私達の身の回りには、無料サービスが溢れ返っています。これって結局、私たちにプラスなの?
漫画「鋼の錬金術師」で出てくる錬金術の基本「等価交換:何かを得ようとするならそれと同等の対価が必要」ではありませんが、Googleは検索エンジンで私たちが実行する検索に関する情報や個人情報を大量に蓄積する代わりに無料でサービスを提供している、と言えなくもありません。
無料を掲げるSNSなどの情報共有ビジネスが著しい成長を遂げる昨今、直接的な金銭が発生しない情報やサービスでも、その代価として自分たちのプライバシーを切り売りしている可能性が大いにありうるのです。ローリスク・ハイリターンなんて甘い話はそうそうありません。米ブログコミュニティ「MetaFilter」ではblue_beetleさんがコメントで "if you're not paying for something, you're not the customer; you're the product being sold(代償を払わなければ、もはや客ではなく、単なる商品)"と警鐘を鳴らしています。
なぜタダなのか。自らの情報の一部を提供することで受けられるサービスを利用して一層の利便性を享受するべきなのか。「無料でラッキー!」で思考停止せずに、考えを一歩進めて、モノに対する価値観やネット社会とのかかわり方、プライバシーに対する意識などを年末商戦でぽちっとする前に再考してみてはいかがでしょうか。
[via MetaFilter]
Jason Fitzpatrick(原文/訳:kiki)