Bluetoothは正常に動作すれば便利ですが、問題が起きたときのトラブルシューティングは少し厄介です。
もっとも、簡単に使えるのがBluetoothのコンセプト。ペアリングされた2つのデバイスがあり、どちらも電源がオンになっていれば、煩わしいケーブルを使うことなく、すぐに通信を始められるはずです。
しかし、実際はそれほど簡単ではない、と米Lifehackerの編集長JoelCunninghamが、今週のTech911コラムで書いています:
もう何年も前からAirPodsが欲しいと思っているのですが、250ドルもするイヤフォンを紛失しない自信がないので、コピー商品で我慢しています。
TargetスーパーでAirPodsのコピー商品を50ドルほどで購入しました。本体のつくりも音質もおおむね満足しており、スマートフォンとも問題なく接続できるのですが、MacbookPro 2017 とペアリングすることができません。
イヤフォンをペアリングモードにしてMacでBluetooth設定を開くと、近くのデバイスのリストには表示されます。
クリックすると、ステータスが「接続済み」に変わり、イヤフォンから信号音が聞こえてきますが、再生中の音楽が流れる前に、接続が切れてしまいます。
AirPodsのコピー商品は無数にあるので、私がTargetで買ったものと同じものを、みなさんが持っているとは思いませんが、Bluetoothイヤホンに問題が生じたときの、標準的なトラブルシューティングがあるとしたら、どんな手順になるのか知りたいですよね?
購入前にすべきトラブルシューティング
私にもまったく同じことが起きています。
繰り返しますが、Bluetoothを使った接続は、シンプル、簡単、便利であるべきです。ケーブルの代わりにBluetoothを使うのはそのためなのですから。
Bluetoothは、デバイス間の接続に要する時間と手間を減らすためにあるわけで、増やすためにあるわけではありません。それなのに私たちは、MacBookと接続できないAirPodsもどきに、余計な時間と労力を奪われているのです。
私がまず頭に浮かんだのは、Appleが本物のAirPodsを買わせるために、いじわるをしているのではないかということです。Appleは裏切り者を罰しようとしているのです。
実際は、もっと単純な問題でしょう。50ドルのイヤホンは、互換性を十分に考慮した設計やテストが行われていない可能性があります。所詮は格安ヘッドフォンなのです。
そもそもBluetooth自体が十分に気難しいのに、格安Bluetoothイヤフォンが完璧に動作することを期待するほうがおかしいのかもしれません。
もちろん、正常に動作すべきですが、そうである保証はどこにもないということです。
実際、Targetのウェブサイトで、私と同じ互換性の問題を報告している人を見つけました。

トラブルシューティングに入る前に、みなさまに心から訴えたいことがあります。新しいガジェットを買うときは、デューデリジェンスを行うことが非常に重要だということです。
安さが魅力でその商品を選ぼうとしているときには、とくに重要です。安物買いの銭失いにならないように、事前によく調べる必要があります。
安いハイテクガジェットを買うこと自体には、何ら問題はありません。ただ、安い製品やコピー商品を買うときは、事前にAmazonやTarget、Walmart、BestBuyなどのサイトで、見つかるだけのレビューをすべてチェックして、互換性の問題がないか調べてください。
もちろん、オンラインレビューを読むだけで、ガジェットの安定性についてすべてを把握するのは難しいでしょう。
人は、正常に機能する製品を褒め称えるよりも、うまく動作しない製品をこき下ろすほうに力を注ぐものです。したがって、オンラインレビューはたいてい、批判の声の方が多く目に入ります。
とはいえ、そのガジェットを購入した人たちが、どんな問題に遭遇しているかについて、おおまかな感触を掴むことはできます。それだけでも、その製品を購入した場合のリスクを推し量る重要な情報です。
また、自分と同じような動作環境で問題が起きていないかチェックすることもできます。
もし、自分と似た動作環境で多数の問題が報告されていて、確かな解決策が見当たらないときは、その製品は避けたほうがよいでしょう。
Bluetoothガジェットの動作がおかしいときにできること
まず、MacBook Proが最新のOSであるmacOSCatalina(原稿執筆時点)に正常にアップデートされているかを確認してください。
そして、イヤフォンのユーザーガイドに従ってペアリングモードにしてから、MacのタスクバーにあるBluetoothアイコンをクリックするか、システム環境設定のBluetoothセクションを開いて、目的のイヤフォンを探します。
どちらかでうまくいかなくても、もう片方でうまく接続できることもあります。
また、MacのBluetoothモジュールをリセットを試すのもありです。
[Shift]+[Option]を押しながら、タスクバーのBluetoothアイコンをクリックすると、リセットオプションを含むメニューが表示されます。(macOSのバージョンによっては、[デバッグ]メニューの下にあることも)

リセットが完了したら、もう一度ペアリングを試してみましょう。 運が良ければ、Bluetoothイヤフォンを問題なく接続できるかもしれません。
これでうまくいかないときは、よく言われるアドバイスの「PRAMやSMCをリセットする」を試してみることもできます。
どちらかのリセットでうまくいく可能性もありますが、おそらく問題があるのはMacBookではなくイヤフォンだと思われます。だとしても、トラブルシューティングをする際に、あらゆる可能性を試してるのは悪いことではありません。
Bluetoothイヤフォンを、すべてのデバイスからペアリング解除してみましたか?
イヤフォンがiPhoneやiPadなど他のデバイスとペアリングされているせいで、Macから検出できなくなっている可能性もなくはありません。期待は薄いですが、念の為に調べてみましょう。
あるいは、MacBookで他のBluetoothデバイスを同時に使っていませんか?
それが原因の可能性もあります。同じく期待薄ですが、調べてみる価値はあります。
上記をすべて試してもうまくいかないときは、涙をのんで、MacのBluetoothアダプターを買ってみるのもありです。
せっかく安価なイヤフォンを買ったのに、余計な出費がかさむのは残念ですが仕方ありません。運が良ければ、それだけでMacBookとのペアリングに成功する可能性もあります。
私なら、返品ポリシーがしっかりしているショップからアダプターを購入して、うまく動かないときは返品できるように、箱を慎重に開けて試してみるでしょう。
また、アダプターを使うと、AirDropやHandoffなどのMacの標準機能のいくつかが動作しなくなる可能性があります。
格安イヤフォンを使うために、そうした面倒を引き受ける価値はあるでしょうか? もちろん、すべてうまくいく可能性もゼロではありませんので、試してみる価値はあるでしょう。
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Image: David Murphy/Target
David Murphy - Lifehacker US[原文]