自分はまだまだと思っていても、両親や祖父母の年代には気になる「認知症」の3文字。
5月にWHO(世界保健機関)が認知症予防についての新しいガイドラインを発表しました。
それによると、認知症を予防するのにもっとも効果があるのは、ずばり健康的な生活。以下の習慣を勧めています。
- 定期的な運動
- 禁煙
- お酒を飲みすぎない
- 体重のコントロール
- ヘルシーな食事
- 血圧・コレステロール・血糖値を正常に保つ
WHOのアダノム事務局長は「心臓に良いことは脳にも良いようです」と語っています。たしかに、脳だって臓器ですもんね。
サプリや脳トレは認知症の予防に効果なし?

「Quartz」では、これまでの研究結果から、サプリや脳トレが認知症の予防に役立つという確たる証拠はほとんどないと述べています。
でも脳トレにはおもしろいものもあるので、単に娯楽目的でやるのはいいかもしれません。
アルツハイマー病のリスクがわかるビデオゲームが登場
さて、脳トレが予防になるかはわからないとしても、ビデオゲームによって将来のアルツハイマー病発症のリスクを予測できないかという研究がイギリスで進んでいます。
1つの取り組みとして、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンとイースト・アングリア大学、研究団体のアルツハイマーズ・リサーチUKが、「Sea Hero Quest」という海の中を探索するビデオゲームを開発しました。
研究者によると「空間ナビゲーション能力は、アルツハイマー病の記憶関連の症状が出るずっと前に影響が出てくる重要な要素」とのこと。
海の中を探索するこのゲームで、空間ナビゲーション能力を調べられるのだそうです。
ゲームのデータが研究に使われることはあらかじめ知らされていて、ゲームに参加した人は世界中で4300万人。
アルツハイマーのリスクが高い50歳から75歳の2万7000人のデータを集め、遺伝的リスクが高い人と低い人のゲームデータを比較。
その結果、ゲームで示された空間ナビゲーション能力と将来アルツハイマー病の関連性が判明。しかも医療的な検査よりも明らかだったそうです。
生活習慣の見直しのきっかけに
このニュースに、心身の健康には、あらためて自分の生活習慣を見直して正していくことが大事だと痛感しました。
WHOの発表には言及されていませんでしたが、個人的には充分な睡眠時間も含めたいところです。
深い睡眠には、その日にたまった脳の老廃物を排出する役割もあるといいますからね。
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Source: WHO, Quartz, CNN, Sea Hero Quest, U.S. News and World Report