ROOMIEより転載
トレーニングジムにあるマシンと違い、体の動きや筋肉への負荷を自由にコントロールできるダンベル。上級者から初心者、女性や年配者でも使える便利なトレーニングアイテムですが、始めるハードルが低い反面、正しい使い方ができている人は少ないかもしれません。
ダンベルの使い方で大切なのは、一にも二にも「正しいフォーム」です。今回はamvie FITNESSのインストラクターにダンベルの種類や選び方、初心者が無理なく続けられる「胸」「背中」「肩」「腕」に分けた筋トレ8メニューを、正しいフォームの解説付きで教えていただきました。
インストラクターアドバイスのもと、「かいサポ」チーム※が厳選したおすすめダンベルと関連グッズ6選も紹介しています。
左から大西文(AYA)さん・布瀬可奈子さん・間根山麻美さん。

東京・笹塚をベースに活動する「amvie FITNESS」のインストラクターチーム。空手、ボクシング、テコンドーなど様々な格闘技の動きを取り入れたワークアウト“BODYCOMBAT”などを指導。 https://www.instagram.com/amvie_fitness/
ダンベルを使うメリットやデメリット
<メリット>
ジムに行ったり、フィットネスクラブに入会したりするのはハードルが高い人でも、ダンベルなら自宅で気軽に全身トレーニングができるのが最大のメリットです。目的も筋肥大やダイエット、運動機能の向上などさまざま。軽い重量から始めれば初心者や女性、高齢者にも有効なトレーニング方法です。
・筋肥大
筋肥大を目的にしたダンベルトレーニングの場合、重い重量で集中的に筋肉に負荷をかけ、筋繊維の損傷と修復を繰り返すことで筋肉を強化します。胸板を厚くしたい、逆三角形の体をつくりたいといった筋肥大を目指す人にもダンベルは効果的です。
・ダイエット
ダンベルトレーニング自体に消費カロリーはほとんどありませんが、脂肪を燃焼させるために必要な筋肉をダンベルで鍛えることができます。ダンベルで筋力をつけ有酸素運動を取り入れれば、脂肪を燃焼しやすい体になります。
・運動機能の向上
軽い重量のダンベルでも正しく使えば、筋肉の減量を防いだり、基礎代謝を維持・向上させたりすることができます。初心者や年配者でも、自分のレベルに合わせた使い方をすることで運動機能が向上し、運動不足の解消にもつながります。
<デメリット>
誰にでも簡単にできそうに見えるダンベルですが、見よう見まねでやっていてはアプローチしたい筋肉に正しい負荷をかけられず、痛みや怪我につながることも。なかなか手応えを感じられず、押入れの中に眠ったままという人もいるのではないでしょうか。
ダンベルトレーニングを意味のあるものにするためには、現在の自分の筋力と「こうなりたい」という目標に合わせたメニューを組み、正しいフォームを知る必要があります。
ダンベルで鍛えられる体の部位

ダンベルを下半身のトレーニング目的に使うこともありますが、主に胸や肩、背中や腕、お腹といった上半身のトレーニングに活用されることがほとんどです。重量を変えたり、可動域を少し変えたりするだけでも、アプローチする筋肉とかかる負荷が変わります。ダンベルのトレーニングメニューは限りなく設定できます。
ダンベルの種類と選び方
ダンベルは重量が変更できない「固定式」と、プレートを交換することで重量が変えられる「可変式」に大きく分けることができます。さらに可変式には「スピンロック式」「ピン式」「ダイヤル式」の3タイプがありますが、ダイヤル式とピン式(ブロック式)は30~40kgといった高重量でトレーニングしたい中級~上級者におすすめです。
自分に合う重量とレベルアップの方法
筋トレを10~15回、無理をせずに続けられる重量が、今の自分に適したダンベルの重さです。それが何キロなのかは個人差がありますが、目安としては女性初心者で2kgから、男性初心者は5kgから始めるのがいいでしょう。
重さに慣れてきたら、重量を上げるまえにメニューの回数を増やしたり、種目の数を増やしたりするのがおすすめ(例:腕立て伏せをやってから、ダンベルプレスまたは、ダンベルフライをやるなど)。それでもメニューを軽くこなせるようになったら、重いダンベルに引き上げていけばOKです。
POINT!
急いで重量を上げていくと、フォームが崩れやすくなるのでNGです。軽めのダンベルでも正しいフォームで続けた方がいい筋肉を付ける近道!
初心者におすすめダンベルと関連アイテム6選!
<固定式ダンベル>
アディダス(adidas) ダンベル ブラック トレーニング 2個セット
見た目がすっきりし、インテリアの邪魔にならないアディダスのダンベルセット。重量は1~5kgから選ぶことができ、ネオプレーンゴムで滑りにくく、持ちやすいグリップが人気です。転がりにくい六角形の安定したデザインで、側面にはアディダスのロゴ入り。男女兼用でギフトにも選ばれているアイテムです。
プリマソーレ(Primasole) カラーダンベル 2個セット ソフトコーティング
Amazon限定ブランドのプリマソーレ。1~3kgから選択可能で、色は重さ別にポップなピンク・イエロー・ブルーの3色。インテリアに馴染むので無造作に置いておいてもOK。見える場所にあれば、積極的にトレーニングする気持ちになれそうです。安定のネオプレーンゴムで握りやすく、汗をかいても滑りにくいのが◎。
<可変式ダンベル>
Northdeer ダンベル 可変式 小型 スチール製 クロームメッキ 家庭用
Norhdeerのスピンロック式ダンベルは、トレーニング中、顔や腕、肩などにぶつからないコンパクトなサイズ。正しいフォームが作りやすく、部屋のスペースも取りません。プレートは高品質な銅材から切り出しているためナットの緩みによるがたつきがなく、ゴム特有のニオイがないのもおすすめ。ハンドルは滑りにくい弾性発泡素材。
BOW ダンベル 可変式 20kg 2個セット 40kg 可変式ダンベル アジャスタブル
3kgから20kgの5段階で重量調節が可能なダイヤル式ダンベル。手首を回転させれば1秒でセッティングができ、プレートを付け替える手間が不要です。1台あれば上級者までトレーニングできる便利なアイテムですが、初心者には大きすぎて扱いにくいデメリットも。ごっつい見た目を好む人、上級になることを見据えダンベルをその都度、買い替えたくない人におすすめです。
Waways ヨガマット トレーニングマット NBR素材 高密度 厚さ10mm
仰向けでダンベルトレーニングを行なう時に必要なのがトレーニングマット。Wawaysのマットレスは、グレーや黒のほか、オレンジやライトブルーなど鮮やかな8色から選ぶことができます。水洗いができるのも◎。
クッション性と弾力性があり、縦と横ともに余裕のあるサイズ。1cm厚で男性の体重が乗っても痛みが生じることがなく、断熱構造、防音効果、滑りにくい加工でストレスのない筋トレが可能です。
【Amazon限定ブランド】 MICHEALWU ウルトラスポーツ エアロビクス、踏台昇降用ステップ台
ステップ台の上に仰向けに寝てダンベルプレスやダンベルフライを行えば、胸筋にさらに負荷をかけることができ、筋力の強化に。
ウルトラスポーツのステップ台は、滑り止め加工と吸収防音加工がされているので家庭用におすすめ。色はオレンジ、ミントブルー、ピンクなど4色から選べます。高さも10cm、15cmに調節可能です。
初心者におすすめ! ダンベルを使ったメニュー8選
胸の筋肉に効く|ダンベルプレス、ダンベルフライ
厚い胸板を作りたい男性と、バストの位置をアップをしたい女性におすすめです。
・ダンベルプレス(10回×3セット)

①胸の上でダンベルをセットする。
②顎を少し引いた状態で、肘を降ろしていく(吸う)
✓手首と肩の位置が同じ線上に乗るように!

③胸の筋肉を意識しながら、肘が床に付くすれすれで止める(吐く)
④胸の筋肉で腕を押し上げるように、上に戻していく(吸う)。
✓肘を伸ばしきる手前で止めた方が筋肉により負荷がかかります
✓肩が上がり首がすくまないように。首を長くして、肩は少し落とす
・ダンベルフライ(10回×3セット)

①ダンベルと肩が同じ線上に乗るように、胸の上でダンベルをセットする。
②ピンと伸ばすより、肘を少し緩めた状態が◎
✓ダンベルプレスとダンベルフライはダンベルの向きが違うのでご注意を

③顎を少し引いた状態で、腕を左右に広げ降ろしていく(吸う)
③胸の筋肉を意識しながら、肘が床に付くすれすれで止める。
④胸の筋肉を使って、腕を閉じるように元の位置に戻す(吐く)。
背中の筋肉に効く|デッドローイング
引き締まったかっこいい背中が手に入ります。背中を分厚くしたいなら、高重量のダンベルを使うと◎。後ろにひっぱる筋肉が鍛えられるので、姿勢改善にもつながります。
・デッドローイング(10回×3セット)

①足は腰幅に、股関節から前傾姿勢にセットします。
②首からダンベルが垂れているイメージ。

③水平にグリップしていたダンベルを、肩甲骨を締めるイメージで垂直方向に回転させていく(吐く)。
④ゆっくりと元の位置に戻す(吸う)。
POINT!

猫背にならないように、頭から腰は一直線に。また、腰が反りすぎると腰痛につながるため、おへそをお腹の奥に入れるような姿勢をこころがけると◎
肩の筋肉に効く|サイドレイズ、ショルダー・プレス、リアレイズ
引き締まったすっきりした肩に。高重量でトレーニングすれば丸く大きな肩に成長します。
・サイドレイズ(10回×3セット)

①足は腰幅に開き、膝の力を抜く。
②ダンベルを腰幅にセットする。
③ゆっくりしたスピードで、ダンベルを肩の高さまで持ち上げる(吐く)。
✓ダンベルが肩の位置を超えるのはNG
✓小指側が少し高くなるように角度をつけると、より肩の筋肉に効きやすい
④ゆっくりと元の位置に戻す(吸う)。
・ショルダー・プレス(10回×3セット)

①ダンベルをもち、肘を90度に曲げ、肩の位置からスタート。
②足は腰幅に開き、膝の力を抜く。

③肘が伸び切らない程度に上にあげる(吐く)。
④ゆっくりと元の位置に戻す(吸う)。
POINT!
肩は上げず、肩は落とす。首を長くする感覚を心がけると◎
・リアレイズ(10回×3セット)

①片足を付き、股関節から少し前傾姿勢。
②手の甲が正面を向くようにダンベルをセットする。

③胸を張り、顎を引いた状態で肘が90度になるまで、ダンベルを持ち上げる(吐く)。
④ゆっくりと元の位置に戻す(吸う)。
✓ダンベルが肩の位置を超えないように
✓目線を少し先に落とすと上半身が固定されて◎
腕の筋肉に効く|アームカール、キックバック
たるんだ腕を引き締める。高重量でトレーニングすれば、ムキムキの腕に成長します。
・アームカール(10回×3セット)

①足を腰幅にセットし、ダンベルを水平にセットする。

②肘を動かさないようにダンベルを持ち上げる(吐く)。
③ゆっくりと元の位置に戻す(吸う)。
✓腕は最後まで下げず、関節が伸び切る手前で止めること
POINT!

よっこらしょと体が揺れないように上半身を固定すること
・キックバック(10回×3セット)

①片方の腕でダンベルを90度に持ち、もう片方の腕は肩の真下にセットする。
②肘を後ろに上げていく(吸う)。
✓上半身を固定するため、目線は下向き加減に。

③肘は伸ばし切る手前で止める。
④ゆっくりと元の位置に戻す(吐く)。
POINT!


疲れてくると脇が広がってくるので注意を。ウェアすれすれくらい脇を閉めた方がより負荷がかかり◎。
筋肥大にはマシンの方がいい!?
繰り返しますが、すべてのダンベルトレーニングは正しいフォームが鍵になります。正しいフォームで10〜15回ができる重さを選んで、丁寧に続けることを心がけましょう。
重すぎるダンベルを反動で上げると、腰や関節などの怪我の原因になりますので要注意です。高重量のダンベルはフォームが崩れやすいため、筋肥大が目的でパワートレーニングをしたい人は、ジムのマシンに切り替えるのも一つの手です。
※「かいサポ」チームでは、あなたのお買いものをスマートにサポートするコンテンツを配信。家電にインテリア、コスメ、スキンケア、アウトドア用品にガジェット、フードまで。その道のプロが「ほんとうにいいもの」への最短距離をご紹介します。