心肺蘇生法のクラスを受けてきたのですが、心肺蘇生が必要な人というのは、反応がない人やまったく息をしていない人なのだろうという、間違った印象を持っていたことに気づきました。
心肺蘇生が必要なケース
しかし、心停止でよく見られる症状は苦しそうな呼吸で、そのような人はあえいでいたり、いびきをかいているように見えることもあります。
下の動画は、俳優が心停止した人のように呼吸をしているものです。
これを見て「ああ、倒れているけど息をしているから、この人は大丈夫そうだ」と思ったとしたら、それは間違いです。
このような状態の人は救急車を呼んだり、心肺蘇生法が必要なのだと覚えておいてください。
心肺蘇生法のクラスで、「通常とは違う呼吸をしている人には注意をしてください」と言うのはこのためです。
苦しそうな呼吸というのは通常の呼吸ではありません。脳に酸素が足りなくなった時に起こる反射作用です。
その人の脳幹がまだ機能しているということなので、ある意味いい兆候とも言えます。
心停止中に苦しそうな呼吸をしている人は、呼吸をしていない人よりも生存する確率が高いですが、残念ながらいずれにしても確率は低いです。
倒れてあえいでいる人を見たらやるべきこと
目の前で人が倒れて、あえいだり、うめいたり、いびきをかくように呼吸をしている場合は、行動を起こしてください(脈拍や鼓動をチェックするのは時間がかかるので飛ばしても大丈夫です。
その人がまだ元気な場合は、あなたを突き飛ばしたり、やめてくださいと言うでしょう)。
最近、心肺蘇生法を学んだ人は、学んだことをやってください。ほとんどの人は、以下の一般的なアドバイスに従ってください。
- 心臓マッサージ(胸骨圧迫)を始める(「ステイン・アライヴ」のテンポに合わせて胸部を素速く圧迫する)。
- 誰かに救急車を呼んでもらう。
- 可能であれば、公共の場に置いてあるAED(自動体外式除細動器)を誰かに探しに行ってもらう。
アリゾナ州のSarver Heart Centerは、胸に空気を送り込むには、人工呼吸よりも“苦しそうな呼吸”のほうが良い可能性があると説明しています。
したがって、倒れている人の口から呼吸を送り込む必要はありません。胸骨圧迫のみの心肺蘇生が望ましいでしょう。
ありがたいことに、苦しそうな呼吸に関しては、医師のAnne Marie CunninghamのTwitterのスレッドから学びました。
彼女は最近心停止した人を見て、はじめ何が起こっているのか誤解してしまったそうです。
苦しそうな呼吸に関する事実を上の動画とともに共有していました。
「私は訓練を受けた医療の専門家ですが、すぐに心停止していると気づかなかったので、他の人も同じように思うかもしれません」と言っています。
あわせて読みたい
Image: SPK Lifestyle Stock Photo/Shutterstock.com
Source: Medical News Today, Cardiovascular Business, Very Well Health, Saver Heart Center
Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文]