小学生のときは、学年が違う人と接するのに抵抗がありました。
しかし、大人になると、人付き合いの輪を自分の年齢と2、3歳しか違わない人たちに限定するのは奇妙な感じがします。
現に、ほとんどの人は、まったく違う世代の人たちと友だちになっているのではないでしょうか。
いくつかの研究によると、これは良いことです。異なる世代の人たちと友人になることの利点と、世代間の友情を育む努力を(まだしていないなら)した方が良い理由を見ていきましょう。
1. 世代間の友情は学びの機会になる
Inc.の最近の記事で、Jessica Stillmanさんは世代間の友情に関する調査を精査して、相互に有益である証拠をたくさん見つけました。
最もわかりやすい利点は、年齢が高い世代と低い世代の両方が、過去から得られる知恵と洞察、新しいトレンドの背景など、新しいことを学ぶ機会を得られることです。
こうしたコンセプトは、カリフォルニア大学バークレー校のGreater Good Science Centerの調査結果と、ハーバード大学の70年間にわたる幸福の研究によって裏付けられています。
2. 世代間の友情はレジリエンスを高める
過去1年間はレジリエンスの重要性がずいぶん話題になり、世代間の友情から得られるこの利点はこれまでにないほど重要になりました。
具体的には、どのような仕組みでレジリエンスが高まるのでしょうか。
Stillmanさんによれば、
上の世代の友人がいると、今苦しんでいることを、はるかに長期的な視点で見られるようになり、挫折をそこまで壊滅的で永続的だと感じなくなります。
また、若い世代の友人がいると、自分が抱えている問題を新しい見方でとらえることができるようになります。
AARPからの調査から、さらに次のような洞察を得ることができます。
最近の調査では、かなり年上の友人を持つ人の61%が、世代を超えた友情が別の視点から物事を見ることに役立ったと主張していることがわかりました。
自分よりかなり若い友人を持つ人の54%が、やはり同じことを主張しています。どちらのグループも同じぐらいの割合の人たちが(それぞれ37%と38%)「世代を超えた友情が彼らの経験をより高く評価するのに役立つ」と述べています。
3. 世代間の友情は偏見を無くすことにつながる
暗黙の偏見は、即座に解決することはできませんが、軽減するためにできることはいろいろあります。世代間の友情を築くこともその1つです。
「日々多様な人たちに囲まれていると、脳内に潜む接続が変化します」と、作家兼研究者のRose EvelethさんはNPRのポッドキャスト「ライフキット」の最近のエピソードで説明しています。
つまり、生活の中で出会う人たちを多様化できるほど、捨てた方が良い暗黙の偏見を捨てられる可能性が高くなります。
言うまでもないことですが、高齢者に対する社会的偏見は、誰もが着々と年を取り、いつかは高齢者の一員になることを考えると、そもそもかなり理論破たんしています。
ですから、高齢者に対しても若い人たちに対しても、いつかは自分もこんな友人が欲しいと思えるような友人になりましょう。
Source: Inc., AARP, NPR, Greater Good