせなくなるまで待つことですが、もちろん、それは主観的な話です。

デバイスによっては、バッテリーの温度を確認する方法があります。Androidデバイスでは、Ampereというサードパーティのアプリを使って、バッテリーが氷点下になっていないか確認できます。

しかし、多くのデバイスではこのようなタイプのアプリは利用できません。

また、デバイスを開いてバッテリーの温度を手動で調べるための道具もない人がほとんどでしょう。

しかし、「考えすぎないこと」が大切です。

屋外にあったバッテリーが安全なレベルまで温まるのに時間がかかり過ぎるようなら、この問題はもっと頻繁に取り上げられているはずです。

むしろ、充電する前に、デバイスが温まるのをちょっと待つぐらいでいいのかもしれません。


Source: Stack Exchange