先日、たくさんの新機能や改善点が盛り込まれた、Windows10の大型アップデート「May 2020 Update」が公開されました。
このアップデートは、バグ修正だけの「セキュリティアップデート」ではありません。注目に値する新機能がたくさん搭載されています。
アップデートする前に注意すべきこと
新機能を紹介する前に、 以下の「Winodowsアップデートの誓い」を守ることを約束してください。
- Windows 10の大型アップデートをインストールする際は、事前に重要ファイルを必ずバックアップします。
- パソコンでデリケートな作業に取り組んでいる場合は、失敗することを考慮し、アップデートを延期します。
- 後先考えずにアップデートを強行したことによりシステムに異常をきたしたとしても、一切文句は言いません。
- 異常が発生した場合に備え、「Windows 10再インストールガイド」をチェックしておきます。
Windows Insiderである私は、Windows 10 May 2020 Updateのベータ版をしばらく前から試用してきました。今のところ致命的なバグは体験していませんが、その可能性がないわけではありません。
ですので、いつものように、アップデートは自己責任でお願いします。Windowsアップデートはインストールすべきだとしても、ほかのユーザーたちに問題が起きていないか、数日様子を見るのは決して悪いことではありません。
というわけで、いよいよ今回のアップデートに含まれる注目の新機能を見ていくことにします。
1. スピードアップしたLinuxをWindows10上で利用する

今回、Windows 10に搭載されていたWSL(Windows Subsystem for Linux)が「WSL 2」として刷新されています。パフォーマンスが大幅に向上し、通常のWindows Updateで更新できるようになりました。
設定も難しくありません。Microsoftが提供するこちらのガイドをご覧ください。
ただし、WSL 2経由でLinuxを使用すると、サードパーティーの仮想化アプリが機能しなくなる可能性があることに注意。
詳しくは、MicrosoftのFAQをご覧ください(GPUやUSBデバイスへのアクセスは未対応。今後のアップデートで対応予定)。
2. Microsoftペイントとワードパッドをアンインストール

みなさんはどうかわかりませんが、私はワードパッド(Notepad ++ではなく)とペイント(Glimpseではなく)を最後にいつ開いたか思い出せません。
これらのWindowsアプリに代わる無料の代替アプリは、たくさんあります。そしてMicrosoftはついに、ワードパッドとペイントを、Windowsから簡単にアンインストールできるようにしました。
[設定]>[アプリ]>[オプション機能]をタップし、Microsoft ペイントとワードパッドをクリックして削除できます。
3. PIN・顔認証・指紋認証のいずれかを必須にする

奇妙に聞こえるかもしれませんが、PINを使ってWindows 10マシンにアクセスする方が、パスワードを使ってアクセスするより安全である場合があります。
Microsoftが説明するように、PINはPINが設定された特定のデバイスに関連付けられています。
たとえパスワードが盗まれても、PINでロックされていれば、ハッカーが遠隔地からあなたのPCに侵入することはできません。
ただしデフォルトでは、PINを設定してもパスワードによるサインインも可能なままです。[設定]>[アカウント]>[サインインオプション]で、サインイン時に、PIN・指紋・顔認証のいずれかを必須化するよう設定できます。
4. ゲームバーでFPSをチェックする

ゲームバーに搭載されているFPS(フレームレート)カウンターで、お気に入りのゲームがシステムを圧迫していないかをモニターできます。
ゲームをプレイ中に[Windowsキー]+[G]を押してゲームバーを起動し、パフォーマンスウィジェットをチェック(または有効に)してください。

FPSを表示するには、[アクセスをリクエスト]してPCを再起動する必要があります。ゲームに深入りする前に、この機能を有効にしておきましょう。有効にすると、過去60秒間のFPSが小さなグラフで表示されます。
もう一つ、ゲームに関するボーナス機能があります。タスクマネージャーを開いて、[パフォーマンス]タブをクリックすると、現在のGPU温度を確認できます。

5. PCのリセット時にWindows 10の最新版をクラウドからダウンロードする

何らかの理由によりPCをリセットする必要がある場合に、最新のWindowsをクラウドからダウンロードしてインストールできるようになりました。
大量データ通信が可能な環境があるなら、クラウドから最新版をダウンロードしてインストールするほうが、はるかに時間の節約となります。
6. 音声を使わずにCortanaを起動する

音声を使わずにCortanaを起動できるようになりました。
声に出して呼びかけるのが恥ずかしかったり、夜中に同居人を起こしたくない場合に便利です。
また、以前はCortanaの質疑応答ウィンドウの位置がタスクバー付近に固定されていましたが、これからは、通常のウィンドウと同じように、好きな場所に移動してサイズも変更できます。
もっとも個人的には、それならCortanaをもっと使おうとは別に思わないわけですが、使いたいときに声で呼びかけなくてもいいことがわかっているのは少しホッとします。

とはいえ、以前に比べてCortanaから多くの機能が取り除かれてしまいました。
Cortanaで、スマートホームデバイスをコントロールすることができなくなっています。つまり、Cortanaからストリーミングミュージックサービスなどのサードパーティサービスが使えなくなったということです。残念…。
7. Windowsストアアプリを自動で起動する

これはちょっとしたことですが、便利な機能です。
[設定]>[アカウント]>[サインインオプション]を開いて、[アプリの再起動(Restart apps)]が表示されるまで下にスクロールします。
このオプションを有効にすると、シャットダウン時に開いていたWindowsストアアプリを、PCの再起動時に自動で開くことができます。
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Image: Shutterstock
David Murphy - Lifehacker US[原文]