メリッサ・メイヤーがいないGoogleはどんなふうになるのでしょう?
彼女は「美しきオタク」で、19番目のGoogler。女性としてはGoogleで最初のエンジニアです。上のまとめビデオにあるように、きれいな人なのに笑い方がちょっとヘンなのですが、そこにそそられるといういう人もいるとかいないとか。そんな彼女が、Googleを去ろうとしているそうなのです。
昨年のGoogleホリデーパーティで、何人かの社員は、いつかわからないけど彼女は辞めるかも、という話を聞いたとか。ある意味、彼女がここまで長くGoogleにいたというのは驚くべきことなのかもしれません。
なぜなら、彼女はもう働かなくていいほど十分にお金を持っているから。なにせ「19番目のGoogler」ですから(実際、初期Googlerの中には、働く必要がないけれど、Googleでの仕事が好きで、ほとんど趣味で働いている人もいるわけですが)。シリコンバレーで「お金持ち」とは、成功しそうなスタートアップ会社に初期の段階から関わり、IPOで莫大なお金を手にした人たちを指します。Googleはこの不況でも時価総額は960億ドルで、そのうち何億ドルもが彼女の資産、つまりサンフランシスコのフォーシーズンズのペントハウス、パロアルトの自宅、アートコレクションになっているわけです。 お金持ちの彼女はデザイナーのオスカー・デ・ラ・レンタとランチするのに6万ドルを払ったこともありますし、サンフランシスコのノースビーチ地区にあるケーキギャラリー、「I Dream of Cake」の出資者でもあります。
というわけで、彼女はすでに富を成しているのですが、キャリアの面ではどうでしょう。
メリッサ・メイヤーはスタンフォード大学でコンピュータサイエンスを専攻し、1999年にGoogleに入り、すぐに頭角を現しました。Googleの共同創立者の1人で、元カレのラリー・ペイジは彼女のチャンスを潰さなかったようで、サーチエンジンへの情熱を持って、ロボットのように働いたメリッサは、一番先にディレクターになり、すぐにVPになりました。金髪で、アメリカ中西部(ウィスコンシン州)出身、シリコンバレーの女性にしては美人(なんですって?)という、シリコンバレーでモテる要素を備えた彼女は、雑誌の表紙を飾ったこともあります。結束の固いGoogleの経営陣も、彼女の気まぐれなマネジメントスタイルを受け入れることがありました。
しかし、彼女はこれ以上出世できないかもしれないのです。シニアVPのジョナサン・ローゼンバーグという人がいるのですが、彼は共同創立者のラリーとセルゲイと近い人物で、ウォールストリートにも人脈があります。メリッサは彼の地位に就くことはできないでしょう。なぜなら、彼女は写真写りはいいけれど、人前で話すのが上手くないからです。あの笑い方ですよ。これ以上Googleで上のポストを望めないのなら、Googleで他に彼女に合った仕事はあるのでしょうか。
やっぱり彼女には、Googleを去るべき時がきているのかもしれません。メリッサは昨年末にパリで、不動産投資家兼弁護士のザック・ボーグからのプロポーズを受けました。サンフランシスコのお金持ちソーシャルイベントにお似合いの2人です。彼女がGoogleを辞めたら何をすべきか。現在はパートタイムでスタンフォード大学のコンピュータサイエンスの授業をいくつか教えているようですが、フルタイムで教壇に立ったらどうでしょう。大学の世界は、Googleと同じくらい居心地の場所です。大学教授だったら、あの特異な笑い方だって受け入れられるかもしれません。
Owen Thomas (原文/訳:山内純子)
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