これまで子を持つ親世代に対しては、子どもはできるだけパソコンやタブレット、スマートフォンからは遠ざけるように、ということが言われてきました。
米国小児学会(The American Academy of Pediatrics :以下略称AAP)では少なくとも2歳頃までは子どもをそういった類のものに近づかせないようにと警笛を鳴らしてきました。
しかしメディアがこれだけ普及し、ますます私たちの生活に根付いてきている今、子どもたちにとっての新たなルールづくりが必要となってきています。
子どもにスマートフォン渡す前にやるべきこと
AAPはここ数年でこれまで普及に努めていた注意事項に見直しをかけ、親と子どものために、家庭内でどのようにメディアと付き合っていくべきなのか、そしてなぜメディアに関しての家庭内でのルールづくりが必要なのかについて述べています。
特に夏休みがはじまるこの時期は注意が必要です。
朝起きてから夜寝るまでずっとタブレットやスマートフォンの前で過ごすことのないように、今のうちから親と子の間で一緒になってきちんとルールづくりをしておきましょう。
1. 使用する場所を決める
まずタブレットやスマホ類を使用する場所をきちんと決めておきましょう。
たとえば食事をする場所や寝室などにはそういったものは一切持ち込み禁止とすることで、落ち着いて食事をしたり、就寝前の時間を過ごすことができます。
また使用時間を決めておくのも大切なことです。夜間は使用禁止にし、その間を充電に充てておけば一石二鳥です。
2. コンテンツの吟味
子どもに見せるコンテンツはしっかりと選びましょう。教育、というカテゴリーに入っていても、必ずしもすべてのコンテンツの内容がそれに伴っているわけではありません。
AAPはComon Sense Mediaなどといった、子ども向けのメディアコンテンツのレビューや、どの年齢の子どもには何を見せるべきかを紹介しているサイトなどを参照するようにと推奨しています。
勝手に新しいWebサイトを検索したり、親の許可なしに新しくアプリをダウンロードはしないと子どもとしっかり約束しておいた上で、年齢にふさわしいコンテンツを選び、動画やゲームを楽しみましょう。
3. 外に出る時間を確保する
使用についてオンとオフをはっきりとさせることもまた重要です。
タブレットやスマホの前で時間を過ごしてばかりではなく、体を動かしたり、実際に人と会ってコミュニケーションする時間をしっかり確保しましょう。
クラブ活動に参加したり、チームスポーツに参加したり、読書をしたり、外で遊んだり、ボードゲームをしたり、何かその他に新しい趣味を見つけるのも良いでしょう。
4. マナーも教えよう
メディア上でのマナーもしっかりと身につけておくべき必要があるでしょう。
たとえば誰かが話しかけている途中にスマホをいじらない、などタブレットやスマホを使用する上での注意事項です。
SNSをはじめとするネット上でのいじめは今やあちこちで問題となっています。
オンライン上で相手の顔が見えなくとも、画面の向こう側にいる相手に対してはきちんと敬意ある態度をとらなければならないということを子どもに約束させましょう。
5. 不快な相手との付き合い方を教える
またメディアを通して不快なメッセージや写真を受け取ったときにどのように対処すべきかについても、きちんと親子間で話し合っておきましょう。
なぜオンラインで他人とチャットをしたりゲームをすることがどれほど危険なのか、また個人情報流出のリスクやその怖さについても充分に理解をしておくことが必要です。
ルールを決めたら共有しよう
一度メディアについての家族間ルールを決めたら、そのルールを印刷して部屋のよく見えるところに貼りだしておきましょう。
また一度決めたルールは状況に応じてその都度見直すことも大切です。
ルールを見直すことで結果的に電子機器類の使用が減り、家庭の電気代の節約という副次的なメリットもあるかもしれませんよ。
Image: lOvE lOvE/Shutterstock.com
Source: AAP
Meghan Moravcik Walbert - Lifehacker US [原文]