秋めいてきた今、まず買うべきは軽めのアウターかと思いがちですが、実際にショップで売り切れるのは真冬用のダウンジャケット。
特にスペックとデザインに優れ、値段もこなれた別注やコラボであればなおさらです。昨年の実績を踏まえて、注目作を厳選しました。
有名ブランドのダウンは10万円以上が当たり前になってきましたが、10万円以下でも遜色ないクオリティとデザインを誇るアイテムが数多く存在しています。今回はアウトドアブランドのそれではなく、街用として必要十分なスペックを誇り、なおかつ話題性もあるコラボと別注に着目。
ここ数シーズンはいかにもダウンらしい、ボリューム感のあるデザインがトレンドですが、極端なビッグシルエットはコーディネートが難しいのも事実。合わせるパンツやシューズまで、すべてのアイテムを見直すことが必要になってしまうからです。
そこで今回は、手持ちのアイテムにもなじみやすく、着回しやすいことも重視しました。
人気急上昇中の海外ブランドに大人っぽい素材で別注「イエティ×インターナショナルギャラリー ビームス」

目の早い読者に向けて、昨年の記事でも紹介していた、注目のインポートブランドがこちらのイエティ。
“ダウンのスペシャリスト”を自認し、すべての製品に使用する羽毛を「クリスタルダウン」と命名。その所以は、自ら厳しい規定を設けて飼育した、食肉用のガチョウから採取したヨーロピアンホワイトグースダウンを使用し、業界最高基準の洗浄処理を施している点にあります。
こちらは同ブランドの定番モデルである「ノルディック」のインターナショナルギャラリー ビームス別注品で、マットな質感のナイロン素材が特徴。身頃内側の左右には大きなメッシュポケット、フリースをあしらったハンドポケット、取り外し可能な大型のフードなど、着心地と実用性も熟慮されたデザイン。10月中旬発売のため、店頭にて予約することをオススメします。
価格6万円/ビームス 六本木ヒルズ
日本最古のダウンブランドを巻き込んだトリプルネーム「ループウィラー×フレッシュサービス×ザンター」

ダウンのシェル素材と言えば、ナイロンが一般的ですが、こちらはなんとスウェット。しかも、ボリューム感を押さえたシルエットもユニークな一着。聞けばこちらは、旧式の吊り編み機によるスウェットで有名なループウィラー、1951年発足の日本初のダウンウェア&シュラフメーカーとして知られるザンター、ライフスタイル全般に関わるアイテムをニュートラルな視点で再編集するフレッシュサービスとのトリプルネーム。
ザンター独自のダブルチューブ製法によって全身くまなく暖かく、ループウィラーらしいふんわりとしたスウェットの肌ざわりが楽しめるのです。襟なしのデザインですっきりしたシルエットだから、アウターとしてはもちろん、インナーとしても幅広く着回しできます。
価格6万4000円/フレッシュサービス ヘッドクオーターズ
昨年も完売したミリタリーデザインの傑作が今季も登場!「西川ダウン」

日本の老舗寝具メーカーである西川とナノ・ユニバースの協業によって生み出される、西川ダウン。同レーベルの製品の中でも、特に傑作として名高いモデルがこちらの「G2 ジャケット」。
フライトジャケットをデザインソースにしながらも、着膨れしないすっきりとしたシルエットと上品なナイロン素材で都会的に仕上げているのが人気の理由です。
今季は昨年のモデルを踏襲しながら、着心地を高める工夫を随所に凝らしてアップデート。主だったポイントとしては、身頃部分の羽毛量を120%に増量したこと、左右のフロントポケットをダブルジッパーに、着脱可能なフードをボタン式からジッパー式に変更したこと。グッドプライスとハイクオリティを両立させ、さらなる着心地のよさを追求したこの冬の本命です。
価格3万6800円/ナノ・ユニバース カスタマーサービス
質実剛健な米国ブランドに別注して格上げした「ケープハイツ×アーバンリサーチ」

厳しい寒さで知られるアメリカのニューイングランド州で、1990年に生まれたケープハイツ。有名ブランドのダウンの製造を手がけていたことで知られ、今やブランドとして確固たる知名度を誇るようになりました。こちらは同ブランドの中でも定番モデルとして人気の“ルタック”の別注品。
フードを着脱可能に変更し、ゴージャスなコヨーテファーをあしらったことが特徴。ポリエステルを82%とコットンを18%で混紡したシェル素材は、ダウンの抜けを最小限に抑え、防風性にも優れています。さらにその表面に撥水加工を施しているから、ちょっとした雨なら問題なし。三角形のブランドロゴを際立たせるように、左胸に斜めに配置したシームラインにはジッパーポケットを装備。
価格6万8000円/アーバンリサーチ ルミネ新宿店
*
プライス重視で行くなら西川ダウンに軍配が上がりますが、注目度の高まるインポートブランドをさらに大人っぽく都会的にアレンジしたセレクトショップの別注作、アウターとしてもインナーとしても着回し自在なトリプルネームも魅力的。
有名ブランドのステイタス感、アウトドアブランドのハイスペックにも惹かれますが、街着として汎用性のあるデザインと実用性を備えた、完売必至のコラボ&別注ダウンをご検討あれ。
Image: 多田悟
Source: ビームス 銀座, フレッシュサービス ヘッドクオーターズ , ナノ・ユニバース カスタマーサービス, アーバンリサーチ ルミネ新宿店