頑張る前に、プシュ。一息つきたい時に、プシュ。

仕事をする人のそばに描かれる、缶コーヒー。出自は諸説あるのですが、実は日本生まれの革命的な製品でもあります。誕生から50年以上経ち、味わいや香りも格段に進化。

最近では、プルトップ式だけではなく、ボトル缶やペットボトルなど、さらにシーンに合わせた楽しみ方が出来るようになりました。

さて、平成も終わろうかという今、「缶コーヒーって仕事であともうひと頑張りしたい時の必須アイテムでしょ?」なんて考えは、ちょっと根性論的で古いイメージのままかもしれません。

コーヒーの香り、仕事に活かすには?

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Photo: 千葉 顕弥

淹れたてのコーヒーの香り”を追求し、新しく生まれた「ジョージア 香るブラック」の蓋を開けたとき、その立ち昇るアロマに手が止まりました。

ここまで缶コーヒーの香りや味わいが進化したのなら、もっとこのアイテムを上手に使えれば、仕事を円滑に進めることもできるのでは…?

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Photo: 千葉 顕弥

そこで、いつもライフハッカーでセールスコンサルタントとしての知見や、ストレスコーピングコーチについて教えてくれる伊庭正康さんにコーヒーの香りを仕事に活かすためのアイデアを伺いました。

「モードの切り替えスイッチ」で生産性アップ

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Photo: 千葉 顕弥

まずは鉄板の「生産性の向上」や「仕事の効率」に活用する方法を考えてみます。缶コーヒーは「小さなディスラプション」に使えるでしょう。

小さなディスラプションとは「小さな破壊」という意味です。

常識を打破するような発想が求められる局面、あるいは何か新しい改善策を練るのであれば、一人で真面目に考えすぎても「できる/できない論」で捉えがちになり、うまく進まないことがあります。

そこで、他者とのディスカッションが有効ですが、その際に2つのモードに気をつけたいところです。

ひとつは「拡散」でアイデアを出し合うモード。もうひとつは「収束」で散らかっているものをまとめていくモードです。

この「拡散」と「収束」を繰り返しながら進めていくなかで、美味しく香り立つコーヒーは「モードの切り替えスイッチ」として良い仕事をします。

実際に僕のグループワークでも研修を行う際に、コーヒーの有無でディスカッションの雰囲気は全く違います。

具体的には参加者の笑顔が多くなり、リラックスしやすくなる。ふだん飲んでいるものであっても「その場にコーヒーがある」という効果は思いのほか大きいのです。

上司や先輩をオープンマインドにさせる

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Photo: 千葉 顕弥

以前に、ライフハッカーでも「遠慮せずに、人のチカラを借りるコツ」をまとめましたが、職場のコミュニケーションにおいて、いいムードで会話するためのツールとして、缶コーヒーが使えるはず。

先輩や上司に「何かものをあげる機会」は、あまりないでしょう。でも、缶コーヒーくらいの値段感のものであれば、あげる方も、もらう方もお互い気を使わないと思うんですよね。

特に、先輩や上司と話すのは、報告や相談を持ちかけるときが多いはずです。そんな時、話をする内容にもよりますが、「何か買っていきましょうか?」と一声かける。

そこで一つ、気の利いた人、心配りができる人になれます。そういう部下となら、上司側もオープンマインドになりやすい。

持参するのが「お菓子」になってしまうと、ちょっと緊張感がない。

でもコーヒーならば、現代はいろんな意味合いを帯びている共通認識がありますから、仕事モードをイメージさせたりも、リラックスも想起できる。飲み物としての使いやすさがあると感じました。

持ち運びしやすいボトル缶や香りにこだわったコーヒーを選ぶことで、さらにさりげない気配りを印象付けることができるでしょう。

「場の演出」でミーティングを円滑にする

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Photo: 千葉 顕弥

個人間のコミュニケーションだけでなく、チームビルディングにも缶コーヒーが使えます。実際に私がよく経験するのが、チームでミーティングをする際に、資料と一緒にコーヒーを用意するんです。

もちろん水でもいいのですが、あえてコーヒーがきちんと置いてあると、参加者のモードが変わります。先ほど話したように、コミュニケーションを円滑にする役割だけでなく、コーヒーの香りが「場の演出」にも一役買ってくれるんですね。

さらに、重要なミーティングになるほど、コーヒーのバリエーションを増やしておくという手もあります。ブラックだけでなく、 微糖やカフェオレ、ホットやアイスなどそれぞれ用意する。

各々が好きなものを手に席に付けば、そこで少しテンションが上がって、「今日はいつものミーティングとは何か違うな」と思わせられる。

ある種の「小さなサプライズ」となって効いてくるはずです。その点は「ジョージア 香るシリーズ」のように、同一ブランドで味わいのグラデーションが描けると、用意するほうもラクですよね。

これは、ある研修会場での出来事です。

その会場では、複数の味わいが選べるほどコーヒーマシンにこだわっていました。1時間ほど研修をして、休憩をはさんでみると、席にはそれぞれコーヒーを手に、隣の方と談笑して仲良くなったり、研修中も話しやすいムードになります

その状況に持っていけるまでのスピードが速くなるわけです。

ストレスを感じる前に「客観視」で対処する

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Photo: 千葉 顕弥

最後に、私の専門領域でもあるストレスコーピングの活用について考えてみます。

ストレスコーピングを一言で表すと「ストレスに対処するスキル」です。認知行動療法や心理学の心理療法を用いており、基本にある考えは「モチベーションを上げる」のではなく、「平静でいること」を重視します。

代表的な考え方の一つに「評価のコーピング」があります。たとえば、怒鳴っている上司がいる。それに対してストレスを感じる人もいれば、「彼は怒鳴っているだけ」とストレスを感じない人もいる。

つまり、評価の仕方に癖があるわけです。物事の捉え方の癖が、それぞれのストレスの理由につながっているんですね。ストレスの型は全部で6つあると考えられています。

  • イライラ型(〜すべき思考)
  • オドオド型(マイナス思考)
  • クヨクヨ型(自己関連グセ)
  • モンモン型(今、ここに集中できない心理状態)
  • ヘトヘト型(完璧思考)
  • ムカムカ型(深読みしすぎる)

ストレスコーピングでは、これら自分の癖をわかった上で、もしストレスを感じそうな局面が来た時には客観的に自分を見つめて、「本当にそうか?」「他の考え方はないか?」と気づけるようにします。見方を変えるわけですね。

そして、次のステップとして、自分だけの「セルフトーク」で対処をします。たとえば、私はもともとイライラ型です。「上司はこんなタイミングで怒鳴る“べき”じゃないでしょう」と思ってしまうタイプ。

そこで、心で「“べき”じゃない」と思ったら、心の中で魔法の言葉のように「してくれたらいいのにな」とつぶやきます。

「なるほど、このタイミングで怒鳴る理由があるのはまだしも、ここではなくて個人的に呼んで、どこかでやってくれたらいいのにな」くらいにまで考えを持っていけると、冷静を保ちやすいんですね。

このように「見方を変え、セルフトークで落ち着ける」ときにも、やはり缶コーヒーは便利です。

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Photo: 千葉 顕弥

他者とのコミュニケーションにおいても「モードの切り替え」が期待できた缶コーヒーを、自分とのコミュニケーションにも役立てるわけです。

ボトル缶のふたをひねり、ふっと良い香りを楽しみ、味わうことで、それまでの状況から切り離すことができるので、客観視がしやすくなります。

缶コーヒーが持つイメージで、上手にマインドハックする

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Photo: 千葉 顕弥

…と、自動販売機やコンビニでも手軽に買える缶コーヒーも、意図を持って使えるビジネスアイテムであることが見えてきました。

カフェや専門店で飲む代替品のような役割から、特にボトル缶で持ち歩きやすくなったこと、味わいが本格派に近づいたことから、主体的に選べるようになったともいえるでしょう。

缶コーヒーは、ちょっとしたスキマ時間であるとか、オフィスの中でのちょっとした時間にモードを変えられるものなんですよね。

私は講師という仕事柄、人前に立って話すんですけども、一日わたって行うようなときには水とコーヒーを用意します。

冷静に状況を見たいときや、自分の気持ちを落ち着かせたいときに、コーヒーを手にするんです。

そして、モードを切り替えるときに必要なのは、思考や空気の流れを断ち切ってくれるような、ある種の「非日常感」であるはずです。コーヒーの豊かな香りは、その演出にもってこい。

そして、缶コーヒーでも「香り」を重視した製品も登場しています。

スペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」監修のもと、「ジョージア ヨーロピアン」シリーズのボトル缶コーヒーをフルリニューアルした「ジョージア 香るシリーズ」は、日本初の「挽きたてアロマ製法」で挽きたて豆の豊かな香りをそのまま封じ込めることに注力した新製品。

お話を伺いながら、実家が喫茶店で、日頃から自分でもコーヒーを淹れるという伊庭さんにも「ジョージア 香るシリーズ」を飲んでみてもらいました。

蓋を開けた瞬間にも「おお! 最初に来る香りが従来よりずっとはっきりしていますが、でもマイルドでより良くなりましたね。 淹れたてのコーヒーの香りに限りなく近いと感じます」と高評価。

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Photo: 千葉 顕弥

雰囲気からして、こだわりと上質といった洗練された印象を受けます。

缶コーヒーひとつとっても、たとえば気に入ったブランドを選んで飲むというのは、周囲から見ても『忙しくしていても、何か自分のスタイルを持っている人だ』というふうに思わせられると思います。

あるいは、現場にトラブルが起きたときに、あえてコーヒーで一息入れると、部下からも落ち着いているように見える。頼もしさを感じさせられるはずですよ。

伊庭さんからさまざまに活用術を伺ってみると、ふだん何気なく飲んでいた缶コーヒーが、小さいながらもビジネスに効果的なアイテムだと感じられました。

歴史のなかで積み上げてきたイメージを援用して、自分の望む状況に持っていきやすくする。まさに、それも一つのマインドハックともいえましょう。


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伊庭 正康
株式会社 らしさラボ 代表取締役
リクルートグループ入社。残業レスで営業とマネジャーの両部門で累計40回以上の表彰を受賞。その後、部長、社内ベンチャーの代表を歴任。2011年、株式会社 らしさラボ設立。リーダー、営業力、時間管理など、年間200回以上の研修に登壇。リピート率は9割以上。近著に、『仕事の速い人が絶対やらない段取りの仕方』(日本実業出版社)』『数字を上げる人のセールストーク・営業のキホン(すばる舎)』など著書多数。「無料メールセミナー」も好評。公式サイト

Photo: 千葉 顕弥

Source: ジョージア 香るシリーズ, 日本コカ・コーラ株式会社