みなさんは、NAGOMI VISIT(ナゴミビジット)という活動を聞いたことがありますか?
世界中から日本を訪れる旅人を自宅に招き、2〜3時間、食卓を囲むホームビジットという活動です。数時間のみとあって、ホームステイよりも気軽に国際交流できるのが特徴。
今回は、去年の夏からNAGOMI VISITをスタートした著者が、体験談とともにNAGOMI VISITの魅力を余すところなくご紹介します!
ホームビジットは気軽にできる国際交流

NAGOMI VISITは、あらかじめ活動に賛同し会員になった人が、ランチか夜ごはんをゲストと一緒に共にします。
「それならホームステイの受け入れと同じでは?」と思った方もいるかもしれませんが、NAGOMI VISITは数時間なので、ホームステイよりもずっと気楽にできるのがポイントです。NAGOMI VISITのサイトでも次のように紹介されています。
はりきって普段と違うおもてなし料理を作って迎えるわけではなく、毎日おうちで食べている、普通の家庭料理を用意します。たった数時間。しかも、いつものごはんを一緒に食べるだけ。たったこれだけのことだけど、自宅にいながらにして世界中のさまざまな人と過ごす時間は新しいライフスタイルになるはずです。
これまでのNAGOMI VISITへの参加ゲスト数は、67カ国から約6600人(2018年9月現在)。多くが家族や友達と共に、複数で訪れています。
NAGOMI VISITで交流した旅人の反応
著者は1年に1回程度、数泊のホームステイの受け入れをしていたのですが「もうちょっと頻繁に外国人と交流したいな」「でも、忙しいのでホームステイはたくさん受け入れられない」とジレンマを抱えていました。
そんな時、NAGOMI VISITのことを友人に教えてもらい「こんな気軽な感じならやってみたい!」と思い、会員に。
それから、これまでに4組のホストを体験。栃木県の小さな田舎町に住んでいる点を伝えたところ「普通の田舎を知りたかった」と選んでもらいました。
たとえば、1回目のゲストはフランス人のパパとティーンエイジャーの娘2人。著者は自宅で英語を教えているので、同年代の生徒も招き、英語を使いながら楽しく夕飯(冷奴や冷しゃぶなど)を食べました。
駅から自宅までの道では、神社やスーパーに立ち寄り、私たちの「普通」がとても不思議なようで、たくさん質問を受けました。私たちもフランスの村での暮らしぶりを聞き、日本との違いに驚きました。

ほかにも、2回目はドイツ人の20代の女の子を招いてのたこ焼きパーティー。その子は普段は東京で日本語学校に通っていたのですが、食事の前に「しまむら」に連れて行ったら、日本ならではのかわいらしい靴下が大層気に入り、お土産に買っていました。
使ってみたわかったNAGOMI VISITの魅力
このようにNAGOMI VISITを体験してみて「いいところがたくさんあるなぁ」と実感しています。最近では私以外の家族が「次はどこの国の人が来るの?」と聞いてくるほど。家族も含めて楽しめるなど、多くの魅力があります。
1.新たな視点を得られる
実は、ゲストの国は、すべて行ったことがない国でした。
でも、たった数時間の交流で、ゲストの国がすごく身近に!
お土産にいただいたマテ茶(アルゼンチンでよく飲まれるお茶)をいただきながら互いの国のお茶のこだわりを話し合ったり、こんにゃくを食べてもらい「これは芋からできているのよ」と教えて驚かれたり、ドイツ人はいつも何を食べているか教えてもらったり…。
毎回異なる文化の方との交流で、新たな気づきや視点を得ることができ、刺激を受けています。
2.初対面でドキドキでも、語学力に自信がなくても大丈夫!
とはいえ英語を話せないと、「うまく交流できないのでは?」「初対面の方とは話がはずまないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
食事があると、食べ物の説明をしたり、一緒にたこ焼きなどを作ったりするので、一生懸命伝える気持ちがあれば大丈夫です。
夫も英語と身振り手振りを駆使して交流を楽しみ、小学生、幼稚園児の子どもたちは、その国の話題になると「前にご飯を食べに来たよね!」と笑顔で話します。
3.さまざまな国、年齢層の方と交流できる
NAGOMI VISITは小さい子連れの方からシニアまで、幅広い年代の旅行者が利用しているので、若い方が来るのが一般的なホームステイに比べ、様々な年代の方と交流できます。
我が家の広さではご家族を泊めることは不可能なので、パパと娘さんたち、という組み合わせのご家族をお食事できたのは、NAGOMI VISITならではだと思います。
また、利用者の国も多岐にわたっているのも大きな魅力。最初に受け入れ申し込みをする際にプロフィールに、普段の職業や日本でやってみたいこと、趣味などが書いてあるので、内容を読んで気が合いそうな方を選べる点も、ミスマッチを防げるのでいいと思います。
4.自分の都合に合わせて、受け入れるかどうか決められる
NAGOMI VISITは自分の家が相手の条件(主要駅からの所要時間)にあったときのみ、成立するシステム(数名が申請することが多いので、必ずしも受け入れられるわけではありません)。
無理せず、やりたいタイミングで受け入れを考えられます。ただ、著者のように都心部から離れた田舎に住んでいると、なかなか案内が来ないこともあるので、ここは今後もっと改善していただけたらいいな、と思うポイントでもあります。
NAGOMI VISITに登録する方法
でも、どうやって旅行者とつながっているの? これは、著者が体験談を話したあとに受ける確率ナンバーワンの質問です。
参加するための条件はたった1つ。NAGOMI VISITに会員登録して、入会費(次年度からは年会費)を払う。これだけです。入会費は3000円で、年会費も3000円。ただし初年度の年会費は発生しません。
ホストとしての登録に条件はありません。
「英語初心者も、事前のやりとりは英語のひな形がありますし、当日はジェスチャーなどを交えてコミュニケーションを取れば問題はない」と、ホストになる方法に書かれています。
登録後から受け入れるまでの流れ
ホストとして登録を終えたあとの流れは、次のようになります。
- 自分の家が相手の条件(主要駅からの所要時間)にあった時のみ、メールで案内が届きます。
- 日時や相手のプロフィールなどの条件を読み「受け入れしたいなあ」と思ったら、こちらから専用のシステム上でメッセージを送り、受け入れの申し込みをします
- ゲストは複数のホストからのメッセージを検討し、行きたいホストを選びます。
- ゲストから選ばれたら、ホストとしての受け入れ成立! 待ち合わせや当日メニューについてやりとりし、当日は名前を書いたボード(ひな形あり)を持って、駅にお迎えに!そして、自宅で楽しく食事をします。
- 食事後は、食事中の写真をNAGOMI VISITに送ります。NAGOMI VISITからは材料費として1人につき1500円がホストの口座に振り込まれます。
著者の自宅は決して広い家ではありません。2LDKのアパートです。
そして、料理がすごく得意なわけではないので、毎回、冷奴やたこ焼き(簡単に作れる)、ちらし寿司、肉じゃがなど、簡単にできる日本の家庭料理を作っています。
著者の友人でホストをしている家族も、「おでんとおにぎりなど、肩ひじ張らずに作れるメニューを提供している」とのことです。
この記事を読んで少しでも「ピン」ときた方は、NAGOMI VISITを通じて世界の方と食卓を囲んでみては? 旅行に行かずして、気軽に国際交流ができますよ。
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Photo: 曽我美穂
Source: NAGOMI VISIT