MacとWindows、今やどちらもなじみ深い人が多いでしょう。
でも、どちらか1つを選ぶとしたら、どっちがいい?
あらゆる角度から比較検討をしなければなりません。
この記事では、Macを持つこととWindowsを持つことの違いについて、掘り下げて紹介したいと思います。
記事を参考に、あなたに合った機種を見つけてくださいね。それでは、Mac対Windowsの深い議論のはじまりです。
macOSの概要と機能

Macのコンピュータは、持ち主の拡張として、使いやすさやスタイルを損なうことなくクリエイティブなツールとなることを目指しています。そんなMacを所有するって、いったいどんな感じなのでしょう?
初期設定、起動、ログイン
Macを立ち上げると、黒い海の中でシルバーに輝く、象徴的なリンゴのマークが表示されます。
初期設定の大半は、Appleのセットアップアシスタントに従うだけで終わります。初回ログインまでに手動で入力が必要になる項目としては、タイムゾーン、Apple ID、国または地域などが挙げられます。
Macコンピュータは、起動が速いことで有名です。完全な再起動は、通常30から90秒程度でスムーズに完了します。

対応するMacBookをお使いならタッチIDで、そうでないモデルなら英数字のパスワードを使ってログインします。
プレインストールのソフトウェア
macOSには、Appleのエコシステムに属するデバイスでおなじみのアプリがフルセットで入っています。
つまり、iMessageを使ってWiFi経由でテキストメッセージを送ったり、FaceTimeで世界中とつながったり、App Storeで好きなアプリをダウンロードしたりできます。この点に関して、Macは完ぺきといっても過言ではないでしょう。
macOSに付いてくるアプリの一覧は、Appleのウェブサイトでご確認を。
カスタマイズ
macOSにはたくさんのカスタマイズオプションが用意されています。ライトモードとダークモードの切り替え、デスクトップ背景の設定、フォントサイズの調整などなどです。
ファイル管理
macOSでは、ファイルの検索がきわめて容易です。Spotlight検索を使えば、ファイルの種類を問わずすぐに見つけられます。数式を用いた検索も可能です。
Finderではファイルが重なってしまい見にくくなることがあります。でも、ご安心を。たった1クリックで整列させることができますよ。
検索
上でも述べたように、Spotlight検索はとっても便利です。また、Finderの検索バーでもファイルを検索できます。
検索結果の表示方法もさまざまで、リストビュー、ポートレートモードのほか、多数のオプションから自由に選べます。おかげで、動画を開かずともサムネイルでチェックできるので便利です。
バーチャルアシスタント
iPhone、iPad、Apple Watchをお持ちなら、Siriはもうおなじみでしょう。Siriは、Macのアプリを開いたり、タイマーをセットしたり、アラームを設定したり、リマインダーを作成したりと、たくさんのことができます。
セキュリティ

「マックはウイルスにかからない」といううわさを耳にしたことがあるかもしれません。それは事実ではないにしても、macOSはすこぶるセキュアなOSです。
スマートなブラウジングを心がけていれば、マルウェアに侵される心配はきわめて低いといえるでしょう。
アクセシビリティ
Appleはアクセシビリティの申し子です。Macのアクセシビリティは、細かく設定可能です。詳細はAppleのウェブサイトを参照してください。
価格
Macは一貫して高額です。たとえば16インチMacBookプロの最新機種は、Apple Storeで27万3680円で販売されています。
価格帯は、マシンおよびハードウェアによって変わります。
Appleは整備済製品も販売しており、Apple公認のMacを安価に買うことができます。予算が厳しい人にオススメです。
Window10の概要と機能

Microsoft製のWindows 10 OS(2015年7月29日に初版リリース)は、ソフトウェア互換性の高さと機能性から、幅広い人気を集めています。
Windows PCがあれば、想像できることはほとんどできるといっても過言ではありません。Windows PCを持つってどんな感じか、詳細を紹介しましょう。
初期設定、起動、ログイン

Windows 10の初期設定は、はじめての人にもわかりやすいように設計されています。
バーチャルアシスタントのCortanaを使えば、声を使っての操作も可能です。まずは、地域、ユーザー名、パスワード、言語、Wi-Fiなどの設定をしましょう。
終了するとWindows 10がデスクトップやアプリを設定し、初回サインインのための準備を整えてくれます。
その後は、Windows PCを立ち上げるたびに、マザーボードのBIOS画面またはWindows 10の起動画面が表示されるようになります。
起動時間は、コンピュータのスペックによって大きく変わります。たとえば、SSD搭載のWindowsコンピュータとHDD搭載機種とでは雲泥の差があるのです。一般に電源オンからログインまでに、10秒から2分程度の時間がかかると考えておけばいいでしょう。

顔認証機能のついたWindows PC(Surfacebook Pro 2など)なら、ウェブカメラを見るだけでログインできます。
それ以外の場合、英数のパスワードか4桁のPINでログインします。WindowsがパスワードまたはPINを確認すると、デスクトップに入れます。
プレインストールのソフトウェア
Windows 10には、便利なソフトウェアがたくさんインストールされています。
プレインストールソフトウェアについては、Microsoftのウエブサイトを参照してください。
まずは、Edge(お気に入りのブラウザをダウンロードするのに)、エクスプローラー(保存データやアプリを操作するのに)、設定(PCをパーソナライズするのに)などを使うことになるでしょう。
NetflixやSpotifyなどのデスクトップアプリケーションを探すには、Microsoft Storeが便利です。
注:なぜだか、Windows 10にはチェスがプレインストールされていません。Windows 7 やmacOSで定番だったのに。まあ、Microsoft Storeで、無料のチェスアプリはいくらでもダウンロードできるのですが。
カスタマイズ
Windows 10は、望んだことを何でもできます。たとえばデスクトップカラーを #f542c8のように16進数で指定したり、好きな作家のイヌの写真にしてみたり。
もっとまじめに書くと、Windows 10は、画面の明るさ調節、ライトモードとダークモード、フォントサイズ、Bluetooth接続(対応機種のみ)、プライバシー(位置情報やマイクを使えるアプリの指定など)などの設定が可能です。
Windows対応ソフトウェアベースのカスタマイズオプションも豊富です。たとえば、Google Chromeの拡張機能やテーマなどです。
Steamがお好みでデスクトップでお使いなら、Wallpaper Engineを使うと、アニメ付きの背景をダウンロードして設定できます。これはMacにはないオプションです。
ファイル管理

Windows 10でのファイル管理は、コマンドプロンプトまたはGUIで行います。
WEBの閲覧、ビデオゲーム、学校や仕事の作業だけが目的なら、GUIを用いるのがかんたんかつ信頼できる方法でしょう。
エクスプローラーを使えば、最新のピクチャやビデオ、ドキュメントなど、コンピュータ内の全ファイルを管理できます。
ウェブサイトやアプリを作るソフトウェア開発者向けには、コマンドプロンプト(組み込みのターミナル)がオススメです。数行のコマンドを打ち込むだけで、ファイルの新規作成や移動、保存などが可能です。
検索
Windows 10の画面左下には、検索バーが表示されています。検索結果にはファイル名やファイル形式でフィルターがかけられるので、ほしいファイルを短時間で見つけられます。
エクスプローラー内で検索することも可能です。これは、ファイルの保存場所を知っているけれどリストが長すぎて見つけられないようなときに便利です。ダウンロードやデスクトップなど、該当するディレクトリに行き、右上の検索バーにキーワードを入れてください。
注:保存容量が大きくなるにつれ、Windowsがたくさんのデータから探す必要が生じるため、検索時間が長くなります。
バーチャルアシスタント
Cortanaは、Windows 10のバーチャルアシスタント。音声でコントロールします。Cortanaを使えば、指示通りにアプリを開いたり、アラームやタイマーを設定したり、カレンダーの詳細を管理したりといった作業が可能です。
セキュリティ

Windows 10は、macOSよりもずっと多くの悪意のあるスクリプトに狙われています。
とはいえ、Windowsのバージョンを最新にし、スマートなブラウジングを心がけていれば、セキュリティ問題に遭遇する可能性はかなり低くなります。
Windows10には(無料の)アンチウィルスが組み込まれていますが、できれば信頼できるサードパーティー製のアンチウィルス(Malwarebytesなど)をダウンロードすることをお勧めします。
無料バージョンなら、一切お金をかけずにメリットだけが得られますよ。
アクセシビリティ
Windows 10には、「簡単操作」という名のアクセシビリティ専用のセクションがあります。フォント、アイコン、カーソルのサイズ、色覚異常者向けの色フィルター、拡大鏡やナレーター機能など、多数の設定が可能です。
価格
Windows PCには選択肢が非常に多く、ハードウェアによって価格帯が大きく異なります。シンプルに仕事をこなすだけのラップトップなら2万5000円から、Bitcoinのマイニングをするようなハイクラスのものなら20万円を優に超えることも。
購入前に、複数のウェブサイトやお店を見比べてください。作業が苦じゃないなら、個別にパーツを購入して自作すると安く済ませることも可能です。
ゲームに向いているのはどっち?

macOSとWindows 10のバトル、ゲームに関しては間違いなくWindows 10に軍配が上がります。
Macユーザーの選択肢が非常に限られているのに対し、Windowsユーザーには圧倒的多数の選択肢が用意されているからです。
ゲーム流通サービス最大手のSteamを例に挙げると、macOSでプレイできるタイトルは7000以下、Free to Playオプションは2000程度です。
一方のWindows 10は、Top Sellersがおよそ2万、Free to Playは7000タイトルに上ります。この数だけ見ても、勝者は明白でしょう。
ソフトウェア以外にも、根本的な思想として、Macは購入したままの状態で何度も使ってもらうことを目的としています。
一方、Windowsゲーム機は分解して改良することを前提としているような部分もあります。
Youtubeのチュートリアルを参考にすれば、だれでもWindowsゲーム機を組み立てたりアップグレードしたりできます。人によっては、そのプロセスさえ楽しむことができるでしょう。
VRサポート
消費者市場におけるバーチャルリアリティー(VR)は、まだまだ発展途上です。つまり、現段階で購入できるタイトルはあまり多くありません。
とはいえ、VR対応タイトルの数ではWindows 10が優勢です。それに、MacはVRゲームをスムーズに実行できるほどのパワーを持ち合わせていません。
クリエイティブに向いているのはどっち?
クリエイティブならMacでしょうと思う人が多いかもしれませんが、Windowsもそれほど引けを取りません。
Macユーザーは、Windowsユーザーが使えるコンテンツクリエーションツール(Adobe Creative Cloudなど)が使えるだけでなく、GarageBandやKeynoteといった専門アプリも利用可能です。
Appleのエコシステムは、効率的なワークフローの開発にもすこぶる便利です。たとえば、iPadとApple Pencilでアニメーションを作り、AirDropでMacBookに移動し、Adobe Premiereで開いて編集するといったことができるのです。
Windows 10も、それほど負けてはいません。むしろ、サードパーティー製ツールの数ならMacを凌駕しています。とはいえ、Appleエコシステムの使いやすさを無視することはできませんね。
MacとWindowsのハードウェアを選択するコツ

ハードウェアの選択肢は、Macユーザーにはほぼ皆無である一方、Windowsユーザーには豊富に用意されています。
Macの場合、機種の選択は可能ですが、ハードウェアのアップグレードはほぼ不可能であり、パーツの選択もほとんどできません。
一方Windows PCは、Nvidia、AMD、Intelをはじめとする多数の会社が出しているあらゆる種類のパーツを選ぶことができます。
MacとWindowsのエコシステム

技術的なエコシステムではAppleが優勢です。
macOSユーザーは、AirDrop、iMessage、FaceTime、App Storeなどのアプリを使って他のAppleデバイスと接続することで、シームレスな体験が可能です。
Windowsユーザーも、Google DriveやOneDriveを使って複数デバイスからストレージにアクセスすることは可能です。とはいえ、Appleのエコシステムと同等の接続性が得られるわけではありません。
Widnows 10 vs. macOS:勝敗は?
いかがでしたか? この記事が、Windows 10とmacOSを選ぶ際の一助になれたなら幸いです。けっきょく、どちらがいいかはあなた次第。
どちらがいいと完全に言い切れるケースは、ほとんどないのですから(ゲームだけはWindows 10に決まりです!)。
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Source: Steam, Malwarebytes, Apple
Original Article: Mac vs. Windows: Which Is Right for You? by MakeUseOf