本好きにとって、新しい本を読む喜びに勝るものはありません。
私たちは、ひとつの本を紙とオーディオの両方で手に入れることができる時代に生きています。
しかし、片方がもう片方よりも優れているのでしょうか?
本を読むのにベストな方法は何なのでしょうか?
今回は、紙の本とオーディオブックの長所と短所を比べながら、どちらを選ぶほうがいいのかを見極めていきましょう。
紙の本の長所
本を手に取って読むのは、他のどんなこととも違います。本の重みを感じ、表紙や装丁を眺め、新しい本の匂いをかぐのは、他の媒体にはない魅力があります。
また、紙の本は、読み終わった物もこれから読む物も、本棚に置いたり飾ったりすることができ、インテリアとしての役割も果たします。
ひと目見れば、お客さんにあなたが興味のあることがわかるので、会話のきっかけにもなります。
蔵書があることのもうひとつの利点は、自分が何冊の本を持っているのか正確にわかることです。本棚いっぱいの本を見ると誇らしくもあり、もっと蔵書を増やしたいと思うことも多いです。
バッテリー切れもない
紙の本であれば、デバイスを使ったり、定期購読のためのチャージや支払いも必要ありません。
バッテリーが少なかったり、切れたりしている時に暇を持て余したら、紙の本を読むのが一番です。
変更されない

紙の本を一度所有したら、一切変更ができません。変な感じがするかもしれませんが、今は検閲の時代です。著者が後で本に変更を加え、編集したものを発行することもあります。
そして、そのことは必ずしも読者に知らせる必要がありません。紙の本を持っていると、自分でやらない限りどんな検閲からも影響を受けません。
リラックスしながら読める
信じられないかもしれませんが、紙の本を読むことは医療的にもメリットがあります。画面を見る時間が減り、自分の思考や想像の世界に入り込むことができるので、もっとリラックスできます。
画面は至るところに潜んでいるので、本を持って公園に行けば、最高の気晴らしになります。
また、紙の本の方が安価なことが多かったり、無料のこともあります。
古本屋や、本の交換会、読み終わった本を寄付する場所などは、何もしなくても次に読む本を入手して楽しめる素晴らしい手段です。
紙の本の短所
紙の本は場所を取ります。
スペースが必要
少なくとも、本を置いておく専用のスペースが必要です。本棚、食器棚、ベッドの下、どこでもいいですが、収納スペースが必要です。オーディオブックには物理的な収納スペースは要りません。

重くて場所を取る
何より、紙の本は重い!家の中で配置換えをするだけでも、ちょっとした重労働です。引越しする場合は、重い物を持ち運ぶ準備をしたほうがいいです。
これは、オーディオブックの移動にはマウスを数クリック、もしくは指を数フリックするだけなことを考えると、非常に大きな欠点です。
暗いと読めない
また、暗くなると読めなくなるのも不便です。寝る前にベッドで読みたい場合、照明が無いと紙の本は読めません。
寝付きを良くするだめに部屋を暗くしようとしても、それでは紙の本が読めなくなります。しかし、オーディオブックなら、タイマーをセットしておけば、聞きながら寝落ちすることもできます。
安価で、もしくは無料で手に入れらることもありますが、価値のある本はかなりの金額になることもあります。
安く売っているものを探しても、結局定価で買うことになるかもしれません。
痛む
それに、簡単に破損します。オーディオブックが入っているデバイス(スマホやパソコンなど)が壊れても、オーディオブック自体は無事です。
ファイルが無事に復元されることを願うだけです。
紙の本の場合、水、食べ物、雨、雪などで濡れる、うっかり破れる、ペットが噛む……どれも本が破損する恐れがあります。

大事なことを言い忘れていましたが、紙の本は環境にも良くありません。書類やお札など紙の使用を控えようとしている人たちにとっては、木を伐採する紙の本は逆効果です。
オーディオブックの長所
オーディオブックは、狭い部屋に住んでいる人や、紙の本を置く場所がない人たちには完璧です。
もしくは、仕事や学校、その他の理由で移動が多い人たちにも、オーディオブックはデバイスの中にしかスペースが要らないので、移動や保管が非常に簡単です。
持ち運びやすい
オーディオブックはデバイスに入るので、持ち運んでいる間はどこでも読むことができます。紙の本とも同じですが、電車や飛行機の中、公園やカフェでオーディオブックを聞くことができます。
ながら作業ができる
読んでいる時に手が塞がらないのが、オーディオブックの大きな利点です。本を手に持つ必要がなく、他の作業をすることができます。
料理中、掃除中、その他の家事をやりながら本を聞くことができます。

周辺環境に左右されない
また、本を聞くことができるので、寝るまでの流れが非常にスムーズです。完全に真っ暗な中でも本を“読む”ことができます。
「Audible」を利用している場合、1時間後に止めるタイマーをセットできるので、眠くなったらいつでも寝落ちできます。
シリーズものが読みやすい
次の本を読むのも楽です。例えば、シリーズものの本を読んでいる場合、オーディオブックなら読み終わった本の次の巻に、すぐに簡単に進めます。シリーズものの1冊を聞き終わったら、すぐに次が聞きたいと思いますよね?
それに、実際に本屋さんに行ったり、オンラインで注文して待ったりする時間を無駄にしなくて済みます。「Audible」では、シリーズものを読んでいる場合は、すぐに次が用意されているので、待ち時間ゼロです。
読むハードルが低い
オーディオブックを聞くことは、ポッドキャストやテレビ、映画などと同じように、娯楽的に楽しめる傾向にあります。長編を読み始める時に特に感じる、威圧感やハードルの高さがありません。
分厚い紙の本を見ると、本を読み始もうという気にならなくなることがあります。同じ本でも、聞くのに60時間かかるというのは、楽しみだったり、チャレンジのように思えることもあります。
「2倍速で聞いてみようか?」「どうやったら2日間で読み終えられるかな?」と読む過程をゲーム感覚で捉える方法がいくつもあり、さらに楽しくなります。
オーディオブックの短所
オーディオブックは、物理的なスペースは要りませんが、デバイスの中に大きなスペースが要ります。
容量に限界がある
30〜500MBくらいの容量なことが多く、デバイス内に未使用のスペースがたくさんあったり、SDカードに余裕があったりする場合は、問題にはならないかもしれません。それでも、考慮すべきことではあります。
電源が必要
オーディオブックを聞くには電源が必要です。スマホ、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコンなど、どのデバイスでも、電源か十分に充電されているバッテリーが必要です。
電源が足りなくて、バッテリーを節約する必要がある場合は、オーディオブックに電源を使っていいものか考えなければなりません。紙の本なら、ただ本を開くだけで読み始められます。

金額高い傾向
オーディオブックは紙の本よりも高価です。印刷して売るだけの紙の本と違って、オーディオブックには声優さんや読み手の費用など、その他の経費が加わります。
だからといって、無料のオーディオブックがないわけではありませんが、オーディオブックは大抵お金がかかります。
クオリティはナレーター次第
また、その本を読んでいるナレーターの影響も大きいです。その声優さんやナレーターの声が好きじゃない場合は、本にも良くない評価が反映されます。
また、声が気になったり、読み方が変だと思ったり、自分の想像していた登場人物の声と合っていなかったりするかもしれません。
読み手がいい仕事をしていなかったり、努力をしていなかったりする場合、最初に本のプロットに惹かれていたとしても、本自体を聞かなくなることもあります。
どちらか一方だけが優れているのか?
答えは「いいえ」です。紙の本もオーディオブックも、どちらか一方だけが優れていると断言することはできません。
紙の本にもオーディーオブックにも、保管スペースなど日常的な問題からアクセシビリティの問題まで、それぞれに長所と短所があります。
例えば、オーディオブックは目の不自由な人たちや、本を手に持つことに不安のある運動機能に問題のある人たちには、完璧な選択肢です。
紙の本は、聴覚に問題のある人たちに適しています。
どちらかの媒体を選ばなければならないわけではありません。どちらも使ってください。家事で忙しく、一日中手が離せない時は、オーディオブックが最適です。
休憩して、本を読む楽しみを味わいたいなら、紙の本がぴったりです。
本を楽しんでさえいれば、形式は大して重要ではありません。
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Original Article: Physical Books vs. Audiobooks: Which Is Better? by MakeUseOf