2〜3日間の休みの後で、翌日の仕事や学校だと、気が重くなりますよね。

集中できず、眠れもせず、翌日から待ち受ける仕事のストレスや、嫌なことを思い浮かべてしまいます。これが「日曜の恐怖」です。

「日曜の恐怖」とは、「予期神経症」と言われているもので、まだ起こっていない、これから起こる出来事に関する一般的な恐怖心や不安のこと。仕事や学校に戻らなければならない前の晩に悩まされるもので、日曜日に限ったことではありません。

非常によくあることで、アメリカ人の約80%は仕事に戻る前の晩に、このような切迫した気持ちを経験したことがあるということです。

典型的に、1日の終わりに向かうにつれて憂鬱や不安な気持ちが募り、夜は陰鬱な気持ちが最高潮に達します

頭痛や吐き気、動悸、睡眠障害など、身体症状があらわれることも多く、月曜の朝は間違いなく最悪だと確信し、不安になるのも当然だと思うのです。

このような状態に見に覚えがある人は、そろそろ「日曜の恐怖」をコントロールし、完全に消せないにしても、どうにか抑制する方法を学んだほうがいいでしょう

「日曜の恐怖」とは何か?

最初に、「日曜の恐怖」から解放されるには、なぜ起こるかというメカニズムを理解しましょう。「日曜の恐怖」では、基本的にこの2つのことが起こっています。

楽しみが減る感覚

「日曜の恐怖」は、基本的に「花の金曜日」と真逆の感情です。金曜日は、辛い労働の終わり、輝かしい自由時間の始まりを表しており、日曜日はその反対です。

また、時間が徐々に進む感覚は、楽しい時間が失われているように感じて、十分に楽しめない原因にもなります。

楽しい時間から離れて、辛い仕事や朝8時からの授業に突入しているのです。

悲観的な思い込み

来週の仕事や授業は最悪だと思い込んでいます。

そう思い込むだけの十分な理由があるのだと思いますが、これが「予期神経症」です。想像している嫌なこと、悪いことは、実際は何ひとつ起こっていません。

「日曜の恐怖」が、どのように嫌な気持ちにさせているかはわかったと思います。では、実際にどのように対処すればいいのでしょうか?

「日曜の恐怖」の正体を知る

最初に、自分の恐怖心と向き合い、自分が何を恐れているのか自問しましょう

毎週ある上司との定例会議がストレス、毎週やらなければならない嫌な仕事がある、朝イチの授業が苦手など、非常に具体的な人もいるかもしれません。自分の恐怖や不安の原因を正確に絞り込むと、それを和らげるのに使える情報が手に入ります。

「日曜の恐怖」が、月曜よりもむしろ日曜に関係していることも。

金曜と土曜にハメを外して、日曜に家事や雑事をこなしている人は、日曜はリラックスしたり、一息つく間もなく、バタバタと追われて月曜の準備ができずに終わるような気分になります。

また、特定の原因がない場合もあるでしょう。仕事全体が最悪だったり、学校生活や授業のスケジュールが悲惨だったりするかもしれません。

それでも、対策を練ることができるので、原因を知ることは役に立ちます。

「日曜の恐怖」を和らげる方法

「日曜の恐怖」の原因がわかったら、それを和らげる手段を取ることができますよ。

日曜をもっと充実させる

日曜を活用できていないのかもしれません。

日曜に家事や雑事、やるべきことを詰め込んでいる場合は、それを分散されるようにして、夜は特にリラックスする時間を設けましょう。不安や恐怖に打ち克つには、睡眠を向上させるのと同じ対策を講じることがよくあります。

落ち着いて、頭を少しリセットする必要がありますね

また、何か新しいことを学んだり、趣味に没頭したり、興味のあることに関する本を読んだり、日曜に「学びの時間」を取り入れることも検討しましょう。達成感はとても満足感があり、気持ちがやすらぎます。

夢中になるほどでなくても、日曜を楽しく忙しく過ごしていると、そのことで頭がいっぱいになり、同じ不安や恐怖を何度も繰り返し考えなくなりますよ。

スケジュールを変更する

「日曜の恐怖」が、翌週の特定の出来事に結びついている場合は、その予定をずらすことができないか検討してみてください。月曜の朝に上司からのチェックがあるのが嫌であれば、別の日にできないか聞いてみましょう。

朝イチに苦手な授業があるのであれば、別の時間に変更できないか検討してみましょうか。

これは、ワーク・ライフ・バランスについて考えるのにいいタイミングでもあります。リモートワークが増え、仕事とプライベートの時間を区切るのに苦労している人は多いです。常に仕事のメールをチェックしていたら、それは本当に「休み」になるでしょうか? 

そのようなストレスが「日曜の恐怖」を悪化させているのです。仕事とプライベートに明確な線引をするようにして、勤務時間外に仕事のメールは決してチェックしないようにしましょう。

計画を立てる

仕事や学校でストレス要因になっているものを避けられない場合は、それに対処する計画を立てましょう。

月曜(もしうはこれから始まる1週間)を何となく怖いもの、嫌なものとして見るのではなく、最悪な会議にどう対処するか、怖いプレゼンや仕事にどのように備えるかを、落ち着いて考えます。

計画を立てるだけでもストレスは軽減し、自分の感情もコントロールしやすくなりますよ。

少しまともな生活を送る

週末を楽しみに生きている人は、知らないうちに自分で「日曜の恐怖」を煽っているかもしれません。

二日酔いは気持ちの良いものではありませんが、二日酔いを治すために日曜を使ってしまうと、1日無駄に過ごしたような気分になり、自己嫌悪と後悔の念に駆られることになります。

このパターンに陥ってると気づいたら、土曜のどんちゃん騒ぎを少し控えると、日曜はもっとスッキリとした気分で生産的に過ごせ、丸一日無駄に過ごしたような気分にはなりません。

もっと大きな変化を起こすべきか考える

最後に、「日曜の恐怖」を軽減する方法を真面目に検討して、いくつか試してみても、うまくいかなかった場合は、最終手段について考えたほうがいいかもしれません。

転職や専攻・学部の変更、もしくは人生のもっと根本的なものを変えることです。

もっと大きな変化が必要だと決断した場合は、「日曜の恐怖」に関して学んだことを活かして、今後同じような状況に陥らないようにしましょう。

仕事や会社で具体的に嫌なことがある人は、それがない仕事や会社を探してください。

学校や授業のせいで眠れないのであれば、自分に合っているものをじっくりと考えてください。つまり、「日曜の恐怖」から永遠に逃れるチャンスにするのです。


Source: Healthline, Linkedin