昨年、ある心理学者が、スコットランドの首都エジンバラの街中で、240個の財布を落としてテストしました。すべての財布には、持ち主が割と良い人が多く住んでいそうな地域の住人だと分かるものを入れました。加えて、それぞれの財布には以下のものを入れました。

1)笑っている赤ちゃんの写真

2)可愛い子犬の写真

3)幸せそうな家族写真

4)素敵な老夫婦の写真

5)特に何も無し

6)慈善団体への寄付証明

落とした1〜6の財布の数は同数です。さて、結果はどうなったと思います?

タイトルで大体想像はついていると思いますが、財布のリターン率は以下の通りです。

1位 笑っている赤ちゃんの写真 リターン率:88%

2位 可愛い子犬の写真 リターン率:53%

3位 幸せそうな家族写真 リターン率:48%

4位 素敵な老夫婦の写真 リターン率:28%

5位 慈善団体への寄付証明 リターン率:20%

6位 特に何も無し リターン率:15%

赤ちゃんの写真というのは、人情に訴えかける何かがあるんでしょうね。驚異のリターン率です。実験をした心理学者は、「"赤ちゃん=弱い者"を守らなければ、という人間の潜在意識が働いた結果ではないか」と言っています。

また、落とした財布全体のリターン率は42%で、この数字も過去の実験から予想したリターン率より、かなり高かったそうです。

ここまできちんと立証されているのですから、よく財布を落としたり忘れたりする人は、やらない手は無いですよ。独身・子無しの人だって、適当に検索して、自分好みの可愛い赤ちゃんの写真を入れておけばいいんです。

むしろ、子どもがいる人の方が写真選びに困ったりして。自分の子どもが赤ちゃんじゃなくて大学生とか、自分の子どもだけど親から見ても微妙...という場合は写真選びが悩ましいです。自分の子どもじゃない写真を入れる場合は、財布を落とす事よりも、知ってる人に写真を見られた時のリスクを予想して、慎重に写真を選んでくださいね。

Want to keep your wallet? Carry a baby picture [Times Online via Boing Boing]

Kevin Purdy(原文/訳:的野裕子)