つまり、なにが一番大切かを考える必要があるんですよ。
そんなアプローチで、「No」と否定することの重要性を懇切丁寧に説くのは、生産性に関するブログ「The Art of Non-Comformity」の著者クリス・ギレビューさん。事実、すべてのものに「Yes」と答えていたら、指数関数的に新しい要求は増えていきますからね。それで、結局、多くのものが納得いかない結果に終わるわけで...。
限りある自分の時間とエネルギーをもっとも大切な事柄に注ぐ。そうすることで、仕事も充実するし、家族との時間も守ることができるということですね。なぜ自分が失敗したかについて、いい言い訳をするかもしれないし、しないかもしれない。でも、明確にわかっているのは、それが習慣となることによって、すぐに周囲の人々からの信用を失うということです。
これを防ぐために必要なのが、きちんと断る技術。一番重要だと思うものに自分のリソースを注ぐため、その他多くの要求やメッセージを拒絶するべきなのです。
そういえば、藤子不二雄Aの『まんが道』にも同様のエピソードがありました。売れっ子なり始めたトキワ荘時代、山のように舞い込んでくる仕事をすべて請けていたら、ある日生活がパンクしてしまい、富山に逃げ帰ったことがあったそうです。その後、思い直して、再び上京したものの、やはり一度失った信用はすぐに回復すべくもなく、1年くらいはずいぶん辛い時間を経験したそうですよ。
言いたいことは理解できます。むしろ、そうでありたいと思います。でも、この世界同時不況時代、あまりに理想主義的な考え方のような気がするのも事実。読者の皆様は、どんな風にお考えですか?
[The Art of Radical Exclusion]
Jason Fitzpatrick(原文/オサダシン)

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