セラピストを雇ったり、メンタルヘルス専門のカウンセラーのもとに定期的に通ったりする余裕がない人でも、自分の心を自分で鎮められる方法があります。
もしかしたら、長らく見過ごされてきた方法かもしれません。そして、お金はほとんどかかりません。その方法とは、日記をつけることです。
1日の終わりに自分の考えをざっとメモするだけのもの――つまり、現在進行中の自分の感情や夢、不安などの単なる記録だと思っている人もいるかもしれません。
でも、日記のはたらきはそれだけではありません。きちんとした目的をもってつけた日記は、一種のセラピーのように機能します。
しかも、保険料や患者負担金やその他のお役所手続きの手間がかからないセラピーです。
新しい年に、ペンと紙を最大限に活用した効果的な日記をつけるにはどうすればいいのでしょうか。興味深い方法をいくつか紹介しましょう。
1. 夢日記
夢の謎を解きたいといつも思っているのに、夢のなかで起きたことを正確に覚えていられない、という人は多いのではないでしょうか。
あるいは、腰を据えてそうするだけの余裕がない人もいるでしょう。そんな人は、いまこそ夢日記をつける決意をかためましょう。
夢日記は、あなたの見た夢の意味を解き明かすことに特化した日記です。
夢の記憶は消えやすいことが多いので、目が覚めたらすぐに具体的に書き留めておくのがいちばんです。
それをいつも欠かさずできるようになれば、夢日記は記憶の維持(夢想起とも呼ばれます)に、とても役立ちます。
2. 瞑想日記
瞑想日記は、実際におこなう瞑想と並行してつける日記です。
あなたがすでに瞑想を実践している場合でも、これから試してみようと思っている場合でも、瞑想日記は瞑想の大きな助けになります。
瞑想のやり方はひとつだけではないのですが、自分の心を落ち着かせ、考えを整理するにはうってつけの方法です。
そして、瞑想のあとにつける日記は、そうした目標に向けて自分がどれだけ進歩しているのか、その状況を把握するための良い方法になります。
3. 食事日記
1月になって、あなたや周囲の人たちは、にわかに(もしくは改めて)ダイエットに夢中になっているのではないでしょうか。
減量や食生活の改善に取り組んでいるのなら、食事日記に進捗状況を書き留めれば、自分の立てた計画をどれくらい守れているかを把握し、目標の達成具合を記録するのに役立ちます(食事日記をつけて食べたものを追跡するのは、面倒なカロリー計算をしなくてもできますよ)。
4. 感謝日記
感謝日記はおそらく、どんな人でも、人生のどこかで考えてみるべき日記でしょう。あなたはたぶん、いろいろなことを、自分が当然得られるものとして思いこんでいるのではないでしょうか。
ここ最近のような、これまでにない暗い時期でさえ、運よく手にして、楽しめている事がらについて、人は簡単に見失ってしまうものです。
感謝日記をつけることで、自分は幸運だと感じさせてくれるものを、1ページ1ページに凝縮させることができます。それはきっと、思いやりのある振る舞いを身につけるのに役立ちます。
そうした思いやりはやがて、あなたの人生や人間関係のさまざまな面にしみわたっていくはずです。
5. 創造日記
創造のプロセスは、人によってさまざまです。
眠りのなかを漂っているあいだにすばらしいアイデアを文字どおり「夢想」したのに、朝になったらすっかり消えていた、なんてこともあるかもしれませんね。
のちのちのために、創造的なひらめきを記録したらどうでしょう? 創造日記は、自分の創造プロセスの進化を記録する良い方法です。
あまりにも複雑に思えるアイデアや、一見すると実現の難しそうなアイデアを現実にあてはめることにも役立ちます。
6. 読書日記
本を読んでも、そこから得た教訓や、突きつけられた課題についてじっくり考えずに終わってしまう、というのはよくあることです。
今年はもっと本を読もうと思っているのなら、実際にどれくらい読んだかを記録しておくだけでも、読書を日常的な習慣にしようとする時の良いモチベーションになります。
この手の日記の利点は、基本的にはふたつあります。ひとつは、読書目標の達成に関して、進捗状況を記録できること。
もうひとつは、知りたい情報をメモするツールとして活用できることです。
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Image: Pra Chid/Shutterstock.com
Source: Psychology Today, Scientific American
Sam Blum - Lifehacker US[原文]