家計簿をつけ、支出入の管理はしているはずなのに、「なぜか貯金ができない」悩みを持っていませんか?

2年間で350万円貯めた! ズボラ主婦の節約家計簿管理ブログ』を運営する「あき」さんですが、家計を預かって最初の10年間は、ほとんどお金を貯められなかったそうです。

それが、家計簿のつけ方や考え方を変えることで、2年間で350万円の貯蓄に成功。

今では、家計管理に苦労する家庭の相談に乗ったり、関連書籍を出したりと、多くの人たちの家計を改善し、高い評価を得ています。

お金が貯められない人も「貯金体質」になれる

3月に刊行された、あきさんの著作『「ズボラ家計管理」トレーニング』(講談社)は、これまで培ったノウハウの集大成的な1冊。

いろいろやってもお金が貯まらなかった人でも、ステップアップ式に家計管理のコツをつかみ、貯金体質へと生まれ変わることができる内容です。

今回は、本書の冒頭部分にある「どうやってもお金が貯まらない!」を解決する第一歩となる、1日単位1週間単位必要なお金を意識するトレーニングを紹介します。

1日の支出を“見える化”する

最初にすべきなのは「1日の支出を書き出す」こと。

カレンダーでもスケジュール帳の余白でもいいので、今日の支出と合計をざっくりと記入し、出費を“見える化”します。

【例:4月1日~4月3日までの支出】

4月1日

食費:1000円

日用品費:1000円

合計:2000円

4月2日

カードショッピング:4000円

食費:800円

合計:4800円

4月3日

ランチ:1000円

交通費:360円

カード引き落とし:20000円

合計:21360円

なくても生活できる品目を明らかに

次に、「なくてもいい支出」を検討します。

これは、レシートを見て「なくても生活できる品目にチェックするというもの(カード払いなどでレシートがない場合は、書き出す)。

以下の例では、「なくても生活できる」品目に下線を引いています。

【例:スーパーで食品購入したときのレシート】

鶏もも肉:589円

卵:143円

大根:198円

ジュース:158円

チョコレート:324円

味噌:398円

キャベツ:128円

玉ねぎ:98円

米:1980円

豆腐:128円

菓子パン:128円

カップ麺:128円

合計:4002円

現金:5002円

お釣り:1000円

ジュース、チョコレート、菓子パン、カップ麺が「なくてもいい支出」となります。

このようにレシートを捨てずに持ち帰って、「必要な支出」と「必要でない支出」の分類をすれば、「自分のお金の使いグセがわかる」ようになると、あきさんは述べます。

「必要でない支出」が多いのは、浪費しがちということ。ですが、「無駄遣いになりやすい支出は、必ずしもやめなくてはいけない支出」ではなく、完全にやめてしまうケチケチ家計は、すすめられていません。

1日に必要な金額を算出し、それで過ごす

さて、数日分のレシートから、たまにある支出(上の例で言えば味噌と米)を除いた平均値を求めると、1日に必要なお金が算出されます。そして、算出された金額の範囲内で、今日1日を過ごしてみましょう。

これは、「なんとなくダラダラとお金を使う生活」をやめ、お金を貯める習慣への第一歩。お金が貯まらない人は、この日々の支出もでたらめなことが多いそうです。

1週間に必要なお金を把握する

次の重要なステップは、1週間に必要なお金を把握すること。この額は、1日の食費&日用品費に7を掛けて算出できます。

そして、この額を週1回だけ財布に入れてその週のやりくりをするだけでも、家計管理の成功にぐっと近づくそうです。

米、ガソリン、車検など、毎週は発生しない大きな出費があるときは、その分を加算して財布に入れます。

こうした1カ月や1年に1回の出費も、最終的にはコントロールする必要があるそう。でも、それはひとまずおいて週単位の家計管理をしっかり続けるようにと、あきさんはアドバイスします。

なお、1週間に必要なお金をさらに節約しようとするのはNG。この支出は、「削る」のではなく「守る」ことが大切と、本書でも強調されています。

手ごたえをつかんだら、さらなるステップアップへ

本書では、さらに23ステップにわたるトレーニングがありますが、上で説明した1日の出費1週間の出費の把握・管理を、まずやってみるとよいでしょう。

このやり方で手ごたえをつかんだら、「家計の実情を把握する」、「ズボラでもできる家計管理術を身につける」など、踏み込んだテーマのトレーニングを実践していきます。

家計管理で時間も貯蓄。次の投資へつなげよう

最終的にこの家計管理をマスターすると、お金が貯まるばかりでなく、時間も貯まっていきます。

時間に生まれた余力を生かして、資格に向けて勉強するとか、副業を始めるなどして、収入自体を増やすことも可能に。

今のやりくりに限界を感じている方に、おすすめのメソッドです。

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Source: 2年間で350万円貯めた! ズボラ主婦の節約家計簿管理ブログ