クラウドリーディングの聖幸さんによる『フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』のダイジェスト、付箋を付けたところを、全部公開していますよ前編中編と合わせてご覧ください!

それで以下にて、ポイントをチェック!

 

【P204】
これは限界費用経済学のもっとも純粋な形態だ。配布コストがかからないモノを無料で配り、店舗で売る利益率四割の商品の価値を高める。フリーを利用して「有料」の儲けを増やしているのだ。

【P208】
それもそうだろう。思い出に残る経験こそが、もっとも稀少価値があるのだ。

【P211】
無料書籍のビジネスモデルの大半は、いろいろな形のフリーミアムにもとづいている。数章分を期間限定でダウンロードできる場合でも、印刷版とそっくりのPDFファイルでまるまる一冊を無期限で入手できる場合でも、デジタル形式にすることで、できるだけ多くの人に試しに読んでもらい、その中から買ってくれる人が現れることを期待する方法をとっている。

【P214】
ノンフィクション書籍、とりわけビジネス書を無料にする場合は、無料音楽を手本としていることが多い。限界費用の低いデジタル書籍は、限界費用の高い講演やコンサルティング業務のためのマーケティング手法となっている。コンサートのために音楽を無料で提供するのと同じだ。消費者は、著者の全般的なアイデアを無料で得られる。しかし、もし特定の会社や業界、または投資家向けの会議にカスタマイズされたアイデアを知りたい場合は、著者の稀少な時間に対して料金を支払う必要がある(それは私のモデルでもある)。

【P215】
オライリー・メディアの設立者のティム・オライリーが言うには、「作家の敵は著作権侵害ではなく、世に知られないでいること」なのだ。フリーはもっとも低コストでもっとも多くの人に作品を届けられる方法であり、試し読みが役目を果たすと、「上級」版を購入する人が出てくるだろう。本をアトムの形で持ちたいと望みつづけるかぎり、読者は紙の本に代金を支払いつづけるのだ。

【P234】
これは、経済学者がゼロに近い「限界価格」と呼ぶものの例で、ゼロに近い「限界費用」と混同してはならない。前者は消費者が経験することで、後者は生産者が経験することだ。だがネットフリックス(宅配レンタルDVDサービス業)のようにその両者を結合させられれば、最良のモデルとなる。

【P238】
一九七一年、情報化時代の夜明けに、社会科学者のハーバート・サイモンは次のように記した。

情報が豊富な世界においては、潤沢な情報によってあるものが消費され、欠乏するようになる。そのあるものとは、情報を受け取った者の関心である。つまり、潤沢な情報は関心の欠如をつくり出すのだ。

【P250】
啓発された利己主義こそ、人間のもっとも強い力なのだ。人々が無償で何かをするのはほとんどの場合、自分の中に理由があるからだ。それは楽しいからであり、何かを言いたいから、注目を集めたいから自分の考えを広めたいからでありほかにも無数の個人的理由がある。

【P250】
では、人々はそんなことをする時間をどうやってつくるのだろうか。ほかの何かをしないことによってだ。社会的・精神的報酬を得られないことをするのをやめるのだ。

【P257】
なぜなら、もっとも重要なのは関連性だからだ。私たちが選ぶのはいつでも、自分が求めていない「質の高い」動画ではなく、「質が悪く」ても、求めている内容の動画なのだ。

【P269】
不正コピーは事実上、中国のすべての産業に及んでいる。それにはこの国の発展状況や法制度も関係しているし、さらに儒教では、他人の作品をまねることは敬意の表明であり、教育の基本になるという知的財産に対する考え方がある(アメリカで学ぶ中国人留学生に模倣の何が悪いのかを説明するのに苦労することは多い。師のまねをすることは、中国では学ぶことの中心にあるからだ)。

【P310】
「読者が何章か読む可能性があればかならずあとでその本を買てくれると私は思いました」。コエーリョはインタビューでこう語っている。「作者の究極の目的は読んでもらうことです。お金はそのあとです」

【P311】
フリーは魔法の弾丸ではない。無料で差し出すだけでは金持ちにはなれない。フリーによって得た評判や注目を、どのように金銭に変えるかを創造的に考えなければならない。その答えはひとりずつ違うはずだし、プロジェクトごとに違うはずだ。その答えがまったく通用しないときもあるだろう。それは人生そのものとまったく同じだ。ただひとつわからないのは、失敗の原因が自分の貧困な想像力や失敗への恐れにあるのに、それをフリーのせいにする人がいることだ。

以上、大量の引用でしたが、まだ読んでない方は購入の際の参考に、すでに読んだ方は自分が感じたポイントとの差異を楽しんだり、「あれっ?こんな事書いてたっけ?」という再読のきっかけになれば幸いです。

(聖幸)