あなたがTwitterでつぶやいた場所を世界に知らしめる必要って、本当にあると思いますか?
私はこれまで、自分がTwitterでどれほどの位置情報をさらしているか、気にしたことはありませんでした。だって、私のツイートなんてそんなに見られていないだろうし、ましてやつぶやいた場所なんて誰も気にもとめないと思っていたからです。
ところが先日、Wiredのレポートを読んで考えが変わりました。恐ろしいことに、過去のツイートを見るだけであなたの住んでいる場所がピンポイントでわかるというのです。
Wiredのストーリーによると、イリノイ大学とギリシャのFoundation for Research and Technologyが「LPAuditor(Location Privacy Auditor)」というツールを開発。
これを使うことで、多くのユーザーが意図せぬうちに正確なGPS位置情報をTwitterで共有しているという事実が明らかになりました(ツイート上には「住んでいる大都市の名前」しか表示されません)。
何年もの間、ツイートへの位置情報のタグ付けを選択したユーザーは、たとえそれが「ニューヨークシティ」のように広いものだとしても、正確なGPS位置情報を同時に提供していました。
Twitter上にその情報は表示されないので、何もしなければツイートした本人もフォロワーも、それに気づくことはありません。
ところが、ツイートのメタデータにそれらの情報が含まれるため、TwitterのAPIを使えばアクセスできるのです。
Twitterがこのポリシーを変更したのは、2015年4月のことです。以降、ユーザーが正確な位置情報をシェアするかどうかを選択する仕様になりました。
Twitterの広報によると、現在それを選択している人はごくわずかだそう。それでも、この変更以前にシェアされたGPSデータは今も残っていて、APIを使えば見られるようになっています。
過去のツイートの位置情報を削除する方法
ありがたいことに、Twitterは過去に送信済みの位置情報データをかんたんに消せるようにしています。あなたも一度、トライしてみては? まず、Twitterアカウントの「設定とプライバシー」画面で、「プライバシーとセキュリティ」を選びます。

この画面で、正確な位置情報を誰か(あなたのフォロワーであれ、TwitterのAPIであれ)にシェアする必要がない人は、「位置情報付きでツイート」をオフにしましょう。次に、「位置情報を削除」という大きなボタンを押せばOKです。
これさえやっておけば、今後APIを使われてもプライバシーを守れるかのように思えますが、Twitterによると絶対ではないそうです。
Twitter上の位置情報を削除しても、サードパーティアプリや外部の検索結果に含まれるデータのコピーがすべて削除されるわけではありません。また、この設定では、ダイレクトメッセージでシェアされた位置情報を消すことはできません。
とはいえ、やらないよりはマシでしょう。なにせ、Twitter自身はこの位置情報の問題に積極的に対応する気がなさそうですから。
そもそも2015年4月に選択式モデルを導入したにもかかわらず、なぜ同社のAPIに具体的なGPS情報が残っているのかをWiredがTwitterに問い合わせたところ、こんな答えが返ってきたそうです。
同意なく過去にさかのぼって一方的にツイートを変更することは、適切でないと考えたためです。
でもどうでしょう。
たとえば2014年のツイートから位置情報タグが消されても、気にする人はほとんどいないと思います。というか、誰も気づきもしないでしょう。
それよりも、TwitterのAPI経由で古いデータから住所が漏れ、ウェブ上でさらされることのほうが、ユーザーにとって気になる事案なだと思うのですが。
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Image: 9091086/Shutterstock.com
David Murphy - Lifehacker US[原文]