10月から、Apple PayでPASMOが使えるようになりました。
iPhoneやApple Watchユーザーのなかには、これを待ち望んでいたという方もいるのではないでしょうか?
Apple PayへのPASMOの登録方法や設定方法、Apple Watchで使う方法やSuicaとの違いなどを解説します。
既存カードの取り込み or 新規登録を選べる
PASMOをApple Payで使うには、今使っているカード型のPASMOをiPhoneに取り込んで使う方法と、新たにPASMOを発行する方法の2種類があります。
既存のPASMOを取り込む場合は、「Wallet」アプリを開いて右上の「+」をタップし、「続ける」をタップした後に表示されるカードの選択画面で「PASMO」を選びます。

金額の選択画面が表示されたら「お手持ちの交通系ICカードを追加」タップして、次の画面でカード裏面に記載されている番号の下4桁を入力します。
なお、PASMO定期券や記名式のPASMOを使っている場合は、ここで生年月日の入力も必要です。その後、画面の指示に従ってカードの上にスマホを置くことでデータの転送が行われます。
新たにPASMOを作成する場合は、上記と同様の手順でWalletアプリからPASMOを選んだ後、金額の選択画面でチャージ金額を選択します。
右上の「追加」をタップするとApple Payの決済画面が表示されるので、支払い元のクレジットカードを選択して決済を完了しましょう。
自動改札で使うならエクスプレスカードの設定を
自動改札で端末のタッチだけでPASMOを使えるようにするには、「エクスプレスカード」の設定が必要です。
iPhoneの「設定」の「WalletとApple Pay」にある「エクスプレスカード」で、先ほど登録したPASMOを選びましょう。
なお、エクスプレスカードに設定できるのはSuica、PASMOのいずれか1枚のみとなるため、現在Suicaをエクスプレスカードに登録している場合は、Suicaのエクスプレスカードの設定はオフになります。

これでiPhoneからPASMOを使えるようになりました。自動改札でiPhoneをタッチすると、これまでのSuicaに代わってPASMOが表示されます。
Apple Watchへの登録方法と注意点
また、PASMOをApple Watchに取り込んで使うことも可能です。
Watchアプリの「WalletとApple Pay」を開き、「iPhone上のそのほかのカード」に表示されているPASMOの「登録」をタップします。

Apple Watchユーザーなら、こちらのほうが便利ですね。ただし、Apple Watchに追加したPASMOはiPhoneからは使えなくなるので注意が必要です。
PASMOへのチャージは、WalletアプリでPASMOをタップして「チャージ」を選択。金額を選択したら、「追加する」をタップして決済を行います。
支払いに使うクレジットカードは、Apple Payに登録されているカードから選択できます。
Suicaとの違いは定期とオートチャージ
ここまでの基本機能はApple PayのSuicaとほぼ同じですが、PASMOならではの特徴といえるのは、私鉄やバスの定期券の購入や更新ができる点でしょう。
Apple PayのPASMOでは、鉄道、バスそれぞれの定期券を1種類ずつ使うことが可能です。
PASMOアプリの「定期券・管理」画面から、新規および継続購入ができます。また、定期券の区間変更や払い戻しもアプリから行えます。
さらに、一部の交通系クレジットカードでは、残高が一定金額になったときに自動でチャージする「オートチャージ」を使うことも可能。
この場合、PASMOアプリから会員登録後、オートチャージの設定を行う必要があります。

PASMOのオートチャージには、現在10のカードが対応しています。
Suicaの場合、オートチャージが使えるのはJR東日本グループが発行するビューカードのみとなるため、それよりは選択肢が広がることになります。
SuicaとPASMOの使い分けが便利
では、私鉄やバスの定期券を使わない人や、オートチャージ対応のカードを持っていない人にはApple PayのPASMOを使うメリットがないかといえば、そんなことはなさそうです。
筆者が個人的に重宝しそうだと感じたのは、「交通用と買い物用」「仕事用と個人用」など、目的別に2枚のカードを使い分けたいときです。
これまでも複数のSuicaをApple Payに登録することはできましたが、その場合、サイドボタンのダブルクリックで表示されるカードの選択画面にはまったく同じ外観のSuicaが並び、見分けるのが非常に困難でした。
残高などの限られた情報で識別しながら、2枚のSuicaを使い分けていた方もいるのではないでしょうか?
これからは、Suica、PASMOをそれぞれ1枚ずつ登録し、Suicaは交通用、PASMOは買い物用などと決めておけば、瞬時に見分けられるようになります。
Apple PayのPASMOは、カード型のPASMOと違ってデポジット料金も不要。ぜひ活用してみてください。
あわせて読みたい
Photo: 酒井麻里子
Image: PASMO
Source: PASMO