仕事を失ったら、誰もが平常心ではいられません。たいていの場合、何としてでもまた職につきたいと思うものです。何でもやってみなければという気になりますが、あまりにもその思いが強く出過ぎるのも問題です。「US News」の記事は、そんな振る舞いをする人を「人脈バカ(network jerk)」と呼んでいます。

問題にされているのは、「自分は求職中だ」と、あらゆる機会をとらえて誰にでも見境なく伝えようとする行動です。仕事を探している事実を周囲の人に知ってもらい、良い仕事の口がないか気をつけてもらうのは大切ですが、初めての相手にいきなり持ち出す話題ではないでしょう。そうした振る舞いは身勝手に映ります。それよりも、自然な会話の流れでそれとなく伝える方がうまくいきます。「US News」はこんな例を挙げています。

最も実行しやすいのは、単に相手の職業上の関心事や個人的な興味に注意を払う、という方法です。まずは、相手の興味を引く話題を振るようにするのです。

例えば、マーケティングの仕事をしている相手と話したいのなら、Gartner社のレポートを引き合いに出して、2015年までには、最高技術責任者(CIO)よりも最高マーケティング責任者(CMO)のほうが、テクノロジーにお金をかけるようになるかもしれない、という話を取り上げます。

あるいは、相手がプロバスケットボールのチーム「ロサンゼルス・レイカーズ」の大ファンなら、コービー・ブライアント選手が大活躍したシーズンがどんなにすごかったかを語りましょう。こうしたアプローチなら、やりとりする相手もいい気分になって、あなたに関心をもっと持ってくれるはずです。その人たちがあなたのためにリソースを使ってくれる可能性も大きくなるでしょう。

誰かに引き立ててもらおうとする時、身勝手な振る舞いを避けるのは常識でしょう。けれども、職探しに必死になっているとつい忘れてしまいます。果敢に機会を追い求めるのは結構ですが、「人脈バカ」になって、せっかく訪れたチャンスを台無しにしないよう気をつけましょう。

5 Strategies to Find a Job When You're Unemployed | US News

Adam Dachis(原文/訳:福岡洋一/ガリレオ)

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