クレジットカードからデータを盗む「スキミング」行為。
クレジットカード番号が盗難や漏洩に遭う確率が高いのは、どこだと思いますか。データセキュリティとコンプライアンス管理ソリューションを提供しているTrustwave社が行った調査によると、消費者のカード会員データ窃盗目的の攻撃が、ホスピタリティ業界で急増。
昨年はホテル産業が38%で首位。次いで金融サービス業(19%)、小売業(14.2%)、レストランやバー(13%)という結果になっています。
実際に現場からも指摘の声が上がっています。この不景気下でホテルの経営陣は経費を切りつめる「ケチケチ作戦」に追われ、セキュリティのアップグレードが疎かになりがちなんだとか。
クレジットカード情報を取り扱うホテル側のセキュリティ管理体制や、システムのセキュリティ対策が不十分のため、「膨大な量のカード情報をいともたやすく入手することが出来る」とホテルのセキュリティ技術向上に携わる、ローマン氏が米紙ニューヨーク・タイムズで懸念を漏らしています。
顧客を守るにはソフトウェア/ハードウェア、ファイアウォール、暗号化プログラムなどを購入するだけでなく、従業員の訓練や取引実態及びデータアクセス状況を、常時監視する安全対策に取り組むべきとローマン氏は警鐘を鳴らしています。
ああ、コワイ。コワすぎる。景気回復も企業側の早急な対応もあまり望めなさそうですし、人任せではいられません。いつもニコニコ現金払いに徹することができればいいのですが、カード派の皆さんはカードトラブルに巻き込まれないためにも、自衛手段を講じておきましょう。
クレジットカードの明細と金額をしっかり毎月確認していますか? クレジットカード会社から送付される請求書の明細に、不審な請求が含まれていないか、請求書は必ず利用控えと照らし合わせ確認するようにしてください。盗まれたカード情報が転売され突然、不正請求されたということもあるので、面倒でも明細チェックは習慣化すると良いでしょう。
そこでオススメしたいのが「旅行の時だけ使う専用カード」を作ることです。使うカードを日常生活と旅行など用途ごとに分けることで、クレジットカード悪用による心当たりのない請求に小額でも気付きやすくなります。一度お金が引き落とされてしまうと、返金までに手間と時間がかかったりするので、用心することに越したことはありません。クレジットカード被害にまつわる体験談、カード利用で心がけていることなどをコメントで是非教えて下さいね。
Credit Card Hackers Visit Hotels All Too Often [The New York Times via The Consumerist]
Jason Fitzpatrick(原文/訳:kiki)