新しい年の初めは、過ぎた年に達成できたことやできなかったことを振り返って、今年もがんばりたいと思うもの。「Entrepreneur」の記事に、科学的に証明されている学びを加速させる方法があったので興味津々で読みました。
紙に書くと内容を理解するプロセスができ、記憶に残る
「Entrepreneur」の記事によれば、デジタルでノートを取るよりも、紙に筆記具で書くほうが内容を覚えられるそうです。
私はアナログ世代なので紙とペンですが、知り合いの大学生はラップトップ派。
それで効果はどうなのかというと、講義で言っていること自体は書き留めているけれど、ディクテーション的になってしまっているみたい。内容を咀嚼しながらノートにとるというプロセスが抜け落ちている感があります。また、講義で言っていることの羅列では、重要なポイントが見えにくいです。
デジタルノートで学びが行き詰まっていると感じているなら、アナログ式ノートに変えてみてはどうでしょうか。
効果的にノートをとるための5つのポイント
アメリカでノートテイキングといえば、「コーネルノート」。紙のノート1ページを講義のノートをとる部分、キーワードを書く部分、復習時にまとめを書く部分の3つに分けて使います(コーネルノートの詳細はこちらをご覧ください)。
これは、デジタルでもスタイラスペンで書くならOK。こんな電子ペーパーなら、ノートをとるのがもっと楽しくなりそうです。
また、いま注目されているバレットジャーナルのように、要点を短くリストするのもありです。いろいろ試して自分にベストな方法を使いたいですね。
どんなメソッドを使うにせよ、「Entrepreneur」の記事ではノートテイキングの重要ポイントとして、つぎの5点を挙げています。
1:聞き取り、自分のことばでノートをとる。
2:重要な部分のまわりには余白をとる。そうすることで後で情報を書き加えることができる。
3:時間の節約のために、自分でわかるような省略や記号を決めて使う。
4:文章ではなく、フレーズ(句)で書き留める。
5:情報の取捨選択をして、重要な情報だけを聞き取り書き留める。
3については、英語の場合には、よく使う単語を簡略化するのがオススメです。たとえば、「with」は「 w/」、「without 」は「w/o」、「and」は「+」など。アメリカの大学院での講義では、このような省略がとても役立ちました。
睡眠も学習の一部、学びには必須
学生時代はテスト前に徹夜で一夜漬け、テストの点はよかったけれど、そのあと内容をすっかり忘れたという経験は誰にでもあると思います。
UCバークレー校の睡眠研究者、マシュー・ウォーカー氏は、著書『Why We Sleep』(和訳:『睡眠こそ最強の解決策である』)で睡眠の重要性を訴えていましたが、その中に睡眠と学習(記憶)の関連性もありました。睡眠の働きのひとつは、学んだことを定着させることだそうです。
そういえば、最近それを痛感したことがありました。翻訳業務でいい表現が思いつかない部分があり、考え疲れたので寝てしまいました。すると、翌朝目覚めた瞬間に最適な表現を思いついたんです。思いついたというより、誰かがどこからか持ってきてくれたような感じでした。
これは、新しく学んだことが定着したケースではなく、学習されていたことから最適なものを選び出したケースですが、睡眠の力を感じた出来事でした。
だから、睡眠も学習の大事な一部だと考えて、スケジュールに組み込みましょう。
いろいろな方法で学ぶと学習したことが定着しやすくなる
「Entrepreneur」の記事によると、いろいろな方法で学ぶと脳の違う部分を使うことになり、学習したことがより定着するそうです。
私はいま、スペイン語を勉強しています。前世紀にもトライしたことがありましたが、当時は、クラスで先生から習うほか、ラジオやテレビ講座、本やCDというリソースしかありませんでした。
それに比べて、いまはなんとリソースの豊かなこと! 動画やアプリ、ポッドキャスト、インターネットの辞書に遠隔レッスンなど、アナログ時代に学生だった世代には信じられないぐらいです。
だから、リソースがないとかクラスに通えないとか、経済面や時間面での言い訳はもはや通用しません。
私の場合、現在スペイン語が飛び交うテキサス州に住んでいることもプラスです。インターネットのリソースに加えて実際にスペイン語を使う機会もあるので、なるべく話すようにしています。
年始のお休みが終わったら、また気分を一新して、今年も学び続けたいと思います。
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Image: GettyImages
Source: Entrepreneur
Reference: positivelyfifth / Instagram.com