2019年7月29日公開記事を再編集して再掲しています。

若い時には特に意識していなくても、中年期にさしかかると健康・長寿関連のニュースが俄然気になってきます。

鍛えるべきは握力だった!?

だから、握力に関するミシガン大学の研究結果に目を引かれました。『Journal of Gerontology』に発表された研究の対象者は、65歳以上の男女8,326人。

弱い握力とみなされるのは、男性は39kg以下、女性では22kg以下でした。そして、驚くべきことに弱い握力のグループは、強いグループと比較して短命である確率が50%も高いと判明したのです。

筋力トレーニングといえば脚力や腹筋ばかりに注目していましたが、握力とは!まったく意識していませんでした。たしかに握力が低下すると日常生活で困ることが多くありそうです。

ミシンガン大学でこの研究を率いた、Kate Duchownyさんは次のように説明しています。

この研究によって、高齢者だけではなく中年期の人にとっても、定期的なケアに握力を含めることの重要性にますます焦点が当てられたと思います。

(中略)握力に注目することで、それぞれが自活して長生きすることにつながるでしょう。

そういえば、学校の体力測定に握力ってありましたよね。社会人になってからも測っている人はいるのでしょうか。

大人になってからはまったく測ったことがなかったので、自分の握力がどのくらいなのか急に気になってきました。

腕立て伏せと心臓の健康状態の関連性

いっぽう、The New York Timesでは、腕立て伏せと心臓病の関連性を調べた研究結果が取り上げられていました。インディアナ州の男性消防士1,500人以上の、腕立て伏せによる運動負荷テストの結果と将来心臓病になる関連性を調べた研究です。

腕立て伏せの回数は、「10回以下」「11〜20回」「21〜30回」「31〜40回」「41回以上」の5つに区分されました。

そこで、41回以上できる人は、10回以下しかできない人に比べて心臓病にかかる確率が96%も低かったそうです。

WHOによれば、2016年度の世界の死亡原因ランキングで1位・2位を占めるのが、虚血性心疾患脳卒中

つまり循環器系疾患です。だから、腕立て伏せの能力も年齢を重ねても健康でいるためには無視できない要素なんだと痛感しました。

「筋トレをやらない」という選択肢はない

Image: Shutterstock.comやろうやろう、と思ってはいるものの、「時間がない」とか「ツールがない」とか「筋肉痛が辛い」とか、なかなか始められない理由はいくつもあります。

でも筋トレをやらないことによる悪影響が、あまりにも大きすぎると思いませんか。人生の後半を自活し続けて健康に過ごすためには、「筋トレをやらない」という選択肢はもうあり得ないようです。

サルコペニア(加齢による骨格筋量の低下)という言葉も気になりますが、Duchownyさんは「Michigan News」の中で、筋肉量よりも筋力のほうが総合的な健康にはより重要な予測材料であることが、さまざまな研究から示されていると述べています。

※筋肉量:どれだけ筋肉が大きいかを指す筋力:どれだけ力を発揮できるかを指す私は、筋肉量を増やすことにばかり気を取られていたけれど、筋力を上げるトレーニングをしていけば、それなりに筋肉量も増えていくのではと思いました。

さっそく握力強化も日々の筋トレに加えます!

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Image: Shutterstock.com

Source: University of Michigan, The New York Times

Reference: WHO