Googleフォトは、今までは「高画質」の写真や動画を、無制限で保存できました。しかし、6月以降からは、Googleのクラウドサービス「Google One」(無料は15GB)の一部になります。無料枠を抜けると、100GB 250円の料金が発生します。
一番厄介なのは、無料ユーザーを定額の有料ユーザーに切り替えさせようとする、Googleの恐ろしい戦略です。
何も全ての人が切り替える必要はありません。容量がオーバーする時だけ、冷静になってきりかえればいいのです。
「元の画像」と「高画質の画像」の違い
先日「Forbes」で、Paul Moncktonがこのように書いていました。
最近の定額ユーザーへのメールでGoogleフォトチームは、有料のGoogle Oneのユーザーだけが利用できる、新しいプレミアム編集機能の概要について書いていました。
しかし、メールには、高品質から元の画質へのアップロードに切り替えてユーザーに割当容量を使い尽くさせようとする、そうしなければ一見悲惨な結末になるリスクがあるような、驚くべきセクションも含まれていました。
メールによると「元の画質の写真は一番精細な状態で保存されており、写真のズームイン、トリミング、印刷をしてもピクセル化が少ないです」とあります。
この説明は客観的には事実ですが、Googleが過去に高画質のオプションについて語ったこととは食い違います。
Googleフォトに圧縮されても、それほど画質に変化がない
初心者が自撮りをした場合、その画像は最初から、Googleが「高画質」の写真としている16MPの上限にも届いていない可能性があります。
例えば、下の画像は、同じ写真のスライドですが、1枚目は元の画像で、2枚目はGoogleフォトからダウンロードした「高画質」画像です。


Webサイト上で小さな写真をじっと見ていても、違いにはほとんど気づきませんでした。
次に、Samsung Note 20 Ultraを使って、通常の写真(12MPもしくは4000 x 3000ピクセル)を撮影しました。
Googleの上限16MPよりも低いので、少しは違いがあるだろうと思っていました。
撮影した元の画像は、私がダウンロードしたGoogleフォトの画像とまったく同じ解像度でした(当然ですが)。
Googleの圧縮によって、ファイルサイズは半分になっていましたが、写真の画質に目立った影響はありませんでした。


高画質でアップロードすると?
次に、108MPもしくは12000 x 9000ピクセルの画像を、高画質の設定でアップロードすると、Googleは4618 x 3464ピクセル(16MP)まで落とします。
両方の画像をスライドで連続して、私の1440ピクセルのディスプレイでじっと見ましたが、私が本当に気になった違いは、Googleの画像の方が少しシャープに見えるところだけでした(圧縮技術による副産物の可能性が高いです)。


もちろん、画像の一部を切り抜いたら、ピクセル数が少ない画像よりも、多い画像の方が全体に高画質になる可能性があります。
そこに疑問はありません。
最適化するために小さくトリミングされた画像より、大きなサイズの画像を印刷した場合はなおさらです。
Googleフォトに可能な限り最大の画像を保存しても、画像の品質は変わらない


小さい方の画像を拡大して、大きい方の画像にサイズを合わせて印刷した場合、間違いなく画像はぼやけます。
この場合は、切り抜いたファイルでも私のモニターのデフォルトの解像度とほぼ同じ大きさなので、普通のモニターでは違いは少しわかりにくいかもしれません(私が4Kのモニターを持っていたら、もっと違いに気づけたと思いますが)。
したがって、Googleフォトに可能な限り最大の画像を保存すると、画像の一部を切り抜いて大きなサイズで印刷しなければならなくてもあまり画像はぼやけない、というGoogleの注意は正しいということです。
デスクトップの壁紙にするために巨大な画像の一部を切り抜いても同じで、元の画像が巨大であれば多くのものが得られます。
容量の上限を超えたらサブスクに加入すればいい
しかし、このようなあまりない実用例以外で、これが重要な問題になることがあるでしょうか?
一般的に、Googleは役立つアドバイスよりも、人を怖がらせるような戦術の方が多いと思います。
「高画質」のぼやけた写真を見た人は、パニックになって、Googleのストレージのサブスクリプションにお金を払い、Googleフォトに元の画像をアップロードするとわかっているからです。
最終的には全員同じ状況になりますが(別のサービスに切り替えない限り)、思い切って行動する必要があるまでは動かないでください。
ほとんどの人は、サブスクリプションにお金を払っているかどうかに関係なく、写真の画質は完璧に適切です。
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Image: Shutterstock
Source: Forbes
David Murphy - Lifehacker US[原文]