多くの人が睡眠に関して悩んでいます。

Cleveland Clinicによると、約7000万人のアメリカ人が何らかの睡眠障害に苦しんでおり、アメリカでは一般的に約1億人が睡眠不足になっています。

この問題は、パンデミックの最中はさらに顕著になりました

アメリカは疲弊していますが、睡眠障害と診断されるほどではなくても、夜中に目が覚めて、なかなか寝つけなくなるという経験がある人は多いはず。

これは、本格的な不眠症ではなく、医学的には「睡眠維持障害」と呼ばれる状態であり、特有の辛さがあります。

夜中に何度も目が覚めて睡眠不足になっている人におすすめの戦略を5つご紹介します。

うまくいけば、そのうちの1つが効果を発揮するか、複数を組み合わせることで、もっと楽にストレスを感じずに眠りに戻ることができるはずです。

1. スマホや時計を見て時刻を気にしない

真夜中に目が覚めたのは、何かを心配しているからです

スマホで時間を確認することは避けましょう(スマホを無視した方が良い理由はいくつもありますが、それについては後述します)。

目覚まし時計があるなら、時間を確認できないように文字盤を向こう側に向けてください。

必要なのは心の静けさです。ですから、「今何時かな」と意識していると、心の静けさは得られません。

2. 就寝前はブルーライトとスクリーンタイムを制限する

就寝前にInstagramを少しスワイプしてくつろぐのはいいことですが、スマホから出るブルーライトは、人体の睡眠/覚醒サイクルのコントロールに大きく貢献するメラトニンというホルモンの生成にジレンマをもたらす可能性があります。

ハーバード大学医学部は次のように説明しています。

どのような種類の光でもメラトニンの分泌を抑えることができますが、夜のブルーライトのメラトニン抑制力はさらに強力です。

ハーバード大学の研究班は、ブルーライトとグリーンライトをそれぞれ6.5時間浴びたときの影響を比較する実験を行いました。

ブルーライトがメラトニンを抑制する時間の長さはグリーンライトの約2倍であり、ブルーライトは概日リズムをグリーンライトの2倍もシフトさせました(3時間対1.5時間)。

就寝時間の1時間前からスマホを遠ざけておくか、少なくとも、画面を暗くして就寝前の時間はブルーライトの放出を制限するように設定を調整してみましょう。

そうすれば、脳が自然に眠りに落ちるために必要なだけのメラトニンを生成することができる勝算が高くなります。

今は誰もがスマホやタブレットなどのデバイスを手放せない時代ですが、寝る前にそうしたデバイスを遠ざけておくことは重要です。

そうしないと、眠りに落ちることに関しても、眠り続けるということに関しても、不利益を被るかもしれません。

3. 心身共にリラックスする

眠りという捉えどころのないものを追求するとき、これはかなりの難題です。リラックスする必要があることはわかっていても、夜中に目覚めることの煩わしさで、既に本質的に動揺しています。

それでもやはり、もう一度眠りにつくためには、リラックスする必要があります。

深呼吸のエクササイズ、数を逆から数える、筋肉を緩めるルーティンなどを試してみましょう。ジョンズホプキンス大学が以下に説明しているように、「漸進的筋弛緩法」を実践するのも適切です。

身体のさまざまな筋肉グループ(腕、脚、胴体、顔など)を緩めるために、各グループの筋肉を約4分の3の強度で約5秒間緊張させて一気に緊張を解きます。

痛みのある筋肉はスキップして、1か所の筋肉に集中して緊張させてください。たとえば、腕の筋肉に集中しているときは胸の筋肉を緊張させてはいけません。次の筋肉グループに移る前に、ゆっくり深呼吸をしましょう。

4. ベッドから起き上がって別の部屋に移動する

多くの専門家は、20分ルールを提唱しています。20分ルールとは、20分間ベッドに横になっていても眠れないときは、起き上がって家の中のどこか別の場所に行き、心が落ち着くことをするというものです。

本を読む、クロスワードパズルを解く、雑誌を読む、オーディオブックやポッドキャストを聴く、などもう一度自分を疲れさせるようなことをしましょう。

一部の専門家は、刺激を受けるより退屈する方が眠りに落ちやすいので、退屈になる活動を慎重に選択することを提案しています。

ここでのポイントは、家の中の別の部屋に行くことです。

ベッドにいるままだと、「脳と身体がベッドから睡眠ではなく覚醒を連想するからです」と、ジョンズホプキンス大学の精神医学・行動科学の教授であるLuis F. Buenaver氏は述べています。

5. 就寝前にアルコールを飲まない

飲酒も、睡眠の持続に悪影響を与える可能性があります。

確かに、アルコールは脳の活動を遅くし、鈍重になったと感じさせる抑制剤ではありますが、実際に眠りにつくと逆効果になる可能性があります。

Mayo Clinicの神経内科医であるBhanu Kolla氏はCNNに次のように語っています

アルコールが代謝されると、刺激性のあるアセトアルデヒドを形成します。そのため、就寝直前にアルコールを取りすぎると、約4時間後にはアルデヒドが生成されて睡眠が妨げられ、目が覚めてしまう可能性があります。

上記にご紹介した方法を単独で、あるいは組み合わせて試してみても、夜中に目が覚めて」しまうことはすぐには解消されないかもしれませんが、しばらく続けていれば、朝になる前に確実に眠りに戻れるルーティンがで定着するでしょう。

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Image: Shutterstock

Source: Johns Hopkins, CNN, Harvard University, US Davis, Cleveland Clinic

Sam Blum – Lifehacker US[原文