誰もが知っているように、お金を貯めたければ、出費を少なくしなければなりません。

しかし、あまりにも出費先が多岐にわたる場合、すべてをコントロールするのは難しいものです。

自分にとって大切な出費を見分けるコツ

Trent Hamm氏は、The Simple Dollarにおいて、「自分にとってどうでもいいものにはとにかくケチって、大切なものには責任のある出費をする」という、出費と貯蓄の哲学を提案しています。

でも、自分にとって本当に大切なものって何でしょう。本、旅行、贅沢品、トイレットペーパーなど、まったく異なる種類のものの中から、価値の有無を区別するにはどうしたらいいのでしょうか。

自明なものもいくつかあるでしょう。たとえそれが「普通」じゃなくても、好きなものにお金をつぎ込むことは問題ありません。

Hamm氏はあまり食にこだわりがないので、食事にはお金をかけないそうです。逆に、食事に喜びを見出している人は、新鮮で高価な食材やレストランにお金を投じても構いません。

見た目が大事という人は、シャンプーやコンディショナー、メイク、ローションなどにお金を使いましょう。誰に何と言われようと、それが大切だと思うなら、浪費ではありません

節約すべき出費はバランスを見ながら決める

一方で、節約対象はどうやって決めましょう。

Hamm氏のいくつかあるアドバイスの中でも、自分に柔軟であれという言葉が響きます。

今すぐに節約対象を決める必要はなく、いろいろなスキームを試しながら、ちょうどいいバランスを見つけていければいいのです。

毎月のクレジットカード明細をよく読みながら、1行ずつ自問してください。

「この出費には、その価値があったのか?」

強く「Yes」と答えられないなら、今後はその出費を削っていくべきです。

毎月これを繰り返すうちに、自分の支出パターンがわかってきます。

私は、家族のもとを訪れるたびに、少額ながらも無駄な出費を繰り返していることに気が付きました。自分で食べ物を持参すれば、75%は節約できるはずだと。

ラズベリーを買うのをやめたら、ジャンクフードを食べてしまう

これを、筆者に当てはめて考えてみます。私は、ラズベリーが大好きです。少し前まで、それは贅沢品だと思っていました。

ニューヨークでラズベリーを買うと、1コンテナ当たり4から5ドルはするからです。でも最近気が付きました。週に2、3箱のラズベリーを買ったところで、それを置き換えるために買うジャンクフードとラズベリーを食べる幸せを天秤にかけたら、決して高くはないのだと。

もちろん、安い食べ物ではありません。でも、それ以上の価値を私にもたらしてくれています。

多くの人は、それは無駄な出費と言うでしょう。でも、私にとってラズベリーは、コストに見合ったものなのです。

節約が自分の価値あるものに影響を及ぼすなら、やめるべき

これで、ラズベリーは妥当な出費ということになりました。では、ジャンクフードはどうでしょう?

これから1カ月、ジャンクフードを絶ってみようと思います。1カ月後に振り返ったときに、私はそれを心から欲するでしょうか(おそらくNoだと思います)。Hamm氏は言います。

節約して後悔するのは、友情にひびが入った、趣味を犠牲にした、人生で大切な何かをあきらめたなど、その節約が自分にとって価値ある何かに影響を及ぼした場合です。

つまり、出費を切り詰めすぎたと思ったら、その理由を考えてみましょう。

あなたの人生から、何が奪われたのでしょうか。

なぜそれが悪い出費なのか。それがわかるまで何度も考えることで、自分の支出のクセがいい方向に変わります。それを続けているうちに、直感的に判断したときのミスが減っていくでしょう。

どうでもいいことへの出費を減らす代わりに、自分にとって大切なものにお金を投じましょう。

それは、高級シャンプーやラズベリーかもしれませんし、貯金かもしれません。お金は、楽しんで使ってこそですよ。

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Image: Classen Rafael / EyeEm/Getty Images

Source: The Simple Dollar

Alicia Adamczyk - Lifehacker US[原文