ライフハッカー的な言い回しで言えば、「いい人をやめると、いい男になれるというライフハック」という主張なのが本書。
「いい人」と「いい男」って、男女の別はありますが、額面どおりとらえれば同じ意味ですよね。しかし、実際に使用される場面や意味合いは大きく違います。
さらに恋愛関係でよく言われるのが「いい人は、どうでもいい人」です。その点「いい男」はそういう意味合いで使われることはありません。
本書は、その「いい人」をやめて「いい男」になれという主張ですが、「いい人」をやめて「いい男」に変化するパターンが48種類掲載されています。
- やさしいと言われるけど、それが弱さの裏返しではないかと不安を持つ人
- お人好しなせいで損な役を押しつけられ、悩んでいる人
- 愛想笑いが得意だけど、実は自分に自信が持てない人
は、必見ですよ。
続きます。
48の変化のパターンから印象的なだったものを引用してみると
いい人は、沈黙に耐えきれず、つぶされる
いい男は、沈黙そのものを楽しむ
確かに、沈黙に耐えられないのは小物感がありますね。
いい人は、平日の「どうでもいいつき合い」で深酒し、パワーを使う
いい男は、平日は早寝早起きして仕事のクオリティを上げる
僕は、いい人でもないのに、平日に深酒をしてしまう、ただのだらしない人です。
いい人は、自分1人で30キロのものを担ごうとして、腰を痛める
いい男は、5人の力を借りて、100キロのものを軽々と持ち上げる
人に頼るのは弱さではない!キリッ!
いい人は、人に迷惑をかけないことを美徳とする
いい男は、多少踏み込んででも他人の心になにかを残そうとする
「他人に迷惑をかけちゃいけない」って、親も学校でも教えますからね。
いい人は、相手に悪いと思って誘わない
いい男は、誘わないのは悪いと感じる
「相手に悪いと思う」と思うのも結局自分の思い込みだったりすることも多いですよね。
と、このような「いい人」から「いい男」への変化のフレーズが、「人生」「仕事」「人間関係」「やさしさ」「恋愛」「遊び」の各分野ごとに48個掲載されています。
「和をもって貴しと為す」や「人に迷惑をかけてはいけない」が美徳の日本においては、いきなり「いい人」から「いい男」への転換も難しい場合もあるかもしれません。
「いい人」とは無縁そうな(あくまで僕のイメージです)、ビル・ゲイツとスティーブ・ジョブズに誰もがなれるわけでもないですしね。
ただ、何事も過ぎたる事は及ばざるがごとしですから、他の人から「いい人なんだけどねえ」と何度も言われた経験がある人は、ちょっと試してみてもいいかも。
仕事のスタイルをいきなり変えるのは難しいかもなので、まずは恋愛や遊びの部分から「いい人」を脱却してみてはいかがでしょう。自分でも気がつかなかった新たな魅力が引き出されるかもしれませんね。
(聖幸)