現代社会は、気が散ることばかり。
そんな中で集中力を維持するのは、至難の業です。職場では誰もが、そんな経験をしていることでしょう。
気が散る職場では、生産性や能率が下がりかねません。そんなことにならないためにも、これからご紹介する方法で、集中力の低下を防ぎましょう。
ただしその前に、なぜこのようなことが起こるのか、その理由から見ていきましょう。
職場で気が散る原因
職場で注意散漫になる原因はさまざまです。
スマホの通知や、おしゃべりな同僚のせいで気が散る人もいれば、タイミングの悪いミーティングに邪魔されたり、オフィス内のうわさ話が気になったりする人もいます。
これらのほかにも、勤務時間中にSNSを使うこと、おやつ休憩、道路の騒音、居心地の悪い作業スペースや職場の雰囲気なども、仕事に集中できない原因になりえます。
気が散る原因を取り取り除くには?
職場の環境が原因で気が散る場合は、そう簡単に改善できないことも多いでしょう。
けれども、気が散るのを最小限に食い止める方法はいくつかあります。
1. 気が散る要素を作業スペースから撤去する

集中力を維持したければ、それを奪う可能性があるすべてを、自分のまわりから撤去しましょう。
たとえば、おやつ休憩を何度もとっていると、気が散って仕事に集中できません。
ならば、おやつは休憩室にでも置いておきましょう。そうしておけば、そうしょっちゅうは席を立って食べに行ったりしないでしょうから。
作業スペースには、仕事以外のことがしたくなるようなものは何も置かないようにしましょう。
2. 作業スペースを整理整頓する
あまり知られていませんが、散らかり放題の作業スペースも、集中力の大きな妨げとなり、仕事の質の低下を招く原因になります。
たとえば、仕切りで囲まれたキュービクルの場合は、デスクが散らかっていると、ただでさえ狭いスペースがさらに狭く感じられ、それが不安やイライラの種になりますよね。
それに、デスクがきちんと整理されていれば、ものを探すのに延々と時間がかかることがありません。わけもなく気が散って仕方がないということもなくなるでしょう。
3. 雑音をブロックする
防音室でもないかぎり、仕事中にはどうしても雑音が耳に入ってきます。雑音を元から断つことは無理でも、自分の側で対策を講じることなら可能です。
気が散る雑音をシャットアウトするのに抜群の効果を発揮する、一番人気の方法といえば、ノイズキャンセリング機能つきイヤホンです。
「Spotify」などのオーディオアプリで、好きな音楽やポッドキャストを聞くことも、はた迷惑な雑音をシャットアウトするのに効果的です。
気が散らないツールを使う
テクノロジーに依存しすぎることも、気が散る原因になりえます。気を散らさずにツールを利用できるヒントをお教えしましょう。
1. 通知のルールを決める

人によっては、「スマホの通知」が集中力を妨げる最大の敵です。
通知音が鳴るやいなや、その内容を確認するために、思わずスマホに手を伸ばしてしまう人たちですね。
こうした邪魔が入るのを止めるには、インストール済みのアプリを確認して、通知のルールを決めることです。
さまざまなソーシャルプラットフォームで家族や友だちとつながっている人は、仕事中は通知を切っておいたほうがかもしれません。
集中力が途切れて生産性が落ちるのがイヤな人は、いっそのこと、すべてのSNSの通知をオフにしてしまいましょう。
2. 仕事はスマホではなくパソコンで
毎日24時間、いつでもニーズに対応できるのは、モバイルアプリのおかげだということは否定できません。
ですが、スマホで仕事用アプリを使っていると、ついソーシャルメディアを開いたり、通知に気を奪われたりして、気が散る頻度が高くなります。
こうした問題は、すべての仕事をパソコンで行うようにすれば、回避しやすくなります。
たとえば、プロジェクト管理ツールが必要なら、「Wrike」を使ってみてはどうでしょうか。
「Wrike」は、ウェブとスマホの両方からアクセスが可能です。リアルタイムでデータを同期してくれるので、どのデバイスからでも常に最新の状態を確認できます。
3. 「おやすみモード」を使う

集中力を妨げる要素を完全に排除して、いわゆる「ディープ・ワーク」を実現したければ、すべてのデバイスを「おやすみモード」に切り替えましょう。
スマホの「おやすみモード」をオンにするのはもちろん、パソコンのメールやカレンダー、コミュニケーション通知なども、すべてオフにします。
さらに、デスクには、「Do Not Disturb(邪魔しないで)」のマークを描いた付箋も貼っておきましょう。
そうしておけば、オンラインで連絡できるのに、わざわざあなたのところにやって来る同僚を遠ざけられます。
ディープ・ワークが終わったら、「おやすみモード」をオフにするのをお忘れなく。
4. シンプルで使いやすいアプリを選ぶ
タスク管理やコミュニケーション、タイムトラッキングなどに、ややこしいアプリを使わなければならず、それがイライラの種になっているのだとしたら、要注意。
こうしたアプリを使っていると、注意力が逸れて、目の前の仕事に集中できなくなるおそれがあるからです。
アプリでこのような問題に悩んでいるなら、上司に相談して、もっと使いやすいものに変更してもらいましょう。
たとえば、コミュニケーション用アプリなら、「Slack」が使いやすくておすすめです。
初心者でも難なく使いこなせるので、アプリのせいで気が散るという、好ましくない事態を回避できます。
自分の中にある原因をブロックする
気が散る外的要因をブロックする方法のほかに、自分の頭の中の雑音を最小限に抑える方法も把握しておきましょう。
1. 優先順位をしっかり守る

タスクを抱え込みすぎると、どこから手をつければいいのかわからなくなってしまいますよね。そしてこれが、気が散る原因にもなります。
そうした事態を避けるためにも、重要度や緊急度に応じて、タスクに優先順位をつけることを心がけましょう。
まずは最優先のタスクに手をつけ、それが終わるまで、ほかのタスクに気持ちが向かないようにします。
「アイゼンハワー・マトリックス」を使ってみてもいいかもしれません。どれを優先し、どれを他人に振り分ければいいのかが判断しやすくなります。
2. 「GTDメソッド」を使う
集中力を失わずに生産性を最大化するためのライフハックといえば、やはり「GTDメソッド」です。
すべてのToDoタスクをひとまとめにした方法なので、次に何をすべきか考える必要はありません。
GTDメソッドを用いると、不必要なタスクを飛ばすことができます。その結果、作業効率を高めて、最重要タスクを時間までに完了できるようになるわけです。
3. メッセージをチェックする時間を決める

受信トレイやコミュニケーションアプリを1日に何度もチェックする行為は、集中力を著しく低下させます。
人によっては、通知をせっかくオフにしても、そのせいでかえってチェック回数が余計に増えてしまうかもしれません。これでは何の意味もありませんね。
こうした問題を避けるためにも、コミュニケーションの種類別にルーティンを決め、それをしっかり守るようにしましょう。
メールをチェックする時間や、チームごとの作業の進み具合を確認する時間を、あらかじめ決めておくのです。
ルールを決めたら、周囲の人にもそのことを知らせておくと、返事を催促されずに済みます。
気を散らさずに集中力を維持
集中力は、ほんの1秒で途切れます。けれども、それを取り戻すためには、はるかに多くの時間を要します。
注意散漫という問題を真剣に受け止め、この記事でご紹介したヒントを参考に、それを最小限に抑えましょう。
気が散る原因を取り除いて仕事に集中すれば、厄介なタスク管理も簡単になるでしょう。
Original Article: How to Overcome Workplace Distractions and Get Back on Task by MakeUseOf