1月9日、ジュネーブのApple Store店内で、過熱したiPhoneから煙が出る騒ぎがあり、50人が店内から避難。消火しようとしたスタッフも含めて、7人が軽いケガを負いました。
「自分のスマホ(あるいはラップトップや犬型ロボット)のせいで家が火事になったらどうしよう? それを防ぐにはどうすれば?」と心配になった方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、死に物狂いで逃げたり、デバイスにミネラルウォーターをかけたりする前に、バッテリーの発火に正しく対処する方法をお教えしましょう(最後の手段として、サンペレグリノなどのミネラルウォーターをとっておくべき理由についてもお教えします)。
発火したら、まずはプラグを抜く
燃えているさなかにスマホが別の電源につながっていたら、状態は悪化するばかりです。バッテリーがシューと音を立てたり、ふくらんだりしはじめたら、つながっている電源からプラグを抜いてください。消火のことを考えるのは、そのあとです。
消火器を用意しておく
安全第一とは、火事などの緊急事態に備えるということです。そのためには消火器が必要です。ですから、消火器を1本、買い物リストに追加しておきましょう。さらに言うと、クラスBとCの火災を消し止められるものを用意しておいたほうがいいでしょう。クラスBに分類されるのは、可燃性の液体およびガスによる火災であり、クラスCに分類されるのは、モーターやバッテリーなどの電気機器による火災です。標準的な消火器(価格:35~80ドル)であれば、クラスA~Cの火災に対応できるはずです。
さまざまなタイプの消火器が市販されていますが、クラスA~C向けのものを1本用意しておけば、新型「Pixel 2」の消火には十分でしょう。予算に限りがある方は、エアゾール式簡易消火具でもかまいません。値段が安く(20~40ドル)、標準的な消火器よりも小型です。
クラスD火災対応型の消火器もありますが、こちらのタイプは可燃性金属による火災を消し止めるためのものです。もちろんスマホによる火災にも使えますが、かなり高額なので、おそらく普通の人なら尻込みしてしまうでしょう。わざわざ何百ドルも払って入手する必要はありません。
ピンチの時には水や砂をかける
スマホはリチウム電池で動きます。そして、その化学組成のせいで、スマホに水をかけると、水とリチウム金属の間で化学反応が起きて、発生した水素が、文字通り火に油を注いでしまうおそれもたしかにあります。ただし幸いにも、ほとんどのバッテリーのリチウム含有量はごくわずかなので、そのリスクは取るに足りないものです。
スマホの発火に際して、手持ちの「武器」が6本入りパックのミネラルウォーターしかなければ、遠慮なく水を思い切りかけて、煙が見えなくなるまでスマホを水浸しにしてください。もちろん、スマホは再起不能です。近所のバッテリー処分場をさがして、黒焦げになったバッテリーを捨てましょう。
スマホがビーチで発火した場合は、砂をかぶせるという方法もあります。あるいは、泥のような、不燃性の「鎮火剤」でもかまいません。なお、ほとんどの燃焼物からの煙と同様に、バッテリーから出てくる煙は吸い込まないようにしましょう。毒性や発がん性を帯びていたり、吸い込むと気分が悪くなったりしてしまいますから。
Image: Matthew Hurst/Flickr
Source: CNN, Gizmodo(1, 2), Fire Equipment Manufacturers' Association, University of Massachusetts Boston, YouTube, Call2Recycle
Patrick Lucas Austin - Lifehacker US[原文]