「低温調理器」(食材を入れた袋を密閉し、低い温度のお湯に入れて長時間かけて調理する器具)を買ったばかり、あるいは購入を検討中という人は、この新しい「おもちゃ」でまず何を作ろうかと迷っているかもしれませんね。

幸い、私たちは低温調理器をかなり使いこなしているので、この調理法に向いている食材と、向いていない食材をよく理解しています。

低温調理はまったく初めてという場合は、ビギナー向けの記事がありますので、それに目を通すことをお勧めします。

人気急上昇中のこの調理器具の仕組みのほか、その長所と短所も説明しています。

低温調理がどういうものかが理解できたら、さっそく作り始めましょう。おいしいレシピをたくさん用意していますよ。

肉の「パサつき」や「火の通しすぎ」がなくなる

カリカリに焼かれた皮がおいしそうな肉
Image: Claire Lower

低温調理器では、食材の温度を正確にコントロールできるので、火を通しすぎることは事実上、まったくなくなります。

オーブンやグリルで調理すると、食材の温度が上がりすぎてしまいますが、低温調理器なら、真空パックしたステーキ肉を10分くらい長くお湯につけすぎたとしても、ミディアムレアがウェルダンになってしまうことはありません。

それに、真空になった袋からは何も蒸発しないので、非常に水分の多い環境で調理できます。つまり、パサついて色が悪くなったポークチョップは過去のものになるのです。

何より素晴らしいのは、とにかく簡単なこと。設定する温度を決め、肉を袋に入れて密閉し、お湯につけるだけです。

タイマーをセットし、好みの状態になったら、取り出してキッチンペーパーで表面の水分を取り、焼き色をつけましょう。

ウェブサイト「ChefSteps」では、たんぱく質を含むありとあらゆる食材の調理時間と温度をわかりやすく紹介していますが、以下では私が気に入っているレシピをいくつかお教えしましょう。

  • ステーキ:リブアイ(リブロース)に塩を振り、摂氏54度で1時間低温調理したら、熱したフライパンで表面を焼き、カリッとさせます(私は鴨の脂で焼くのが好きですが、バターを使えばもっと早くこんがりと焼き色がつきます)。
  • 鴨の胸肉:鴨の胸肉に塩を振って、袋に入れて密閉し、54度のお湯に2時間つけます。次に、皮を丁寧に取りはずして、フライパンで両面を焼きます。金属製のへらで押さえつけて、できるだけ平らな状態で焼きましょう。胸肉をスライスし、カリカリに焼いた皮を載せたら完成です。
  • ポークチョップ:昨夜も作ったばかりの、お気に入りのレシピです。60度で1時間低温調理したら、バターを溶かしたフライパンでさっと焼きます。今まで食べたことがないほどジューシーなポークチョップの出来上がりです。
  • ターキー鶏の胸肉:鶏の胸肉は60度で1時間半、ターキーは65度で3時間調理するのが私の好みです(しっかり下味をつけ、油分を加え、ハーブなどで香りづけしておけば、最高に風味豊かになります)。
  • シーフード:低温調理器メーカー「Anova」のウェブサイトでは、低温で調理できるあらゆるシーフードのレシピが載っていますが、まずはロブスターツナでやってみるのがいいでしょう。

見ておわかりのように、もっとたくさんのレシピがありますよ。

コラーゲンの多い肉を調理する

ホロホロにほぐれた柔そうなお肉
Photo: Claire Lower

コラーゲンを多く含む食材は、水分の多い環境でゆっくりと低温で調理するのがおすすめです。それには、低温調理器を使うのが一番。

必ず真空調理専用の袋を使ってください。ジップロックの場合は、温度が高くなると穴が開いてしまう可能性があります。

そして、水が蒸発しないよう、鍋に蓋をするか、ラップやエアークッションなどで覆ってください。

私のお気に入りの、ジューシーでコラーゲンたっぷりなレシピはこちらです。

  • 鶏の足:ちょっと荒っぽいですが、鶏の足の爪をカットして取り除きます。それから袋に入れ、お好みのマリネ液を加えます。82度で24時間調理する間、じっと待ちましょう。袋から取り出して汁気を切ったら、油で揚げます。
  • オックス・テール:表面に焼き色をつけたら、調味料でしっかり味をつけます。85度のお湯に24時間つけておけば、たっぷりの肉汁が口いっぱいに広がるオックス・テールの出来上がりです。
  • 牛タン:低温調理をする前に味付けしてもかまいませんが、必ずしも必要ではありません。私は、買ったときの真空パックされた状態のまま、まるごと低温調理しましたが、うまくいきました。77度のお湯に24時間入れておくだけです。皮をむいて、細かく裂き、タコスの具にどうぞ。

もちろん、もっと普通に使われている肉も、低温のお湯に入れて長時間調理することで美味しさが増します。

どうしようもなく硬い牛肉でも、65度で24時間調理すればおいしく食べられるし、60度で6時間調理すれば、硬さをほとんど感じさせない。完璧なミディアムレアのローストビーフが楽しめます。

卵料理にも使える

低温調理器を稼働中
Image: Claire Lower

目玉焼きは別として、どんな卵料理でも低温調理器で作れます。何でもかんでも低温調理すればいいというわけではありませんが、こちらで紹介するレシピは、ぜひ試してみてください。

  • スクランブルエッグ:いつものスクランブルエッグとは別物です。フライパンで作るより舌触りが滑らかで、カスタードのようにクリーミーなので、ボウルでいただくのがベストです。まとめてつくることもできます。75度で調理する場合は、卵3個で調理時間は15分、6個は30分、12個は40分、24個は50分です。
  • 低温殺菌:卵を使う前には、(火を通すのではなく)低温殺菌しておきたいですよね。焼かないで生のまま食べる「クッキードウ」を安心・安全に作りたい人も、サルモネラ菌がついているかもしれない生卵を触りたがるお子さんがいる人も、そう考えていると思います。やり方はとても簡単。袋は必要ありません。卵を57度のお湯に75分入れておけばいいだけです。あとは取り出して、好きな料理に使いましょう。
  • ポーチドエッグ:昨年のイースターには、15人のお客さまにパーフェクトなエッグベネディクトを作りました。Anovaの低温調理器がなければできなかったでしょう。ChefStepsのこのレシピで、エッグベネディクトの作り方を紹介しています。低温調理器を64度に設定し、卵を1時間ほど入れておくだけです。

こちらのレシピは期待を裏切りませんから、試してみてください。

低温調理に向いている野菜料理

実は、私がわざわざ低温調理器で調理する野菜は2種類だけですが、そうする価値は十分にあります。

  • ニンジン:最初は半信半疑でしたが、ウェブサイト「Serious Eats」のKenjiのレシピを見て、おいしさがギュッと濃縮されたニンジンを試してみようと思いました(84度で1時間です)。目からうろこのおいしさです。
  • アスパラガス:アスパラガスは、85度で12分調理すれば、いつでも絶妙な歯ごたえの仕上がりになります。

それでは、デザートに移りましょう。

カスタード系デザートのレシピ

カスタード系のデザート
Image: Claire Lower

湯せんで調理するものは何でも、低温調理器でうまくいきます。どちらもお湯で温めるわけですから、基本的に同じなのです。

つまり、カスタードを使ったお菓子はどんなものでも、うまくいくということ。ここで紹介するのは、特におすすめのレシピです。

  • パンプキンパイのフィリング:低温調理器を80度に設定し、スパイスを加えたパンプキンパイのフィリングを、ガラス瓶に分けて入れます。それを低温調理器に入れて、1時間半置きます。お湯から取り出したら、冷める過程で水滴がつかないように瓶の蓋を外します。それから、冷蔵庫に入れて4時間以上冷やしてください。ホイップクリームを載せて召し上がれ。
  • チーズケーキ:正直なところ、これ以外の方法でチーズケーキをつくる気はしません。ガラス瓶に入ったこの濃厚なお菓子は、調理時間以外は、パンプキンパイとまったく同じ作り方です。時間を1時間半から2時間に変えれば、素晴らしいデザートができ上がります。低温調理のチーズケーキは、今まで食べたどんなチーズケーキよりも、口当たりが滑らかでクリーミー。1人分ずつ小さな瓶に入っているところも楽しいですね。
  • クレームブリュレ:これについては、自分なりのレシピを考えようと思ったのですが、無駄でした。ChefStepsに、低温調理器でつくるクレームブリュレの完璧なレシピが載っているのです。そのレシピに従いましょう。

以上でご紹介したレシピがあれば、当分はあれこれ試すことができますし、お腹も満たされるのではないでしょうか。

それでもまだ足りない人は、「Hot Pockets(アメリカの冷凍惣菜パイ)」も低温調理してみるといいでしょう。これまで食べた中で最高においしいHot Pocketsになりますよ。

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Image: Claire Lower

Source: Chef Steps(1, 2), ANOVA(1, 2, 3

Claire Lower - Lifehacker US[原文