あなたは新しい街に引っ越して6週間が経ったところです。6カ月かもしれません。
あるいは、1年かもしれません。
どれくらい時間が経過したにせよ、大きく環境を変えたはずなのに、当初の興奮が冷めてみると、いつの間にか退屈な日常生活が戻ってきていることに気づいたのではないでしょうか。
そして、この頃になると、残してきた者たちのことを思い出すようになります。それは、友人、家族、あるいは、あなたの好みをよくわかってくれていたタコス屋台の店員かもしれません。
また、新しい街で期待通りに交友関係を広げられていないことに気づき、自問自答をはじめるのもこの頃です。
出会った人びととも友だちと呼べる関係にはなかなかなれません。
さらに、古い友人たちとの関わりも薄くなってきたように感じます。
Skypeをしたり、ときどき会いに行ったりはしますが、かつてのような日常的な関わりはありません。あなたは孤独を感じ始めます。
引っ越しがストレスなのには理由がある
引っ越しが最もストレスフルな活動の1つに挙げられているのには理由があります。
家財道具をすべて梱包して、また開いて、というストレスはもちろんありますが、それ以外にも、環境を変えることで、根を引っこ抜かれるようなストレスがかかることがわかっています。
そして、根のたとえが示すとおり、新しい土地に根が張るのをじっと待たねばならないというストレスもあります。
自分が移植されて不安定になった植物のように感じるなら、新しい土地を心から楽しめるようになるために、できることがいくつかあります。
出会った人を誘ってみる
知人が友人になるまでには、思ったより長い時間がかかるものです。
友人候補を真の友人に格上げしたいと思ったら、自ら積極的に行動する必要があります。
友人候補をコーヒーショップや映画、タコス屋台に誘ってみてください。
まだあまり仲良くない人を誘うのは気が引けるものですが、知人を友人にするためには、何段階かのステップが必要なことを思い出してください。
サークル活動に参加する
新しい街に引っ越したらやってみようと思っていたことはありませんか? 海沿いをサイクリングする? 地元のクラフトビールを全部試す? では、同じことを考えている人たちを探してみましょう。
もちろん、1人でもサイクリングはできますが、ポイントはそこではありません。
たとえば、職場の同僚たちには、わざわざコーヒーデートに誘わなくても、毎日顔を合わせることができますよね? そういう場所をもう1つ作りましょう、ということです。まずは週に1回程度のサークル活動に参加してみましょう。
自分にふさわしいサークルを見つかるまでに、いくらかの試行錯誤が必要となるかもしれません。めげずにチャレンジし続けてください。
同年代の仲間と交流できる場所を見つけられたら最高です。ブッククラブに参加して自分が最も若い、あるいは最も高齢のメンバーだったとしたら、そのクラブはあなたにふさわしい場所ではないでしょう。
パートナーや家族と一緒に引っ越した場合は、一緒に参加できる活動を探してみるのもお勧めです。たとえば、料理教室やコミュニティガーデンなど、パートナーや家族と一緒に楽しめる活動があるはずです。
また、そのほうが友人をつくりやすい場合もあります。
近隣の開拓にお金をつかう
以前住んでいた街で通っていたレストランやバー(あるいは書店や手芸店)を懐かしく思うなら、新しい行きつけとなる店を探してみましょう。
新しい街に引っ越した人の多くが、お金がかかるという理由で、新しい店を開拓しようとしません。わかりますよ、家具をたくさん買ってしまいましたからね…。
しかし、地域をよく知るためにお金を使うのは、十分に価値ある投資です。またこれは、地域の人たちと知り合いになる良いチャンスでもあります。
家の大掃除をする
引っ越し先が新築やリニューアルされたばかりの物件だったとしたら、そろそろキッチンなどで汚れが目につくようになっているのでは? 1日かけて大掃除をしましょう。また最初のころの輝きが戻ってくるはずです。
古い友人たちと連絡をとる
かつて交流していた友人たちと連絡が途絶えてしまったと感じているなら、もういちど、彼らを自分の人生に引き入れてください。電話やSkypeコールをスケジュールしましょう。はがきを送るのも良いでしょう。
かつて頻繁に会っていたときには、電話や手紙には無縁だったかもしれません。しかし、これからは新しいスタイルの友人関係を築かなければいけません。いろいろなやり方を考えてみましょう。
旅行にでかけてみる
新しい街に対してうんざりした気分になっているかもしれません。
おそらくそれは燃え尽き症候群です。バケーションの計画を立てるべき時が来たということです。
週末に近隣の観光スポットを旅行するだけでも、つまり、街を出て別の場所で数日を過ごすだけでも、帰ってきたときに、ホームに帰ったという安心感を味わうことができます。
また、長い旅行をプランすれば、しっかりリフレッシュできる上に、帰ってきたときに自分の街の良さを改めて感じることができるはずです。
そして、かつて住んでいた街、ときおり無性にノスタルジーをかき立てるあの街を訪れたとき、もはやそこが「自分の街」だとは感じられないことに驚くかもしれません。
それでも離れるときには寂しさを感じることでしょう、でもそれは、あなたが思っていたほどではないはずです。
ーー2018年6月13日公開記事を再編集して再掲しています。