ストレスへの反応は、人によって2つのタイプに分かれます。ギアを一段上げて問題解決に挑む全力タイプと、事態に対処できないほど縮こまってしまう萎縮タイプです。

この2つ、どちらが正しいということはありません。

なぜなら、前者はバーンアウトになりがちですし、後者はちょっとした障害でも苦しんでしまう傾向があるからです。

これら2タイプの人間が同時に同じストレスにさらされると、人間関係のいたるところに緊張が生じます。

一方があらゆる状況に対処しようとしているときに、他方はずっと縮こまっているため、全力タイプはすべてを1人でやらなければならないことに怒りを覚え、萎縮タイプはプロセスから締め出されている感覚を覚えてしまうのです。

全力タイプと萎縮タイプ

フィラデルフィアにあるTherapy For Women Centerの創設者であり、同施設でクリニカルディレクターを務めているAmanda White氏は、Shapeのインタビューにこう答えています。

全力タイプは特に、子を持つ親、誰かの世話をする人、上司など、なんらかの責任を担っている人がなりがちです。

それに、完璧主義で、他人に助けを求めることや境界線を引くのが苦手な人が多いようです。

グループでプロジェクトに取り組むときにリーダーになりやすく、また他者を信じられずに自分でなんでもこなそうとするタイプでもあります。

そして、実はその存在を助長しているのが萎縮タイプの人たち。じっとしているのが好きで、率先してやってくれる人に大方の仕事を任せてしまうからです。

さらに、萎縮タイプの人は、そもそもストレス対策を避けようとする性質があるものの、「それをすればするほど不安になってしまう」とホワイト氏は指摘します。

そのため全力タイプがすべてに対処することになり、結果としてどちらのタイプにとっても不健全なダイナミクスが働くことになります。

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ストレス反応に対処する5つの方法
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