いよいよフジロックをはじめとする夏フェスが開幕。
一度会場に入ると、荷物を取りに行くタイミングはほぼなし。だからこそ、当日のコーディネイトや持ち物を間違えると、とんでもない苦行になるかもしれません。
天候が変わりやすい山間地の会場では雨対策が、直射日光が照りつける日中は熱中症対策が欠かせません。チケットを確認したら、改めて持ち物を総点検しましょう。
フェスが終わった後も、普段用にあれこれ使える上に、デザイン性も高い2018年度版夏フェスグッズを厳選して紹介します。
① 防水素材でパッカブルのポンチョかレインコート

屋外フェスの最大の敵といえば、やはり雨。運が悪いと、一日中雨ということも珍しくありません。会場内で販売しているようなビニール製の雨合羽だと、その場しのぎにしかならず、蒸れて汗だくになってしまいます。
でも、上の写真のような薄手のポンチョかレインコートがあれば、雨でも快適に過ごせます。気温がグッと低くなる夜間には防寒対策にもなるので、特に山間地の会場ではマスト。晴天時には小さくコンパクトになるので、バッグに入れておけば邪魔にならず、いつ雨が降ってきても安心です。
着丈の短いパーカーやアノラックだと、腿から下がずぶ濡れになるので、膝丈もしくは膝下丈まで覆ってくれるものがベスト。
② 足元は安心・快適なトレランシューズが最強

夏の野外フェスではサンダル履きの人もよく見かけますが、会場内の移動では、砂利や土埃であっという間につま先が汚れます。
さらにステージ前方などの人混みでは、他人に足を踏みつけられ、最悪の場合は怪我や紛失をしてしまうことも。かといって、ゴム長靴やブーツは長時間履くと疲れるし、蒸れて最悪。
そこで注目すべきが、トレイルランニング用シューズ。そもそも、ぬかるみや岩場などの悪路における走破性を追求したものなので、転倒の危険や長時間歩行による疲れを最小限に抑え、防水仕様なら長時間の雨でもほとんど水が内部に侵入しません。
今回は街用としても映える、デザイン性にも優れた2モデルを選出。
③ 機能性と圧倒的コスパを誇るランニング用サングラス

直射日光が照りつける昼間は、まぶしくてステージがよく見えないこともしばしば。
有害な紫外線から目を保護するという機能はもちろん、開放的な気分を盛り上げるファッション小物としても、サングラスが果たす役割は絶大。
アクティブに動き回るフェス中は破損や紛失の不安があるので、高価なサングラスを持っていくのは気後れしてしまうもの。そこで理想的なのは、機能性とファッション性に優れ、万が一紛失しても諦めがつく価格であること。
そんなうまい話があるものかと思っていたら、最適なサングラスがありました! カラーバリエーションが豊富で、フェス気分を盛り上げるミラーレンズもご機嫌です。
④ 日射病対策と日焼け防止にエクスプローラーハット

夏フェスにおけるハットには、ツバが長いエクスプローラーハット(レンジャーハットとも呼ばれます)がおすすめ。
顔や後頭部へ差し込む日差しを防いでくれるので、炎天下でライブを観る際には欠かせません。夏用ハットは、通気性を高めるベンチレーション(通気孔)や汗止めといったディテールにも着目。
長時間被っていても、ストレスが少なく、快適に過ごせるものを選びましょう。また、被っていないときには首から下げておける、コード付きだと紛失の危険も減ります。
信頼のおけるアウトドアブランドとハット専業ブランドから、機能性とファッション性にも優れた3点を推奨します。
紫外線カット率85%以上を誇るナイロン素材を採用し、ぐるりと一周した切り替え部分にメッシュパネルを配置したデザイン。裏側には汗止めにもなるパイル地のテープをあしらっていて、長時間被っていても快適。ホライズンハット 4700円/ザ・ノース・フェイス(ザ・ノース・フェイス 原宿店tel:03-5466-9278)
撥水加工を施したナイロン素材を使用し、ツバの部分に樹脂製の芯を入れることで好みの形で着用できます。側面から背面にかけてメッシュで切り替え、通気性も確保した夏専用ハットです。ワイドブリムハット 2900円/モンベル(モンベル・カスタマー・サービスtel: 06-6536-5740)
⑤ リュックより出し入れ便利なサコッシュ

野外フェスにはリュックが便利と思いがちですが、汗をかいた背中にべったりくっついて不愉快になることがほとんど。実際、持ち歩く荷物もそれほど多くはありません。
そこでオススメするのが、上の写真のようなサコッシュ。発祥はフランスの自転車レースの際に、選手がドリンクなどの補給物資を入れる小型でシンプルな構造のショルダーバッグ。必要最小限のグッズをコンパクトにまとめ、中身をすぐに取り出せるのが大きな魅力です。
軽量かつ耐久性に優れた素材で、撥水加工が施されたものがおすすめ。フェスに限らず、週末の外出や旅行にも活躍するので、ちょっと奮発してワンランク上の物を選んでみるのも一興。
ニュージーランドのアウトドアブランドから、開口部にベルクロを配したエンベロープ型を推薦。ポリエステルにオーガニックコットンを混紡した、丈夫で風合いのあるキャンバス素材を使用。[W26×H18]\6900円/マックパック(ゴールドウィンtel: 0120-307-560)
ウエストバッグとして発売していますが、サコッシュとしても使用可。中身の量に応じて、高さを可変できるロールトップ型デザインで、頼れる完全防水仕様。[W20×H20×D8cm]\6600円/シールライン(モチヅキtel: 0256-32-0860)
⑥ 使わないときはコンパクトに、濡れてもすぐ乾くタオル

汗を拭う、濡れた手を拭く、日よけ用として首に巻きつけるなど、1枚あれば何かと便利なタオルや手ぬぐい。野外フェスでは、使う頻度も高くなります。
もちろん、普段使っているものでも構わないのですが、ここはひとつ、アウトドアで磨かれた進化型タオルに着目。こちらで紹介するマイクロファイバー素材のタオルは、一般的なコットン素材に比べて、圧倒的に優れた吸水性と速乾性を誇ります。
使わないときはコンパクトに収納できる付属ポーチ、カラビナなどに引っ掛けておくのに便利なループ付きです。
⑦ 個別包装が便利なセンスがいい人のデオペーパー

汗ばむ時期に欠かせないデオドラントペーパーは、もはや社会人の必携品。サッとひと拭きするだけで、嫌な体臭の原因となる菌も拭き取ってくれるので、ニオイ対策にも有効です。
普段使いするなら、20〜30枚が1袋になったコスパに優れたものでも十分ですが、野外フェスではかさばりがちです。そこでおすすめなのが、1枚ずつ個別包装されたデオペーパー。
顔や首回りをサッとひと拭きするだけで心地よく、リフレッシュ効果が持続し、ほんのり香りが漂います。少し余分に持っていって同行する仲間に手渡せば、喜ばれること間違いなし。ひとしきりライブを楽しんだ後のひと拭きは格別です。
⑧ 女子ウケするオーガニックな虫除けミスト&日焼け止め

ライブ中はあまり気になりませんが、休憩中などに気になるのが、蚊をはじめとする害虫。ライトアップされたフードエリアには蛾が、トイレには蚊や蝿が多く飛んでいます。
大自然の中で楽しむフェスなので、小さな虫がいるのは仕方がないことですが、なるべく刺されないように、虫除けミストを用意しておきましょう。
また、日焼けしたくない、肌が弱いという人には日焼け止めクリームも欠かせません。ドラッグストアで購入できる市販品でも十分ですが、ここでは、どんな肌質の人でも安心して使えるオーガニック製品をオススメします。周囲の女子から、褒められること請け合いです。
⑨ タッチスクリーン操作もできる完全防水ケース

まさかこんな便利グッズがあったなんて、完全に盲点でした。
スマホやタブレット、バッテリーなど、さまざまな電子機器を水濡れから守ってくれるケースです。しかも、ケースに入れたままタッチスクリーンを操作できるのです。電子機器以外にも、頻繁に出し入れするタイムテーブルや会場内マップを入れておくのにも最適。
先ほど紹介した虫除けミストや日焼け止めなどのコスメ用品の収納に、さらには常備薬や絆創膏などを入れておけば、中身がすぐわかるので便利。ちなみにSサイズなら財布代わりにも使えます。フェスが終わった後にも、小物を仕分けするバッグインバッグとしても活躍します。
⑩ 小型&大容量のモバイルバッテリー

フェスで寂しいのが、仲間とはぐれてしまったとき。あらかじめ決めておいた場所に戻ったのに、友だちがいなかった…なんてこともよくある話です。
仕方なく、LINEでもしようかと思ってスマホを見たら、バッテリーの残量があとわずか! そんな危機を避けるためにも、モバイルバッテリーは絶対に忘れてはなりません。
画面が大型化した最近のスマホはバッテリーの減りが早く、夜間は足元を照らすライトとしても使えるので、2〜3回フル充電可能なものが理想的。
さらにサコッシュに入るコンパクトなサイズと軽さも重要。当たり前ですが、使用しているスマホの規格に合わせたケーブルもお忘れなきよう!
というわけで、野外の夏フェスを存分に楽しむためのグッズを10つのカテゴリーで紹介しました。大きく分けると雨対策、日射病対策、エチケット対策です。今回紹介したものは、ファッション関係者からも一目置かれる逸品で、フェス後の日常生活でも活躍してくれる=コスパが高いというのもポイント。
最後に念押ししておきたいのがチケット忘れ。筆者も経験済みですが、意外とやりがちなので、今のうちにスマホのリマインダー機能で登録しておきましょう。それでは、当日の健康管理にも気を使いながら、思い切り夏フェスを楽しんでください!
Image: 竹内泰久
Styling: 安部武弘
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