エッセイスト兼プログラマーのPaul Grahamさんは、自身のブログで、シャワーを浴びているときなど、自由に思考できる状態のときに浮かぶアイデアは、意外に重要なものだ、と説いています。
Grahamさんいわく、誰しも意識の中には、その人にとって「Top Idea」と呼ばれる、「一番大事なアイデア」があるものだそう。自分を自由な状態にしたときに、湧き上がってくる考えや思いがそれです。
しかし、ときとして、本来は重要でないはずのことが、まるで「Top Idea」かのように頭の中を支配することも...。たとえば、起業した後、お金を稼ぎ出すと、本来の理念やミッションへの達成が鈍化することが往々にしてあるそうですが、それは、起業家にとって、「お金を稼ぐこと」が「Top Idea」になってしまうからだそうです。お風呂に入っているときも、トイレにいるときも、「どうやってお金を稼ぐか?」という発想が頭から離れなくなってしまうのです。
では、どうすれば、自分にとっての本物の「Top Idea」を見極められるのでしょうか。
もちろん、ヒトは、湧き上がる思考そのものを直接コントロールすることはできませんが、ある程度なら、間接的にコントロールすることは可能だそう。シンプルにいえば、自分にとって大事なことが何かを、注意深く感じることがポイント。特に、Grahamさんは、「お金にまつわる考え」と「議論のための議論」はあえて「Top Idea」の対象から除外するようにしているとのことです。
「自分にとって大事なものって、何だろう?」この問いに、アナタは答えられますか?
自信を持って明確に答えられる人はそれほど多くないかもしれませんし、自信満々の答えが実は誤りということもあります。
あまり難しく考えず、まずは、今晩、お風呂でゆったり過ごしてみてはいかがでしょう。多忙な日常の中ですっかり忘れ去っていた考えやアイデアがふと頭をよぎったら、それがあなたにとっての「Top Idea」かも!
The Top Idea in Your Mind [Paul Graham via Daring Fireball]
Kevin Purdy(原文/訳: 松岡由希子)