iCloudキーチェーンは、パスワードにアクセスして追加するにはSafariを使わなければならず、パスワードをエクスポートする信頼できる方法もありませんでした。
しかし、iCloudキーチェーン(またはiCloudパスワード)は、徐々にクローズド・プラットフォームでなくなりつつあります。
例えば、サードパーティのブラウザを含むWindowsマシンで、iCloudパスワードを使用できるようになりました。
また、Appleは、macOS MontereyにBitwarden、LastPass、1Passwordsなどの他のパスワードマネージャーで広くサポートされているシンプルで普遍的なCSV(暗号化されていないプレーンテキスト)のインポート・エクスポート機能を追加。
この変更は、必要に応じてiCloudキーチェーンからの出し入れが簡単にできるようになったことを意味します。その仕組みを以下にご説明しますね。
iCloudキーチェーンにパスワードをインポートする方法
既存のユーザー名とパスワードのデータベースがCSVファイルで用意されていれば、それをインポートすることが可能。
これは、暗号化されていないプレーンテキストでデータを保存する標準的なフォーマットで、ChromeなどのブラウザやLastPassなどのパスワードマネージャーからパスワードをエクスポートした場合に表示されます。
まず、「システム環境設定」→「パスワード」(AppleはmacOS Montereyのアップデートで「パスワード」セクションを「システム環境設定」に移動させました)にアクセスし、認証を行うと、すべてのユーザー名とパスワードのリストが表示されます。
一番下のツールバーにある3つの点のメニューボタンをクリックし、「パスワードをインポート」を選択。

CSVファイルを選択し、「インポート」ボタンをクリックします。

パスワードまたはTouch IDを使った認証を求められますので、認証をクリアするとパスワードがiCloudキーチェーンにインポートされます。
このプロセスが完了すると、元のCSVファイルを削除するかどうか尋ねられますよ。
この場合は「削除」を選択することをおすすめ。「削除」を選択すると、ローカルストレージとゴミ箱からファイルが削除されます。
ファイルを削除しないと、そのファイルを入手した人は、そこにあるすべてのユーザー名とパスワードを知ることになります(重要なアカウントには2要素認証を使用してください)。
このファイルを復元することはできません。

iCloudキーチェーンからパスワードをエクスポートする方法
iCloudキーチェーンから、より専門的なパスワードマネージャーに移行することが、ようやく簡単にできるようになりました。
「システム環境設定」→「パスワード」を開き、管理者パスワードまたはTouch IDで認証します。次に、下のツールバーにある3つの点の「メニュー」ボタンをクリックし、「パスワードをエクスポート」を選択しましょう。

ポップアップから「パスワードをエクスポート」をクリック。

保存する場所を選び、「保存」ボタンを押します。

管理者パスワードかTouch IDを使って認証しましょう。これで、すべてのパスワードがその場所にエクスポートされます。
前述した通り、好みのパスワードマネージャーにデータをインポートした後、CSVファイルを削除することを忘れないでください。
iCloudパスワードの唯一の対抗馬はBitwardenかも
すべてのユーザー名とパスワードが詰まったCSVファイルを武器に、どこへでも行くことができます。すべての個人データを使ってパスワードマネージャーやブラウザを試すことができますよ。
しかし、今は選択肢が山ほどあります。1Passwordにお金を払うべきでしょうか?LastPassはまだ価値があるのでしょうか?
私たちがテストしたところ、iCloudパスワードの真の対抗馬は1つしか見つかりませんでした。それはBitwardenです。その無料プランはほとんどのユーザーにとって十分すぎるほどだからです。
Bitwardenは最先端の暗号化を使用しており、その基本的なアプリはオープンソースなので、誰でもそのセキュリティ対策を監査することができます。
さらに、アプリやブラウザの拡張機能も充実しており、実質的にはどこでも利用できますよ。
ワンクリックでCSVファイルをBitwardenにインポートすることができるので、このパスワードマネージャーが良さそうだと思ったら、ぜひ試してみてださい。
Source: bitwarden