毎朝、忘れ物をせずに出かけるために、役立つ方法が2つあります。1つは「携帯、財布、鍵……」などと呪文のように唱える方法。もう1つは、持っていくものをドアの前に置いておく方法です。
ドアの前に荷物があれば、ドアを開けられませんから、その日の午後にその荷物を郵送しなければならないことを思い出すでしょう。「お弁当は持ったかな?」と書いた付箋がドアノブに貼ってあれば、それをはがさずにドアノブを回せないでしょう。忘れてはならないことは必ず目に留まるようにしておけば、思い出しやすいというわけです。
頭の中にしまってあるTo Doは忘れがち
この方法は、自分の価値基準や、どう時間を過ごしたいかなど、もっと抽象的なものにも応用できます。
ニューヨーク大学の心理学准教授で、最近出版された『Clearer, Closer, Better: How Successful People See the World』(よりクリアで、より近く、より良く:成功する人は世界をどう見ているか)の著者Emily Balcetis氏は先ごろ、著述家のGretchen Rubin氏とのインタビューでこう語りました。
私が出会った最も効果的な方法の1つは、実行すべきことを「見える化」することです。私たちは、予定表に記入されていることを優先します。その日の「ToDoリスト」で、実際に目にすることを優先するのです。頭の中にしか存在していないことは、軽く扱ってしまいがちです。
Balcetis氏は、ドラムの演奏を学ぼうとしたとき、仕事の打ち合わせや、病院の予約に時間を確保するのと同じように、ドラムを練習する日時を決めたそうです。
やりたいことは予定表に入れて従う
私の場合は、ToDoリストと予定表を並行して使っています。個人的なことであれ、仕事のことであれ、何かやり遂げたいことがあるときは、それをToDoリストに載せ、可能であれば、どこかで1時間をそのために確保します。
なぜかというと、フリーランスの仕事の締め切りに間に合わせること、YMCAのクラスに遅れないようにすること、あるいは友だちと連絡を取ること。それらは、自分の生活において優先したい部分だからです。
そしてもし、別の仕事が思っていたより長くかかったとか、ほかの優先事項が重要になったなど、何らかの理由で予定通りにいかなければ、ToDoリストと予定表から、その事項を削除します。
そうすることで、自分が実際に何を優先しているか、わかるのです(なお私は、「○○に連絡する」と予定表に書き込むタイプの人間です。実際、役に立つんです)。
計画に従えない場合は?
要するに私は、自分が達成したいことのリストとともに1日をスタートし、実際に行なったことの記録とともに1日を終えます。
そしてもし、ずっと実施できずにいることがあるのなら、生活の中でバランスが悪い部分があるのではないか、と振り返らなければなりません。あるいは、そのことは単に、自分にとって、そこまで重要ではないのではないのかもしれません。
ただし、このリスト自体は、ドアノブに貼った付箋や、靴の横に置いた「ジムに行くときのバッグ」と同じようなものです。つまり、忘れたくないことを思い出せるように、前もって準備したリマインダーなのです。
だからこそ、これは役に立つのです。
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Nicole Dieker - Lifehacker US[原文]