科学者の研究によると、会議中にずっと落書きをしていた人と、していなかった人に会議の内容を聞いたところ、落書きをしていた人のほうがずっとよく、内容を思い出せたそうです。
「人々は集中するために落書きをしているのかもしれません」とプリマス大学の心理学者のジャッキー・アンドレードさんは指摘しています。「人々が気づかぬうちに、落書きすることが空想の世界に入り込まない手助けをしているのかもしれません。」
落書きの作用について研究者は「ぼんやりと落書きをしている時の精神的な負担は、その場で入るべき話題から逸れて思い切り空想の世界に入る場合の精神的な負担よりも、ずっと軽い」と仮説を立てています。落書き中にしずくのように落ちる、現在おこなわれていることへの関心が、現在の状況での集中力を保ち、同時に長い会議のイライラを和らげているのです。
なお、今回の研究で「落書き」としておこなわれたのは、箱の絵を描いて影をつけるような簡単な落書きです。抽象的な図形を描く程度はOKですが、もし落書きでもっと本格的な絵を描き始めたら、やめましょう。
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Jason Fitzpatrick(原文/訳:阿久津美穂)
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