本書の帯にもありますが、「企画書、プレゼン、報告書、メール、ブログ」と公私にわたり文章を書く機会って本当に多いですよね。
僕も、文章を書いていて「読点はここでいいのかな?」とか「ここは漢字だろうか? かなだろうか?」とか「てにをは」合ってるかなと悩むこともしばしばです。
本書では、「相手にきちんと伝わる」ことを主眼とした、文章のヒントが77紹介されています。
「短く書く」や「文章の前半と後半をかみ合わせる」といった、文章法の本では欠かせない基本的なことから、「具体的なエピソードから入る」といった印象に残る文章法まで網羅されています。
そして、特に丁寧に記述されているのが、読点(、)をつける位置についてです。
続きます。
本書では、読点をつける位置を
(P120より引用)
- 「長い主語」「長い述語」「長い目的語の切れ目」
- 「原因」と「結果」、「理由」と「結論」の間
- 「前提」と「結論」の間
- 「状況・場の説明」と「そこで起きていること」の間
- 時間や場面が変わるところ
- 逆接に変わるところ
- 2つのものを対比するとき
- 隣同士の修飾語の間に、予想外の関係が生じてほしくない場合
- よく使われる別の意味の表現と区別したいとき
- ひらがなばかり、漢字ばかり、カタカナばかりが続く場合
に大別しています。
上の引用部分の一覧だけを見ても、ちょっとわかりにくいですが、本書の中では例文が全部載っていて良い例悪い例が示されているので、非常にわかりやすくなっています。
読点をつける位置でよろしくないのは、適当に息継ぎ記号の意味として使ってる場合です。ちゃんと意味上で区切らないといけませんね。
他に文章上達の秘訣のひとつとして、日頃から「相手の身になって感じたり、考えたりする想像力」を鍛えることがあげられています。「文は人なり」「文は心なり」などとも言われますが、日頃から相手の身になって考えることが、文章はもちろんのことビジネスも円滑に進める秘訣かなと思いました。
あと、この本、文章法の本ですが横書きです。理系の論文の書き方などでは、横書きの文章法の本も珍しくありませんが、一般向けだとまだまだ珍しいですよね。でも、大半のオフィス文書やPCのモニタで見る文章は横書きが多いので、これからどんどん横書きの本も増えていくんでしょうね。
(聖幸)