Androidの最新バージョン「Android 10」は、

  • セキュリティの向上
  • ペアレンタルコントロールのアップデート
  • ジェスチャーナビゲーション
  • 折りたたみ式画面のサポート

など、新しい機能がぎっしりと詰まっています。

また、Androidがアップデートされるたびに、障害者のための「ユーザー補助機能」も追加、改善されています。

ユーザー補助機能にはさまざまな種類があり、設定メニューから簡単に有効化できます。

なにより重要なのは、ユーザー補助機能のおかげで、視覚、聴覚、発話、そのほか身体にハンディキャップを持つ人たちがAndroidをより快適に使えるようになるということです。

今回は、Android 10の新しいユーザー補助機能と、今後予定されているアップデートの一部を紹介します。

1. ダークテーマ

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「ダークテーマ」をオンにすると、Androidのシステムインターフェイスと、ダークテーマに対応しているすべてのアプリが黒基調の暗い画面となります。

ダークテーマは厳密に言えばユーザー補助機能ではありませんが、最近なにかと話題になっている機能です。

もちろん、それには理由があります。暗い背景に明るいテキストがあるほうが、ほとんどの人にとって見やすいのです。

とくに、光に敏感な人や、明るいディスプレイを見つめると頭が痛くなる人には、助かる機能です。

また、黒基調のユーザーインターフェイスのほうが、バッテリーを節約できるという利点もあります。

ダークテーマを使うには、Androidの設定パネルを開き、[ディスプレイ]をタップし、下にスクロールし、[ダークテーマ]のスイッチをオンにします。

これで、システム全体にダークテーマが適用され、Androidインターフェイスと各エレメント、および、対応しているすべてのアプリが、自動的にダークテーマに切り替わります。

残念ながら、ダークテーマに対応していないサードパーティアプリを使っている場合は、白い背景との戦いを続けることになります。

お気に入りアプリにダークテーマに対応してもらいたいなら、Google Playストアを通じて直接メールを送信するか、リクエストレビューを残しましょう。

2. 自動字幕起こし

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「自動字幕起こし」は、Pixel 4のリリースとともに公開された機能です。

Android 10の売りのひとつが、この動画や音声に自動で字幕をつけてくれる「自動字幕起こし」です。TwitterやInstagramなどのソーシャルメディアの動画のほか、ポッドキャストの音声にも対応しています。

字幕起こしはデバイス上で行われるので、機内モードでもこの機能を使うことができます。

現在のところ、Pixel 4およびPixel 4 XLでのみ利用可能。今年の後半には、Pixel 3、3XL、3a、3a XLでも使えるようになる予定です。

Googleによると、この機能をより広く利用してもらうべく、ほかのデバイスメーカーと共同作業に取り組んでいるとのことです。

自動字幕起こしは、[ユーザー補助]設定メニューの、[音声と画面上のテキスト]セクションでオンにできます。

スイッチをオンにすると、文字サイズ、字幕スタイル、言語の選択が行えるようになります。

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まだこの機能が使えないという人は、兄弟機能である「音声文字変換」を試してください。

この機能はAndroid 9 Pieで実行可能で、周囲の会話や、デバイスで再生されている音声を、文字に変換してくれます。

音声文字変換は、自動字幕起こしと同じく[ユーザー補助設定]メニューの[音声と画面上のテキスト]セクションで有効化できます。

有効にすると、Android画面下部のナビゲーションバーから機能にアクセスでるようになるはずです。

音声文字変換もカスタマイズが可能で、文字の大きさや、デバイスに変換された文字を保存するかなどを選ぶことができます。

デフォルトでは、2つの言語で文字変換機能を使用することができます。

3. 音声増幅

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「音声増幅」は効果は劇的とは言えなくとも、講義や周囲の音声を聞き取りやすくしてくれる機能です。

この機能はAndroid 10のユーザー補助機能として追加されたものですが、同じ機能がAndroid 9でも利用できました。

今回のリリースで、インターフェースが刷新され、Android 6.0(Marshmallow)との後方互換性が追加されました。

音声増幅は、周囲の音や話し声を、有線ヘッドフォンを通じて効果的に増幅します。大きすぎる音を抑えながら、周囲の音を聞こえやすくしてれます。

音声増幅は、設定メニュー[ユーザー補助]の[音声と画面上のテキスト]でオンにできます。

また、「音声文字変換」と同じく、画面下部のナビゲーションバーからオン/オフを切り替えることができます。

4. オーディオバランス

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「オーディオバランス」を使用すると、スピーカーやイヤホンの左右の出力バランスを調整できます。

Android 10では、音声増幅に加えて、音声や音楽のオーディオバランスも調整できるようになりました。

設定メニューは、[ユーザー補助]の[音声増幅]オプションの下にあります。

音楽や音声を実際に聴きながら、ちょうどいいバランスになるようスライダーを動かしましょう。

5. 強化された補聴器サポート

Androidは古くから補聴器に対応していましたが、Android 10では新しいオープンソースの補聴仕様に対応しました。

この機能はBluetooth LEで動作します。Googleはこの機能を2大補聴器メーカーであるGNヒアリングとCochlearと部分的に共同開発を行なったそうです。

この仕様はオープンソースなので、メーカー各社が、自社のスマートフォンが補聴器を対応させるために最適化して利用することができます。

これで特別なアダプタを持ち歩く必要もなくなり、補聴器とスマートフォン両方のバッテリーの持ちも長くなります。

6. Talkback(画面読み上げ)

Talkback」は、一般によく利用されているユーザー補助機能の1つで、Androidのシステムアップデートとは異なるリリースサイクルでアップデートされています。

GoogleでAndroidユーザー補助機能のプロダクトマネージャをしているBrian Kemler氏によると、アップデートは通常、年に3回行われ、次回のリリースは2019年11月を予定しているそうです。

Kemler氏は、次のアップデートで、Talkbackの全体パフォーマンス、安定性、コードの健全性が改善されると、電話インタビューで語っていました。

また、視覚障害者を支援するための新しいTalkback機能についても教えてくれました。

7. 操作までの時間(通知の表示時間設定)

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「操作までの時間(ユーザー補助タイムアウト)」は、通知が消えるまでに画面に表示しておく時間を選択できる機能です。

いままで通知やシステムプロンプトの上で操作する時間が足りなかった人にとっては、通知が消えるまでの時間をユーザー補助設定で調節できるようになったのは朗報です。

通知が消えるまでの時間を、デフォルト・10秒・30秒・1分・2分から選択可能。

唯一の注意点は、一部のサードパーティアプリがこの機能に対応していないことです。

8. バイブレーションと触覚フィードバックの強さ

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着信時のバイブレーションの強さや、画面をタッチしたときの触覚フィードバックの強さを変えたいときは、ユーザー補助機能の「バイブレーションと触覚フィードバックの強さ」で設定を変更しましょう。

バイブレーションや触覚フィードバックを完全にオフにすることもできます。

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Image: Moose Photos via Pexels / Florence Ion

Source: Android, Google

Florence Ion - Lifehacker US[原文