子どもは3歳くらいから、個性や得意なことが少しずつ見えてくるもの。だからこそ、親は「わが子の能力を大きく伸ばすおもちゃを買ってあげたい」と思いますよね。

でも、おもちゃは商品が多すぎて選ぶのが難しい!

そこで、大学で幼児教育学を教えている佐藤賢一郎准教授に、おもちゃ選びの注意点やおすすめ商品を聞きました。子どもの発達と遊びに詳しい専門家ならではのアドバイス、ぜひ参考にしてみてください。


佐藤賢一郎

佐藤賢一郎

常磐大学人間科学部教育学科 准教授。専門は保育学・幼児教育学。公立保育所で12年間保育士として勤務した経験を活かし、保育者の育成に携わっている。「けんいちろう准教授」としてYouTubeでも、子育て中のパパ&ママや、保育に関わる人に役立つ知識を発信している。

YouTubeチャンネル「けんいちろう准教授のやさしい保育講座

3歳児の発達にいいおもちゃってどんなもの?

Image: Shutterstock
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おもちゃは商品が多すぎるので、人気ランキングなどの情報を頼りにしたくなりますが、佐藤先生は「おもちゃは “売れ筋商品”や“人気の知育玩具”が、必ずしも発達によいとは限らないんですよ」と言います。

では、3歳児のおもちゃはどのような観点で選ぶといいのでしょうか?

3歳になると、かなり自分の体をコントロールできるようになり、身体表現や運動の能力が目覚ましく発達します。生活の中でできることも増えるので、自信がついてくる時期です。

遊びでは、ブロックで作品を完成させる、存分に絵を描くなど「やりきる体験」から自信が生まれ、「自己肯定感」につながっていきます。

社会性や協調性も芽生えてくるので、お友だちと一緒にごっこ遊びをしたり、簡単なルールがある遊びを楽しんだりもできるようになるでしょう。

教育に関心が高い親御さんも多いと思いますが、子どもを伸ばす「本質的な意味での知育玩具」とは、「子どもが自ら興味をもって夢中になって遊んでいる中で、自然と発達が促されるおもちゃ」です。

また、おもちゃは買い与えるだけでなく、親子で一緒に遊ぶことが重要です。たくさん会話したり、どうするか考えたり、新しい遊び方を見つけたり…そうしたおもちゃを介した関わりも、お子さんの脳や心を大きく育てます。

10年後、20年後、お子さんが大きくなったとき、「このおもちゃでたくさん遊んだね~」と思い出に残るおもちゃに出会えるといいですね。(佐藤先生)

親がおもちゃを選ぶとき、どうしても「◯◯ができるようになってほしい」「このおもちゃはインテリアに合わない」など、自分の願望や趣味が出てしまうことも。ですが、「わが子の目線」で選ぶことや「親も一緒に遊べること」がとても大事なんですね。

3歳児の発達の特徴と、それに合わせたおもちゃ28選

ここからは、佐藤先生に3歳児の発達の特徴を解説してもらいつつ、その発達に役立つ厳選おもちゃを紹介します。お子さんの様子を思い浮かべながら、「これは夢中になって楽しく遊べるかな?」とチェックしてみてください。

【特徴1】「構成遊び」が大好きになる

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▼発達の特徴:「構成遊び」が大好きになるとは

3歳代は、ものを創造したり、組み立てたりする「構成遊び」が大好きになる時期。構成遊びは集中力や空間認知能力なども育まれる大切なものなので、たくさん経験させてあげましょう。

ボールコースター(ビー玉転がし)も面白いですよ。どのようにビー玉が進むのか考えながらブロックを組み立てて、思い通りに転がると快感! こうして繰り返し遊ぶことで、小学校以降でも重要になる「プログラミング的思考」の発達にもつながります。

ブロックでは、ちょっと変わった形のものや、少し細かいパーツのものも取り入れてみましょう。

ボールコースターやブロックは、簡単なものから複雑なものへ発展させることができる構成遊び。「もっとすごいものを作ってみたい!」という主体性や挑戦する意欲が育つことも期待できます。

ボールコースターは、大人でもハマる人が続出! 親子で楽しく遊ぶ中で、プログラミング的思考も自然に育めるなんて素敵ですね。

ただし、ボールコースターには数多くの商品があり、中には「組み立てたときに段差ができてビー玉がうまく転がらない」といった粗悪品もあるようです。品質重視で選びましょう。

▼おすすめおもちゃ:ボールコースター、ブロック

①くもん くみくみスロープたっぷり100

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②Wishtime 積み木ビー玉転がし 2022

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③ユリイカ ライト24 積み木ビー玉転がし

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④iKing マグネットブロック 94ピース

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⑤学研 ニューブロック はじめてのセット2

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【特徴2】発想が豊かになる

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▼発達の特徴:「発想が豊かになる」とは

積み木も「構成遊び」の一種です。3歳くらいになると、ただ積むだけでなく、積み木で道路や街を作って、車のおもちゃや小さな人形を組み合わせて遊ぶなど、遊び方が広がっていきます。こうした経験が、新たな発想力を生みだす基礎になります。

ですから、3歳で積み木を購入する場合は、発想を広げやすいシンプルなもので、量が多いタイプをおすすめします。

積み木はすでに持っているというご家庭も、ピースの数が足りているかチェックしてみて。お子さんが作りたいものを作れるように、ベーシックなものを買い足すといいかもしれませんね。

▼おすすめおもちゃ:積み木

⑥デュシマ社 フレーベル積木100ピース

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⑦ニチガン 無塗装つみき

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⑧Ms.0 モンテッソーリの積み木 74ピース

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【特徴3】顔を描くようになる

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▼発達の特徴:「顔を描くようになる」とは

お絵描きも「構成遊び」の一種で、発達を促す大事なもの。幼児の絵は「第2の言語」とも言われます。

3歳代では手指がさらに発達して、クレヨンを親指、人差し指で押さえながら中指で支える、「3点支持持ち」ができるようになります。

また、3歳前後から、○の中に目や鼻、口などを描いて「顔」を表現するようになります。3歳後半には、顔から手足が出た、いわゆる「頭足人(とうそくじん)」を描き始める子が多いでしょう。

クレヨンやマーカーなどは、子どもの手にフィットする形状で、発色や描き心地がよいものを選びましょう。お絵描きが大好きな子には、繰り返し使えるお絵描きボードもおすすめです。

クレヨンやペンは100円ショップなどにもありますが、持ちやすさや発色、描き心地などについては、やはり大手メーカー製が安心です。3歳では12色程度のものが使いやすいようです。

▼おすすめおもちゃ:クレヨン、ペン、お絵描きボード

⑨サクラクレパス クーピー ペンシル 12色

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⑩サクラクレパス 洗たくでおとせるサインペン 12色

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⑪QUEENBABI おえかきボード

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⑫パイロットコーポレーション スイスイおえかき NEW カラフルシート

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【特徴4】お友だちと遊べるようになる

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▼発達の特徴:「お友だちと遊べるようになる」とは

3歳代では、コミュニケーション能力や社会性が高まり、お友だちと遊ぶことが増えていきます

お店屋さんごっこでは、店員さんやお客さんの役になりきって遊ぶようになります。ごっこ遊びは実体験と空想の世界が混ざり合う、子どもにとって非常に魅力的な遊び。大人は、その世界が盛り上がるように物的環境(アイテム・遊び場所など)を整えるといいでしょう。

ドールハウスは、キャラクターをモチーフにしたものが多く、小さな人形を使ってごっこ遊びを楽しみます。「お人形遊び」と「ごっこ遊び」が掛け合わさった遊びです。

お友だちと一緒に遊ぶときはトラブルも起こりがち。アイテムの数が少ないと奪い合いになりやすいので、いろいろ用意しておくといいかもしれません。

▼おすすめおもちゃ:お店屋さんごっこ、ドールハウス、電車、車

⑬エド・インター 森のくるくるピッピ! レジスター

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⑭903toys とんとんかんかん 大工さんごっこ

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⑮マザーガーデン 木のおままごと 野苺 キューティーデラックス

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⑯マザーガーデン 木のおままごと 野苺 冷蔵庫

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⑰TopCloud おままごと キッチン

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⑱はじめてのシルバニアファミリー DH-07

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⑲プラレール ベストセレクションセット

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⑳タカラトミー トミカ 建設車両セット

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【特徴5】簡単なゲームができるようになる

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▼発達の特徴:「ひとり遊びができるようになる」とは

少しずつルールを守ることもできるようになってくるので、家族やお友だちと簡単なゲームを楽しめるようになります。

神経衰弱のような絵合わせゲームは、3歳でもルールを理解しやすいのでおすすめです。

こうしたゲームを通じて、決まりや順番があることを理解し、ルールを守って遊ぶことの楽しさや大切さを学ぶことができます。こうした体験が、4~5歳での我慢する力(脱中心化)につながっていきます。

幼児に身近なものをモチーフにした絵合わせゲームもたくさんあります。遊びながら自然に語彙が増やせるのもいいですね。

▼おすすめおもちゃ:カードゲーム、ボードゲーム

㉑ギンポー やさい・くだものカード

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㉒ギンポー のりものカード

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㉓ギンポー どうぶつカード

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㉔幻冬舎 メモリーカードゲーム

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㉕Ms.0 記憶力ゲーム

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㉖ジェンガ クラシック

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【特徴6】運動能力が発達する

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▼発達の特徴:「運動能力が発達する」とは

3歳代では、投げる、蹴るといった動作が滑らかになり、ボールを上から投げたり、前に向かって蹴ったりすることができるようになります。思い通りにボールが投げられる、蹴られることがうれしくて、ボール遊びに夢中になる子はたくさんいます。

目標に向かってボールを投げたり、キャッチしたりするという遊びは、空間認知力の発達にもつながります。

ボールは親子のコミュニケーションにも役立つアイテムなので、ぜひ親も一緒に遊んでみてください。

3歳児には一般的なボールは大きすぎて扱いにくいので、15~18cmくらいがいいでしょう。スフィーダの動物ボールはパンダ以外にもいろいろあって人気です。

▼おすすめおもちゃ:ボール

㉗スフィーダ 動物 ミニボール

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㉘モルテン ソフトスポンジボール18cm

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3歳児のおもちゃQ&A|片付けない・すぐ飽きるなど

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3歳の子どもとおもちゃに関する親の“あるある”な疑問に、佐藤先生からアドバイスをもらいました。

【Q1】おもちゃで遊んだ後、片付けない。どう教えるといい?

【A1】事前に予告をし、親も一緒に片付けましょう

自分から片付けができれば素晴らしいですが、3歳くらいではまだ難しいでしょう。

突然「片付けて」と言われても、気持ちを切り替えられないので、大事なのは「予告」です。「いっぱい遊んだね。そろそろご飯だから、時計の針が6になったら片付けよう!」など、見通しを持たせましょう。

そして予告した時間になったら、親も一緒に片付けを。「この本はあの本棚にしまうんだよね」など、具体的に伝えましょう。片付け競争など、遊び感覚にするのもおすすめです。

きれいになったら「ピカピカになってよかった!ありがとう!」とほめて、達成感を味わってもらいましょう。

時間はかかりますが、3歳ではまだ丁寧に子どもと向き合って促すことが大切です。片付けないからと叱ると、ますます片付けが嫌いになってしまうので気をつけてくださいね。

【Q2】10分も遊ばずに他のおもちゃに目移り。集中力がない?

【A2】関心が移りやすい時期。あまり気にしないでOK

3歳児はいろいろなものに関心が移りやすいもの。「あれもしたい!これもしたい!」という状況なのかもしれません。短時間ずつでも、楽しく遊んでいるなら、あまり気にしなくていいでしょう。親が一緒に遊ぶと集中できる時間が延びるということもあります。

もし、いろいろなおもちゃに興味が湧いて集中できないようなら、おもちゃの種類を絞って出しておき、気が散りにくい静かな環境を整えてもいいかもしれません。

逆に「夢中になれるおもちゃがない」ために集中できないのであれば、おもちゃが発達に対して難しすぎたり、簡単すぎたりしていないか、ラインナップを見直してみましょう。

気長にいろいろ試しているうちに、きっと夢中になれる遊びが見つかりますよ。

【Q3】積み木やブロックでできたものを壊すのが好き。乱暴な子なの?

【A3】子どもには壊すまでが遊びです

大人は「せっかく完成したのにどうして?」と思うかもしれませんが、子どもの中では「作る→完成→壊す」までを一連の流れとして表現しているのでしょう。乱暴な子というわけではありません。

おそらく、壊しているとき、その子は笑顔なのではないでしょうか。子どもが楽しそうにしているなら、見守りましょう。壊れる様子や音から「こうやると、こんなふうに壊れる」など学んでいることもたくさんあります。

それでも気になるようであれば、体を使う「動」の遊びを増やしてみましょう。ボールプールでめいっぱい体を動かす、新聞をビリビリに破いて遊ぶなど。その子に合った「静」と「動」の遊びのバランスを考えてみてくださいね。

【Q4】おもちゃの種類は多いほうがいい?絞るほうがいい?

【A4】子どもにハマるものがあれば、種類は少なくてOK

夢中になれるおもちゃが少しでもあれば、無理に量を増やす必要はありません。おもちゃにも子ども自身の「マイブーム」があるので、その時期その時期にピタッとハマるものがあればOKです。

しかし、なんとなく「どれもイマイチなんだよな~」というときには、いろいろなおもちゃを「試す」という意味で増やしてみるといいでしょう。その際も、「わが子が夢中になって遊べるか」の視点を大切に。おもちゃを「たくさん集める」ことが目的とならないように気をつけてくださいね。

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