スマートウォッチをビジネスシーンで使う人は増えています。スマートウォッチには、交通系ICカードとの連携をはじめとする便利な機能が多数。中には腕時計と見間違うようなデザインの商品もあるため、フォーマルな場でも問題なく着用できます。
そこで今回はガジェット系ブロガーの橋本隆寛さんに、ビジネスでも使えるスマートウォッチの選び方や便利機能について伺いました。
これからスマートウォッチをビジネスに活用しようと考えている人は、ぜひ橋本さんが推奨する選び方を参考にしてください。
■この記事の監修者
■ 目次
- 対応OSを確認|スマホやタブレットと連携して使う
- 機能で選ぶ|働き方に合う機能を選定
- デザインで選ぶ|ビジネスシーンにもなじむデザイン
- 使い勝手の良さで選ぶ|長く快適に使うためのポイント
ビジネスでも活用できるスマートウォッチ13選|シックな見た目で便利機能付きの良品を厳選
- 【機能充実】メンズ向けのスマートウォッチ
- 【シックでおしゃれ】レディース向けのスマートウォッチ
ビジネスでも使えるスマートウォッチの選び方
ビジネスシーンで使うスマートウォッチは、以下の4つの基準で選ぶのがおすすめです。
- 対応OSで選ぶ
- 機能で選ぶ
- デザインで選ぶ
- 使い勝手の良さで選ぶ
上記の基準で絞り込んだ中から、費用や見た目などの観点から自分に最適な商品を選びましょう。
対応OSを確認|スマホやタブレットと連携して使う
スマートウォッチは商品によって対応OSが異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。たとえば対応OSがiOSのみのApple Watchの場合、Androidスマホとの連携はできません。対応OSは商品概要欄や、パッケージ、メーカー公式サイトに記載されています。
なおApple Watch以外のスマートウォッチの場合には、対応OSが限定されるわけではないことから、比較的自由に欲しいスマートウォッチを選べます。
連携後の操作感も良く、機能をフルに活用できるため橋本さんもおすすめだそう。
機能で選ぶ|働き方に合う機能を選定
スマートウォッチにはさまざまな便利機能があります。たとえば心拍計や血中酸素濃度を図るヘルスモニタリング機能など。
なかでも、ここからは特にビジネスシーンで役立つ機能を紹介します。自分の仕事をより効率化できる機能を備えたスマートウォッチを選びましょう。
運転中も使える「着信・メッセージ通知」
着信・メッセージ通知機能は、スマホの着信やメッセージをスマートウォッチ上に通知する機能です。スマホをカバンにしまっているときや運転中でスマホが見られないときも、リアルタイムで連絡を受信できます。
なお橋本さんによれば、本体価格が高額になるほど機能がより充実するとのこと。たとえばApple Watch 6では、どのアプリから通知が来ているのかわかるよう、アプリのアイコンを表示します。また「了解しました」といった短い定型文なら、スマートウォッチからワンタップで返信可能。
このように通知機能も、スマートウォッチによって使い勝手や便利さが異なります。通知機能を重視する場合は、実際の使用感や機能の詳細を公式サイトやレビュー動画などで確認しておきましょう。
通勤時に便利「交通系ICカード連携」
SuicaやPASMOなど交通系ICカードと連携できるスマートウォッチは、通勤時や出張時におすすめです。わざわざ定期券を取り出す必要ないため、普段から急ぐことが多い人には特に便利な機能といえます。
なおICカードへのチャージは、交通系ICカードと同じく発券機でスマートウォッチをかざすだけ。事前にチャージしておきたい人は、アプリ上のクレジットカード決済もおすすめです。
出張や営業におすすめ「天気予報」
外回りが多い人は、天気予報機能付きのスマートウォッチがおすすめです。スマホに天気予報アプリを入れたりわざわざ検索したりしなくても、手元で手軽に天気予報がチェックできます。
天気予報の機能は1万円未満のスマートウォッチにも付いているケースが多いです。そのため「試しに安いものから購入してみたい」人にもおすすめの機能といえます。
メンタルヘルスの維持に役立つ「ストレスモニタリング」
ストレスモニタリング機能は、血中酸素濃度や心拍数などの情報をもとに、使用者のストレス値を計測する機能です。仕事にストレスは付き物。自分のストレス状態に目を向けないまま、つい仕事を頑張りすぎてしまう人もいるはずです。
しかし自分のストレス値が可視化されれば、意識的に休息を取るきっかけになるでしょう。適宜リフレッシュすれば、体調不良や不眠といったストレスの二次的被害を防げる可能性があります。
仕事が忙しい人や、普段からストレスを抱えている人にこそおすすめしたい機能です。
デスクワークの健康管理「活動量計」ほとんどのスマートウォッチには、歩数計や消費エネルギーの計測機能が搭載されています。なかなか運動やトレーニングが習慣化できない人も、スマホを開いて自分の活動量が目に入れば「運動しよう」という気持ちになるでしょう。
歩数や消費エネルギーが可視化されると、自分の運動不足に気付くきっかけになります。橋本さん自身も、この機能がスマートウォッチを購入したきっかけだそう。デスクワークが多い人や在宅ワークの人など、運動不足になりがちな人におすすめの機能です。
また活動量計機能があればその日に合わせて運動量を変えて運動量のコントロールも可能。目標値も立てやすく、ダイエットにもおすすめです。
外回りにおすすめ「防水・防塵」出張や現場作業などで外に出ることが多い人には、防水・防塵機能があると便利です。防水・防塵性能が高いスマートウォッチを選ぶなら「IP68」と記載のある商品を選びましょう。
IPとは、日本工業規格によって規定される耐水性能と防塵性能を表す等級です。IP以下の1つめの数字は防塵性能の等級を示し、6が最大となります。2つめの数字は耐水性能を表し、8が最大等級です。
つまりIP68に数字が近い商品を選べば、それだけ水やほこりによる影響が少ないということになります。
デザインで選ぶ|ビジネスシーンにもなじむデザイン
スマートウォッチはカジュアルなデザインが多いため、ビジネスシーンで付けることに抵抗のある人もいるでしょう。しかし、なかにはビジネスシーンでも問題なく使えるデザインの商品もあります。
また、スーツやオフィスカジュアルな服装とのコーディネイトがしやすい商品も。ビジネスシーンでも違和感なく使えるデザインのポイントを紹介します。
普通の時計に見える「文字盤デザイン」

▲文字盤デザインのスマートウォッチ
まるで普通の時計のような文字盤と時計の針が表示されるスマートウォッチなら、カジュアルな印象を抑えられます。あまりスマートウォッチを主張させたくない場合は、画面の小さい商品を選びましょう。
また、画面表示デザインを切り替えられる商品なら、仕事中とプライベートで表示を好きなように切り替えられて便利です。デザインのパターンは商品によって異なるため、好みのデザインがあるか確認しましょう。
女性でも使いやすい「レディース向けデザイン」

▲レディース向けデザインのスマートウォッチ
女性にも使いやすい、おしゃれなデザインのスマートウォッチも数多くあります。女性向けスマートウォッチのデザインにおける特長は以下のとおり。
- ベルトが細い(40mm未満)
- 画面が小さくスマートな設計
- ホワイトやピンク、ベージュなどベルトのカラーバリエーションが女性向け
- 随所にゴールドやプラチナをあしらい、高級感を演出
普通の時計でもレディースは華奢な構造の商品が多いですが、スマートウォッチも同様です。さりげなく着けられるデザインの商品を選べば、職場でも違和感なく使えるでしょう。
シックで高級感のある「レザー・金属のベルトデザイン」

▲金属ベルトのスマートウォッチ
ベルトがレザーや金属でできた商品を選べば、普通の時計と変わらない雰囲気を演出できます。またデザインに高級感もあり、スーツやフォーマルな服との相性も良いです。
ただしレザーや金属は、一般的なスマートウォッチに採用されるプラスチック素材に比べてやや耐久性が低いのが難点。運動するときにはベルトを付け替えるといった工夫が必要です。
ベルトの付け替え可能な商品を選べば、気分に合わせてベルトの素材や色を変えて楽しむことも可能です。ベルトはネット通販や家電量販店で購入できます。現在のベルトが劣化したり壊れたりしたときのために、サブを用意しておいても良いでしょう。
使い勝手の良さで選ぶ|長く快適に使うためのポイント
スマートウォッチを選ぶにあたり、使い勝手の良さは非常に重要です。スマートウォッチは日常生活に密着し、自分のあらゆる記録をデータ化してくれる機械です。そのため一時的というより、毎日長時間装着するのが一般的です。
自分にとって使いやすい商品を選べば長時間付けても負担を感じることなく、快適に使えます。
電池が長持ちする「実稼働時間」
スマートウォッチを快適に使うためには、できるだけ電池が長くもつ商品がおすすめです。電池がどれほどもつかは、メーカーが公表している「実稼働時間」を確認しましょう。
橋本さんによれば実稼働時間の短い商品なら1日~2日、長い商品なら1週間ほどもつそう。なお、実稼働時間はバッテリー容量に比例しません。
つまりバッテリー容量が大きくても、スマートウォッチそのものの機能が多く、消費電力が大きければすぐに電池が切れてしまうのです。そのため、電池容量でなく実稼働時間を確認しましょう。
なお、電池を長持ちさせるには以下の方法があります。
- 常時点灯をオフにする
- スマートウォッチに搭載されている省電力モードを利用する
電池が長持ちすると、長時間腕から外さずに着用できます。スマートウォッチが記録するデータの精度も上がるでしょう。
タッチ操作不要の「音声コントロール」
音声コントロール機能付きのスマートウォッチを選ぶと、より操作が快適になります。音声コントロール機能とは、画面のタッチでなく音声でスマートウォッチの機能を起動させる機能です。
たとえばアレクサ搭載のスマートウォッチなら、「アレクサ」と話しかけるだけで起動が可能。天気予報の確認や着信、メールのチェックなどが簡単に行なえます。
外勤で車を運転している途中や出先に急いでいるときなど、手元を見ずに音声だけで欲しい情報が得られるのは非常に便利です。
実際に使ったときの「使用感」
できれば家電量販店で実際に商品を触り、使いやすいと感じた商品を選びましょう。店舗へ足を運ぶのが難しい人は、レビュー動画を参考にするのも良いそうです。
スマートウォッチは、価格帯によって使用感が大きく変わるとのこと。特に画面をスワイプしたときの動きは価格が高くなるほどなめらかで、操作が快適になるそうです。
動きのなめらかさを示す指標の1つとして、リフレッシュレートと呼ばれる数値があります。この数値が安い商品で30前後、高い商品で50前後だそう。リフレッシュレートは数字が大きいほど、なめらかな操作感を実現します。リフレッシュレートの数値は、メーカーの公式サイトや製品情報欄で確認しましょう。
ビジネスでも活用できるスマートウォッチ13選|シックな見た目で便利機能付きの良品を厳選
【機能充実】メンズ向けのスマートウォッチ
男性がビジネスシーンで使うのにおすすめのスマートウォッチを厳選しました。スーツと合わせても違和感がなく、なおかつビジネスシーンで役立つ機能が満載です。ぜひ自分だけの1台を探してみてください。
『Apple Watch Series 6(GPSモデル)』で仕事も効率化

iPhoneを使う人は、Apple Watchがおすすめ。スマホに届いたLINEやメールの各種通知を受信できるほか、交通系ICカードとの連携も可能です。もちろん健康管理に役立つ機能も充実しているため、仕事で運動不足が気になる人にも便利な1台。
忙しい人の仕事や健康をフルサポートしてくれるスマートウォッチです。カジュアルさを抑えたい場合はバンドを付け替えて使えます。
『Galaxy Watch3』をスーツにコーディネイト

Galaxyのスマホを使っている人におすすめのスマートウォッチです。ベルトがレザーになっており、高級感があります。スーツとの相性が良く、フォーマルなビジネスシーンでも違和感なく着けられるはずです。
画面デザインも自由にカスタムできるため、デジタル文字が目立つ心配もありません。
『TicWatch Pro S スマートウォッチ』でどこでも通話可能に

マイクが搭載されており、スマートウォッチ単体で電話に出られる商品です。運転中や外回りでスマホを見ていなくても、急ぎの連絡を逃しません。
さらに省電力モードなら最大30日間連続使用可能。IP68の規格も取得しており、非常にタフで使いやすいスマートウォッチといえます。
『Amazfit GTR 2』の音声コントロールを使いこなす

スマートウォッチ単体でスマホへの各種通知を確認したり、音声通話したりできる商品です。さらにアレクサが搭載されているため、手首に向かって話しかけるだけで各種機能が使えます。
出先の天気を訪ねたり、予定を確認したり。アプリの追加インストールも可能で、幅広く使える1台です。
『Xiaomi Mi Watch』でストレス対策を

仕事でのストレスや、運動不足が気になる人におすすめのスマートウォッチです。Mi Watchは直近30日間のストレス記録を保存し、ワークライフバランスを向上させるための分析を行ないます。
また、精神的ストレスを緩和するための呼吸トレーニング機能を内蔵。運動のログを見れば、日々の運動不足解消の指針になるはずです。
『HUAWEI(ファーウェイ) Watch GT2 Pro』のタフな電池で忙しい日を乗り切る

チタン製のフレームが美しいスマートウォッチです。HUAWEI Watch GT2 Proは、フル充電で最大2週間の使用が可能。長期の出張を頻繁にする人にもおすすめです。
さらに5分間の充電で約10時間使用できるため、忙しい人にも使いやすいスマートウォッチといえます。
『DIESEL ON(ディーゼル・オン) スマートウォッチ DT2017』ならファッション性も楽しめる

イタリアの人気ファッションブランド「DIESEL(ディーゼル)」が手がけるスマートウォッチです。ハイセンスなビジネスパーソンや、職業柄ブランド物を身に付ける人には特におすすめの商品といえます。
メタリックなブラックを基調としていますが、横から見ると赤いアクセントカラーが入っています。また「NFC支払い」というキャッシュレス決済にも対応しているため、忙しい日々の買い物にも便利に活用できます。
【シックでおしゃれ】レディース向けのスマートウォッチ
女性がビジネスシーンで使いやすいスマートウォッチを厳選しました。カジュアルさを抑え、普通の時計と変わらないエレガントなデザインの商品ばかりです。必要な機能を備えた1台をぜひ探してみてください。
『HUAWEI Watch FIT Elegant』でおしゃれも健康も楽しむ

ホワイトのベルトにゴールドのフレームが美しいスマートウォッチです。スマートウォッチメーカーの中でも人気のHUAWEIが女性向けに販売する商品で、ビジネスシーンでも違和感なく装着できます。
稼働時間が約10日と非常に長いため、忙しい女性にもおすすめです。
『Galaxy Watch4』でBIAを気軽に計測

メタルフレームがシックで美しいデザインです。ローズゴールドやベージュといったカラーもあるため、女性にも使いやすいでしょう。またベルトは40mmと細めで、ほかのスマートウォッチと比較しても目立たないデザインが特長です。
またGalaxy Watch4は、体組成「BIA」を手軽に測れます。体組成とは死亡率や身体の水分量、筋肉量など組織の各種測定のこと。日々の健康管理にも役立ちます。
『GARMIN(ガーミン) スマートウォッチ Lily Classic』でメールにさりげなく返信

スマホへの着信やメールを通知する機能が付いています。Android端末とペアリングすればスマートウォッチからメールの返信が可能。出先でも仕事仲間やクライアントとの連携が欠かせない女性に最適です。
同じシリーズで、スポーツタイプのデザインも展開されています。
『Fitbit Versa3』で通勤も会計もスムーズに

交通系ICカードとの連携が可能なスマートウォッチです。定期券としてだけでなく、Suicaでの会計も可能。Fitbit Versa3さえあれば改札を通るたびに定期券を探したり、紛失したりするおそれもありません。
『GARMIN(ガーミン) vivomove 3S』を普通の時計と変わらず着用する

Suicaとの連携が可能なスマートウォッチです。しかし見た目は一見普通の時計と変わりません。光沢のある文字盤の下だけディスプレイがあり、通知の必要がないときはアナログ時計として機能します。
さりげなくスマートウォッチを着用したい人におすすめです。
『YAMAY ID206』でさまざまな通知をリアルタイムで受信

SMSや着信、LINEやTwitterをはじめとする全23種類ものアプリに対応。スマートフォンを見なくても、バイブレーションで各アプリのアイコンを表示し、通知してくれます。
なおYAMAY ID206はIP68と、防水・防塵性能が高いため、職業柄外に出ることが多い女性にもおすすめです。低コストで高いパフォーマンスを実感できます。
スマートウォッチはビジネスマナー違反?|ビジネスシーンで使う時計のマナー
橋本さんによれば、ウェブ業界やIT業界ではスマートウォッチを職場で付けている人が多いとのことでした。
近年ではApple Watchを中心にスマートウォッチの普及率や認知度が上がっており、以前よりも職場で気軽に着用できる風潮になっているとのこと。この状況を見ると、スマートウォッチの着用は、ビジネスマナー違反にならないといえます。
ただし業界柄、慣例やしきたりを重んじる職場では、スマートウォッチが受け入れられないケースも。その場合は、普通の時計のようなレザー系、または金属系のベルトを採用したデザインのスマートウォッチがおすすめです。
また、手の甲側には普通の時計と同じ文字盤が付いており、内側にデジタル画面があるスマートウォッチなら、デザインを気にする必要もありません。はたから見れば、普通の時計のように見えるでしょう。
ビジネスシーンに合ったスマートウォッチで仕事も生活も快適に
スマートウォッチは年々普及率を上げており、ビジネスシーンで着用する人も少なくありません。業界やシーンによっては抵抗がある場合も考えられるものの、一般の時計に似たデザインを選べば問題なく着用できるはずです。
スマートウォッチには一般的な時計のようにおしゃれなデザインの商品もあり、ビジネスで使える便利な機能も多数備わっています。
ぜひスマートウォッチの機能で、ワンランク上のビジネスライフをお送りください。
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